久しぶりにJaSST nanoに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の様子
コンカレンシーテストって何?調べてみたの
コンカレンシーテストの概念*1や、重要である背景、コンカレンシーテストがなかなか広まりにくい理由...一からコンカレンシーテストについて話を聞くことができるセッションでした。
自分自身は、コンカレンシーテストについて、単語だけは聞いたことがあるくらいのレベルでしか理解できていなかったので、学びが多いセッションでした。
シラバスの方も確認してみようと思います。
はじめてのバグバッシュなの
バグバッシュを実際にやってみて起きたことや、得た学びについて話を聞いていきました。
バグバッシュはめちゃくちゃ楽しそうですし、全員がそれぞれの得意領域を軸にして意識的にプロダクトを壊す時間を作れるのは、プロダクトの品質向上に有益なプラクティスだなあと改めて感じました。
ソフトウェアレビュー研究結果を実践に活かしてほしいの
レビュー観点をどのように考えると効果的か?というお話で、以下のような観点が挙がっていました。
- 作成者のコンテキストから考える
- 利害関係者の関心ごとから考える
- プロダクトリスクから考える
- 対象の成果物に求められる事項から考える
- 対象の成果物に発生する典型的な欠陥から考える
- 利用シナリオと状態遷移図から考える
どの観点も面白かったのですが、ただ観点を提示して終わりではなく、実際にこの観点を利用してどれくらい不具合を洗い出すことができたのか?というところまで言及されていたのが、非常に面白かったです。
こうして論文で研究した成果と現場での実践の橋渡しをこのように取り組まれてくださっているのは本当にありがたいことですし、もらった知識は自分自身もどんどん現場で活用していきたいと感じました。
「もうQAはいらない」ってホントなの?
完全無欠なドリームチームでないからこそQAが必要だというお話や、QAは品質を保証しないという話、みんなでプロダクトの品質について考え抜いて納得感を共有するようにしていくことが重要だという話など、重みのあるメッセージを一つ一つ西さんの言葉で伝えてくれました。
製造業とソフトウェアの違いなど、納得感がありつつも自分の頭で考える余地を残してくれるような問いかけを幾つもしれくれたのも印象的で、とっても楽しく発表を聞くことができました。
テストの街葛飾が発表の導入で使われていたのは笑いましたw
全体を通した感想
久々の参加でしたが、濃厚な発表を4つも聞くことができてよかったです。
単に知識が増えただけではなく、実践したくなるような話や、自分で考えたくなるようなテーマが多い、素敵なイベントでした。
*1:同時処理に着目したテストで性能テストの一部。原因が非常に突き止めにくい