本日はこちらの会に参加してきたので、会の様子と会を聞いていた感想を書いていこうと思います。
- 会の概要
- 会であった発表
- 利用者目線で考えるソーシャルゲームの自動E2Eテスト設計 -- @dairappaさん
- TTCN-3って何なの? -- つの(@tsuno788)さん
- QAエンジニアってなんなの?~とある4年目QAエンジニアの場合~ -- ななみ(@nana73_z)さん
- QAのマインドセットってなんなの? -- とも(@tomo_tk11)さん
- Nanoを社内でもやってみたいの! -- オカウチワニ(@okauchiwani)さん
- リスクベースドテストやってみたの -- つとむ(@tsutomun1985121)さん
- やる気の続く勉強方法って何なの?~資格とは違う方法なの~ -- とろ(@Ohsaka_Taro)さん
- 家事・育児に学ぶテストと品質管理の心構え -- 井関武史(@t_iseki)さん
- 全体を通した感想
会の概要
以下、Connpassのイベントページから引用です。
JaSST(ソフトウェアテストシンポジウム)は東京を始めいくつかの地域で発表を募集していますが、なんだか審査もあるみたいだし、ちょっとハードルが高いという声を耳にします。そこで、誰でも気軽にトークできる小さな小さなJaSSTを始めてみることにしました。
名前は「JaSST nano」です。「こんな気軽でもJaSSTなの!?」という意味合いで名付けました。1ヶ月に1度、19:00から1~2時間、オンラインで開催します。テーマはソフトウェアのテストやQA、品質に関することなら何でも構いません。レベルとか質とか関係ありません。話したい人が話したいだけ話す、という趣旨です。
会であった発表
利用者目線で考えるソーシャルゲームの自動E2Eテスト設計 -- @dairappaさん
ギア本やTABOKといったテスト自動化に関する体系的な知識整理からスタートし、実際のデモとしてSikuliを用いた実例紹介に繋がるという発表で、これだけで一つのイベントとして開催できるんじゃないか?と思えてしまうほどのクオリティでした。
自動化に関する知識が整理できたのが良かったのは勿論(そもそもTABOKは初耳でした)ですが、実際に自動化のデモを見ながら解説を聴けるのは初めてで、とっても楽しかったです。
ウマ娘の知識があまりなかったので、もし知識があったら、より楽しんで聞けた発表なんだろうな、と思いながら聴いていました笑
TTCN-3って何なの? -- つの(@tsuno788)さん
日本語版の情報がなくて同人誌を書かれる位、TTCN-3を愛されていると言うつのさんから、TTCN-3について発表がありました。
TTCN-3は初耳だったのですが、分かりやすい説明があり、DSLとして使えることや、ネットワークテストをはじめとした通信系のテストでメジャーであることを知ることができて、学びが深いプレゼンでした。
また、マインドマップを使いながらプレゼンするというスタイルはこれまで多くのプレゼンを見てきた中で初めてで、聴いていてわくわく感がありました。
↓ つのさんが書かれた同人誌
QAエンジニアってなんなの?~とある4年目QAエンジニアの場合~ -- ななみ(@nana73_z)さん
QAエンジニアのやることって何で、実際にやってみると何が楽しいのか?という話をしてくれました。
結論から書くと、品質向上に携わるすべての活動に携わるのがQAで、品質向上に携わる活動なら何でもできるのが楽しいという話だったのですが、非常に共感できました。*1
ななみさんがどんな仕事でもプロダクトの品質向上のために実施している姿勢に尊敬すると同時に、このような発表が出てくる、サイボウズさんの組織作りのすごさ、というのも実感しました。
QAのマインドセットってなんなの? -- とも(@tomo_tk11)さん
マインドセットと言えば「~が知るべき97のこと」ということで、なんと「QAが知るべき97のこと」を考え、その中から抜粋をして紹介する、という発表でした。
個人的には、Noと言いたいときに、「Noと言えない状況なのかNoと言いにくい状況なのか?」を切り分けして考えるという話と、前例がない初めましての機能に敏感になる、という話は特に共感できました。
97個一つ一つについて、発表を聴いてみたいと思える発表でした!
Nanoを社内でもやってみたいの! -- オカウチワニ(@okauchiwani)さん
社内でイベントを開催するために、どんなテクニックがあるかという話について、5つに絞って話をしてくれました。
社内でイベントを開催する立場にはまだなったことがないのですが、どのテクニックも実践的で、勉強になりました。
特に皆の名前をカタカナやひらがなで書いておく、というのは参加していて困った経験があったので、わかりみが深かったです。
リスクベースドテストやってみたの -- つとむ(@tsutomun1985121)さん
実際にリスクベースドテストをやってみて、どんなことが起きたか、という実例発表をしてくれました。
リスク度合いのクライテリアを定義し、実際に開発者と相談しながら、クライテリアに応じて関わり方を変えていった、というのは「あるべき」リスクベースドテストに比べると、現実解に近いやり方の気がして、参考になりました。
また、相談をしたり実際に活動をしていく中で開発側の品質に対する意識が高まったという話が素敵でした。
今回は、実際に現場でやってみた系の発表がたまたま少なかったので、全体で見たときに印象に残る発表でした。
やる気の続く勉強方法って何なの?~資格とは違う方法なの~ -- とろ(@Ohsaka_Taro)さん
やる気のある勉強方法という観点で、まずは睡眠・食事・生活という話から始まり、ラジオ体操の一部をやってみるという話・実際に好きなことに対してアプローチした方法を苦手なことに適用してみるという話、と具体的にとろさんがやっている方法を聞けたのが良かったです。
堂々と発表されていて話も聴きやすかったですし*2、何よりも話を聴いているだけでやる気がもらえるようなプレゼンだったので、プレゼンの内容に説得力がありました。
家事・育児に学ぶテストと品質管理の心構え -- 井関武史(@t_iseki)さん
某オンライン区長がとりで出てきて盛り上がりました。
以前、たしか川口さんも家事・育児とソフトウェア開発の類似性の話をしてくれて凄い面白かった記憶があったのですが、今回は品質と家事・育児の関係性が聞けるということで、始める前から面白いことを確信していました。
予測不可能な出来事が起こりまくる状況で、どのように品質(&家庭)を管理するのか、という観点で、コミュニケーションの取り方・危ないポイント・許容範囲内を探ってその範囲内でテストする・割り込みに対する対処・期待値調整の仕方...参考になりつつも面白いリアルな話がたくさん聴けて、想像通り最高の発表でした。(個人的には、「(ランドセルの)奥底に潜んでいる例外処理を見つける」という表現がツボでしたw)
オンライン区長の人柄の良さがにじみ出る発表で、聴いていてほっこりすることができたのも良かったです。
全体を通した感想
今回も内容盛りだくさんかつ個性あふれた発表の連続で、あっという間の2時間でした。
どの話も素敵だったのですが、テストに興味がある人達がこんな感じでふらっと集まって、ふらっと話せるJaSST nanoっていいなあ、としみじみ思いました。