天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます

クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡を読んだ

を読んだので、読んだ感想を書いていきます。

本を読んで印象的だった箇所

アレグザンダーの徹底的に考える姿勢

本の至る箇所で、「なぜそう言えるのか?」「もしその主張が間違っているとしたらどういう所か?」...というのを、科学的態度で解き明かそうとするアレグザンダーの姿勢に感銘を受けました。
徹底的に考え、疑い続けて、最終的にはデカルトの主張に対して真っ向からぶつかるアレグザンダーの姿には強い刺激を受けました。

形になっているもの&なっていないもの

デザインとして形を目標とする以上、何かしらの機能を継続的に形は生み出す必要があるという話がありました。
ここで、コミュニケーション・デザインを例に、コミュニケーションを継続に生み出すものでないと形とは言えない、という例が出てきたのですが、これが自分にとっては印象深かったです。

コンサルタントスクラムマスターとして何かしらの仕組みだったりを考える機会はよくありますが、この時にコンサルタント(自分自身)がいなくては成立しない仕組みを作るのはデザインとは呼べず、そのような仕組みを作った時点で、自分の仕事は失敗しているとも捉えられるので、日々自分がアレグザンダーのいう形を作れているかどうか、注意して過ごして行きたいと思いました。

ニーズ

ニーズは人から自発的に出る傾向であるという定義がありました。
人から自発的に出る傾向として心理学の知見が幾つか挙げられていて、認知心理学を中心とした学問がどのように日頃の業務に対してどのように役に立つのか、という一例が覗けたような気がしたのが面白かったです。

デザイナーの役割

デザイナーの役割として、ニーズが互いに衝突しているコンフリクト状態にある時に、そのコンフリクトを解消する存在がデザイナーであるという記述が印象的でした。

トレード・オフ状態になっているものを解きほぐすことができれば、デザイナーとして価値を発揮できているという考え方は、何かしら問題解決を試みる時にも参考になる考え方なんじゃないかな、という気がしました。

本全体の感想

まず、純粋に読み物として楽しめる本でした。
本のタイトル通り、アレグザンダーがどのようにデザインについて考えたのかという思考過程が分かりやすく表現されており、特にパターン・ランゲージが失敗する部分では、強い驚きを覚えて、反射的にページをめくって、何がいけなかったのか、自分自身で探し出してしまいました笑

Nature of orderは毎週金曜日のお昼にチラ見会で読んでいるのですが、本に書かれている主張に至るまでの過程やアレグザンダーの苦悩を知ることができて、より読書が楽しめそうな気がしました!

デザインの本と言いつつ、上に書いた印象に残った部分のように、日々の仕事や日常生活において自身の行動を反省させられるような考え方も多く、楽しめつつ学びも得られる最高の本でした。