引き続き、2021年のふりかえりをしていきます。
今日は2021年に読んだ本のふりかえりとして、2021年度に読んだ本を挙げ、ジャンルごとに簡単に感想を書いてみることにします。
読み切った本だけを書くことにして、挫折した本や読み途中の本は省きます。
サマリ
2021年は214冊(大体78,000ページくらい)の本を読みました。
平日は一日3時間、休日は一日平均7時間くらいは読書をしていたと思います。
読書は見たことのない視点や自分ができていないことを沢山教えてくれるので、楽しみながら読むことができたのが、個人的には一番良かったなと思っています。
読書に関する話は基本的には以下の記事に書いたのですが、少し古い内容もあるので、どこかのタイミングでアップデートしたいです。
読んだ本
技術書
エンジニアとしての成長が今年の目標だったので、ジャンルで言うと技術書を一番読んでいました。
特にテスト系は今年から勉強を本格的に初めて、入門書からスタートしてそれなりの数の本を読むことができました。
技術書を読んだ効果はそれなりに実感があり、社会人5年間の中で今年が一番技術力を通して出せる価値が高くなったなあと思います。
- コードを書くスピードが上がり、バグを埋め込む回数も少なくなった
- 根拠を持ちながら設計・開発をし、どうしてそのような選択をしたのか, どのようなトレードオフの下で選択をしたのか...を人に説明できるようになった。
- レガシー目なシステムに対してテストを書きながらリファクタリングすることが苦もなくできるようになった
- 今までほぼ思考停止だったテストプロセス(全網羅でケース洗い出し→ツールを使って適当に間引き)が大きく改善されて継続的なテストやテスト技法活用ができるようになった
- 品質測定&改善の活動を推進することができるようになった
などが具体的に成長を実感できた瞬間としてありました。
あと、恥ずかしい限りですが、昨年まではSVNで構成管理していたのでGitが使えるようになったのと、Java以外の言語に触れ、少し書けるようになったのも良かったです。
技術書を読んでいく過程では、常に基礎力の重要性(&自分がこれまでいかに基礎を身につけられていなかったのか)を実感することができたお陰で、一番読むモチベーションが湧く分野でもありました。
アジャイル系
結構読んでいた気がしたのですが、ふりかえってみると意外と読んでいませんでした。
コミュニティ活動の方がアジャイル関連に寄っていたので、いい感じでバランスが取れていた、ということにしておきます笑
エッセンシャルスクラムとアジャみつは仕事で困った時に助けてくれる存在で、それぞれ5回位は読みました。
心理学・認知科学
コミュニティ活動の影響で今年から読むようになりました。
特に認知科学は本当に面白くて、自分が心地よいと感じていた他人の行動がなんで心地よいのか合点がいったり、自分が物事を考える過程や構造がどのようなものなのかを説明する幾つもの仮説に出会ったり...を楽しんでいると、寝る時間も惜しんで読んでしまうことがしばしばありました。
来年以降も学習し続けていきたいし、もっと読む分量を増やしたい分野です。
哲学
上半期に読んでいました。
思考プロセスを追えるのはいいのですが、今一つ仕事や普段の自分の思考に上手く繋がっている気がせず、一旦他分野の本を優先して読むように下半期はなりました。
生物学
中学時代生物で学年最下位をとって以来触れてこなかった分野なので、まさか社会人になってこれだけ本を読むことになるとは思いませんでした。
組織やチームづくりに役立ったり、人を客観的な存在として捉えることでイライラをしたり「どうして自分だけ...」と思ったりすることがなくなったりと、仕事で多数役立つ場面に出会いました。
論理学
論理的思考力をつけたいと思って読んでいました。
野矢先生の本は面白くて実用的なので、重宝しました。
行動経済学
心理学からの繋がりで読んでいました。
面白い分野だなあと思いつつ、より深く理解するために伝統的経済学ももう少し学びたいなあという気持ちが湧きました。(あくまでも気持ちが湧いただけで、数十冊買った伝統的経済学の本は、いまだに積まれています)
TOC
答えの出ないような問いに悩むことが多かったり、問題が膨大すぎて対処のしようがないように感じてしまう場面に幾度となく出逢った結果、問題解決をもっとうまくできるようになりたいという想いが芽生え、勉強を始めました。
TOCの思考プロセスは実践を通して練習するのがなかなか大変でしたが、問題の捉え方・問題整理の仕方だったりは勉強になりました。
仕事で(一見すると)トレードオフ関係にある問題が出てくると、TOC勉強前まではどちらを選んだものか...と悩んでいたのですが、トレードオフ関係をいかに壊すか、ということをまず考えられるようになりました。
その甲斐もあったのか、仕事の進め方や意思決定の仕方を先輩後輩問わず褒められるようになり、浅学ながら勉強してよかったなあと思う分野でした。
教育
この分野の本を読んで一番良かったのは、モブワークやチームで働くことの意義や、チームや個人で学びを獲得するためにどのような仕組みを作るといいのか、というのが学べたことです。
人に教える・人と協働して働くのが上手になった実感があると共に、これまで以上にチームで働く喜びや奥深さを感じられるようになり、プロダクト開発やチーム開発が大好きになりました。
建築
きょんさんの影響をもろに受けて数冊本を読みました。
アレグザンダーの示唆には感動させられることが多いのですが、未だに何を言っているのか良く分からない部分が膨大にあります笑
来年にはNature of orderを読み切りたいです。
プレゼン系
今年は社外で発表する機会が初めてあり、プレゼンの勉強をしました。
プレゼンは勿論ですがコミュニケーションの取り方、人に対してものをどう伝えるといいか、といった所で大いに参考になる部分が多く、勉強して良かったです。
魅力的なプレゼンの構造を更に奥深く学ぶために、来年は神話や映画の勉強もしていきたいです。
ビジネス書
疲れていてあまり難しい本を読書できそうにない時、流し読みで読んだり聴いたりしていました。
自分の中では、内容というよりも読書のリズムを保つためにビジネス書は大事で、疲れている時にそんなに内容が複雑ではない(分かりやすい)ビジネス書を読むことで、読書の習慣を継続させることに役立ちました。
また、ビジネス書に関しては、下半期はこれまでできていなかった批判的な読み方や批判的な見方もできるようになり、これが来年は他の分野の本にも応用できるといいなあと思っています。
マネジメント系
主にPdM関連。プロダクトマネジメント大全は本当におすすめです。
コミュニケーション系
1on1大全、他者と働く、コーチング・バイブルの3冊は個人的には特に刺さる本で、アンチパターン踏みまくりだった自分のコミュニケーションに大いに反省する一年でした。
本を読んで、コミュニケーション力って鍛えられるんだなあ、ということに今更ながら気が付きました。
組織・チーム作り
もっとチーム開発が上手くなりたい、魅力的なチームを作りたいという想いで読んでいました。
ただ、勿論役に立つ知識はあったものの、個人的には他分野(生物学や認知科学など)からの方が活かせるものが多く、本の読み方や選び方がへたくそだったのかな、と反省しています。
その他
自分が携わっているドメイン知識を仕入れ、システムに活かす目的で600~1500ページ程度の洋書を7冊読みました。
ただ、読んだ本(≒システムに活かした本)を書くと、業務特性上プロダクトに損害を被ってしまう可能性があるので、パブリックなこのブログでは書かない形とさせてください。