天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

「人類よ!これが次世代QA組織だ!SWET・AQAを創った男たちのガチ対談」の会に参加してきた

mabl-japan.connpass.com

に参加してきたので、イベントの様子と感想を書いていきたいと思います。

イベントの概要

藤原さんと中川さんの二人で、次世代QA・品質組織の未来を議論していくという会でした。
中川さんが立ち上げにメインに関わっていた、DeNA社のSWET(Software Engineer in Test)の話を、AQA(Automation & QA)を立ち上げようと試行錯誤していた藤原さんが深堀していくという形式でイベントが進んでいきました。

イベントで印象的だったこと

SET(Software Engineer in Test)を作った理由

「テストから見えてくるグーグルのソフトウェア開発」に影響を受けて、「開発者自身が品質を担保していく姿があるべき姿ではないか?」という問題意識を持ったのがきっかけということでした。
自分自身がテストのことを勉強し始めたきっかけになった問題意識と同じだったので、最初聴いた時には驚きましたし、自身の問題意識に少し自信が持てました。
紹介されていた本は読んだことがなかったので、読んでみようと思います。

開発者自身が品質を担保していく重要性を、開発者に理解してもらった話

開発者のテスト不足によるバグや発生する事業リスクを、実例を基に理解してもらったという話がありました。
また、中川さんの強いこだわりとして、外から口を出すだけではなく、自分自身が手本となって成功事例を作るようにしているという話も併せて聴くこともできました。
やっぱり、実際に手を動かして成果を生み出す人の話は強い説得力があると思いますし、自身もそういった存在になれるように精進していきたいと思いました。

開発者の生産性向上が品質向上に結び付く

今回のイベントに出るまで、自分の中のSETに対するイメージは、プロダクトの品質向上に責任を持つ役割だと思っていたのですが、開発者の生産性向上があってこそ品質向上に繋がるんだという話を中川さんがしていました。
そのため、中川さんはSETのミッションとして、品質向上だけではなく開発者の生産性向上も掲げていて、この結果、マンパワー使えるならSETいらなくない?みたいな話は起きにくかったということでした。
開発者の生産性向上があってこその品質向上というのは言われてみればもっともですが、品質向上というとどうしてもテストとかに目がいきがちだったので、新たな視点が獲得できて楽しかったです。

全体を通した感想

中川さんのストレートで実直なお話が面白かったです。中川さんの中で、QAやSETのあるべき姿や、理想とする組織構造、採用基準...が確立されていたのが凄かったです。
今日の話の中にもあったように、数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験があってこその姿だと思いますし、尊敬の念しか湧きませんでした。
また、中川さんのお話を引き出す藤原さんの進行も上手で、密度の濃い話を聴くことができました。
最近テストに興味を持っていることもあり、Mabl Japanさんのイベントには毎回参加していますが、今回は特に、藤原さんと中川さんの仲が時折垣間見えて、印象深い会に個人的にはなりました。