天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

バランス感

"バランス感"について、自分の考えを整理してみます。

 

バランス感とは?

この記事において"バランス感"という言葉は以下の定義とします。
複数の解が存在する状況で複数の解を調整して、最適解を探し出す力

 

バランス感を養いたい理由

一言でいうと、成果をあげるために正しい判断をしたいからです。
ソフトウェア開発をしていると、何かを判断する必要があるタイミングが無数に出てきます。
簡単に判断できることは殆どないのに判断を誤ると大事故になる場面も多く、判断する瞬間はいつも胃が痛みます。。
どうしたら上手に判断できるのかということを整理していく上で、"バランス感"という概念に辿り着いたのですが、抽象度が高い概念で、具体的にはどうすれば養えるのかを考えるようになりました。

バランス感を養うためには

自分がやってきたことで、バランス感を養うことに貢献した手応えがあったことをシェアします。

判断に悩んだ時のことを記録に残して振り返る

どういう判断をどういう根拠でしたのか?何が判断を難しくさせていたのか?などを記録しておき、フィードバックが得られたタイミングで、自分が誤っていた部分を探します。
そうすると、自分が足りない知識や疎かにしがちな視点が見えるので、地道に課題を潰していくと、次第に最適解に辿り着くために必要な知識や視点が見えるようになってきました。

広い視点で意見を集める(考える)

なるべく広い視点で意見を集める(考える)ことを意識した結果、バランス感が養れてきた気がしました。
例) 技術者の視点, 営業の視点, PMの視点, お客様の視点, お客様のお客様の視点...

具体的に言うと、多数の意見を聞いた上で、腑に落ちた意見/腑に落ちなかった意見を集めます。
その後、腑に落ちた(落ちなかった)のはどういう根拠があったのか(足りなかったのか)?を考えて、意見を統合していきます。
そうすると、次第に意見の共通部分や論点が見えてきて、判断する上で外してはいけない点が見えてきます。

なお、コミュニティ活動への参加は、視点が確実に広がるのでお勧めです!
会社にはその会社の文化がどうしてもあるので視点が偏りがちですが、コミュニティには多種多様な経歴の持ち主の方々が集まっているため、普段は聞けない貴重な意見をたくさん聞くことができます。

フィードバックをなるべく早くもらうことを意識する

アジャイル開発の考え方と似ている所ですが、仮説がずれているかをなるべく早く検証できるとバランス感が養われやすいよね、という話です。
正しいバランス感はコンテキストによって変わるので、その時々に応じたバランス感を身に着けるために、なるべく早くフィードバックをもらえるような判断をすることが大事なのかな、と思っています。