こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
アジャイルコーチの天野さん木下さん家永さんがアジャイル実践者の悩みに答えてくれるイベントです。
今日のテーマは「スクラムマスターを育成するには?」でした。
会の様子
普段コーチでやっていること
以下のような取り組みをアジャイルコーチの仕事としてスクラムマスターの育成をしていく中ではやっているということでした。
- 研修(最終的には講師になることを目標)
- 何も知らない状態だと自己肯定感が下がってしまう可能性があるため、なんらかの形でスクラムチームに関わってもらう(まずは開発者として関わってもらうが、開発者経験がなければスクラムマスター見習いとして関わってもらう)
- まずはコーチがスクラムマスターをやって見せ、その後に少しずつ引き継いでいく。最初はイベントのファシリテーションとかチーム立ち上げのワークとかがおすすめ。将来的には、一緒にふりかえりながらプロセスを見直してもらう
- スクラムマスターの仕事(例えばイベント直後)にフィードバックをする。イベントに対するフィードバックはスクラムチーム全員いる前でやって、ファシリテーションなどのフィードバックは個別にフィードバックする。また、フィードバックをあまり伝えすぎないように注意する
スクラムマスターコミュニティでやること
スクラムマスターが複数いるのであれば、スクラムマスターのコミュニティを作るようにしているということで、互いに学びを共有するような仕組みを作っているということでした。
社内コミュニティでやると、秘匿性が高いことも相談しやすいのが利点だということで、まずは読書会などから始めると良いということでした。
読書会以外でも、社内事例の発表会を実施したりしているということです。
スクラムマスターの素養は?
スクラムマスターの素養として、全体を見渡すのが得意だったりユーザーのことを考えるのが得意だったりと、人に対してフォーカス出来る人は素養があるのではないか?ということでした。具体的には品質保証部門の方などは適正があるように感じた経験があるそうです。
プログラミングの知識は必須ではないものの、技術的負債のインパクトなどに対する理解は重要だということでした。
他にも、上司の方やコーチの方との関係性を構築するのが上手だと、育ちやすい土壌が整っていると言えるのではないか?という話や、慎重さを持ちつつも明るさを持ち合わせていることが重要ではないか?という話がありました。
スクラムマスターはスーパーマンじゃないとできないといわれがちではありますが、スーパーマンである必要はなく、人が育つことに対する喜びを感じられるかどうかが重要なのではないか?と思っているそうです。
会全体を通した感想
開発力やプロダクトマネジメント関連の話よりも、対人関係やコミュニケーション能力にまつわるような話が多くあったのは面白かったです。
素養にしろ普段のコーチングにしろ、それぞれもう少しなんでそのような振る舞いや素養を大切にしているのかを深堀りできると嬉しかったですが、エピソードなどから察するヒントがあった部分も存在していたので、もしお逢いできる機会があれば色々聞いてみたいと思います。