天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

(オンライン読書会) How People Learn Ⅱ 人はいかに学ぶのかに参加してきた

educational-psychology.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

自己紹介

今回が初参加の方もいらっしゃったので、簡単に自己紹介をしていきました。

エキスパート活動

最初にエキスパート活動をしていきました。以下、話した内容を記載していきます。

  • 文化は定義されているけれど文脈は(本書の中では)定義されていないんだな、という話をしていきました。
  • こういったコミュニティに参加している人だと当たり前かもしれないが、知識はあくまでも特定の文脈に依存する「条件つき」のものであることは認知しておくことが重要だと感じたという話がありました。(特定文脈だからこそ適用できている知識だということを知らないと、その知識を異なる文脈で振りかざしてしまう)
  • 学習が起こるメカニズムとして、学校での失敗と家庭での学びという形で説明されていたのは面白いなあという話をしていました。(マシュマロテストやunlearningにつながる)
  • 学習に影響する環境因子は多岐にわたり、例えば鉄分不足なども因子のひとつなんだというのは面白いという話をしていきました。また、本に書いてある内容とは少しそれてしまいますが、自分の状態をルーティン的に把握できるようにしておけると、ちょっとした違いに気がつけそうだという話がありました。
  • 大人は子供に対して「道具」の使い方を教えるというのは、大人が子供に対して教えるという行為をしている活動すべてに言えそうですし、ツールの出現が学び方にも学ぶ内容にも影響を与えるというのはそのとおりだという話をしていきました。
  • 文化に関して、特定のコミュニティを維持するという動的な側面によって育まれるのは面白いなあという話をしていきました。このあたりはまさに正統的周辺参加だし、地元の祭りなども想起されるという話がでていました。
  • 章全体を通して、具体的な文脈や文化を認知してはじめて役立つのが文脈や文化という考え方なんだろうなという話をしていきました。そういう意味で、文化や文脈という言葉をそのまま使うことで有効に行動変容に働きかけられるケースはなくて、どういう事象やどういう経験を指しているのかというのを話してこそ有用な議論ができるんだろうなあという話をしていきました。
  • 本章の立ち位置として、「"正しい知識"があってそれを教えてもらう(教える)」という学習観のアップデートになるため最初に配置していたのではないか?という話や、対立を避けるために使用できるような内容の章なのではないか?という話をしていきました。

ジグソー活動

続いて、2-4章を読んできた人それぞれでジグソー活動をしていきました。

3章

章が長かったこともあり、あんまり議論にならかった(内容を沿っていって終わった)そうですが、

学習に適応した脳の適応の部分は、章を通してどういう話だったのか整理が難しかったという話がありました。適応が脳科学レベルで解像度上げて記載されていたという整理はできそうだという話をしました。

4章

  • 実行機能とはそもそもなんなのか?という話があったということでした。noteなども参照して、目標を達成する力や他社と協働する力や情動を制御する力のことが指されていそうだという話も出ていました。
  • 年を取ると抽象化能力が上がってくるというのは希望がある内容だし、実体験にも紐づくという話が出ていました。

全体を通した感想

読書会のし甲斐がめちゃくちゃありそうだという感じだったのですが、実際に読み応えのある本で、自分が担当していた2章はすごく議論も盛り上がったので非常に楽しかったです。

後の感想戦?でも出ていましたが、2周目もぜひやりたいなと思いました。