こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
会のタイトル通り、オブジェクト指向のこころを読んでいくイベントです。今日は第5章を読んでいきました。
会の様子
今日は、後述する建築にまつわるトーク(アレグザンダートーク)で盛り上がってそこでほぼほぼの時間を使いました。
P72の表
コメントがアレグザンダーの言葉とどうリンクしているのかが全然わからず、アレグザンダーオタクが解釈するとこうなるのかな?という話が出ていました。
あなたの意見2(5.7.3)
よく聞いていて心地よいという共通認識がある和音をリズムパターンとして定義することで思考レベルを上げる体験が経験の例として出ていました。
例えば、ドラムの人が「タカトン」や「ポリリズム」と言われればどういう音を出すことができればいいのかが分かるし、「タカトン」や「ポリリズム」を共通認識として持てるというのはデザインパターンに近いかもしれないということです。
同様の理屈で、子供の泣き声やパートナーの機嫌などもパターンとして捉えることで抽象度を上げることができるのかな?という話が出ていました。
次に、あって助かるものというよりは、ないことで話の内容が分からず困ったという経験談も思考のレベルを引き上げる経験例として挙げられるのではないかという話が出ていました。(思考レベルが上がらないと会話についていけないため半ば強制的ではあるがレベルが上がっている)
最後に、言語実装の仕組みを理解する手助けになったことは、思考レベルを上げた例として言えるのではないか?という話が出ていました。
あなたの意見1(5.7.3)
アレグザンダーの理論を基にすると、いきいきとしている建築といきいきとしていない建築の違いを言語化できるのか?そもそも直観的にいきいきとしている建築は判断できるのか?という話になり、Nature of Orderを持っている人が、アレグザンダーが褒めている(褒めるであろう)建築とけなしている(けなすであろう)建築を貼り、本を持っていない人が、褒めている建築とけなしている建築を当てるという時間になりました。
バウハウス
鉄格子の閉鎖的な感じや、スケールの比率が崩れている点、半地下が暗くなっている点、センターがない点がいきいきとしていないよね、という話が出ていました。
大きな文字には目がいくのですが、それは建物の機能ではなくセンターではないよねという話もありました。
カイロワンのイスラエル寺院
はっきりとしたセンターがあっていきいきとしているという話が出ていました。
NOO P168の図
センターがないうえに、窓が多すぎて掃除しにくそうだという話が出ていました。
ソフトウェアで考えると、コードがひたすらコピペされていてどこがコアとなる部分7日が分からない感覚がありそうだという話もありました。
NOO P180の図
通路が歩けなそうで怖いという話が出ていましたが、屋根というセンターがあって基本図形で構成されている点が美しいという話がありました。
ソフトウェアでいうと、シンプルな関数で構成されていて結果的に一つの形になっているというのはありそうだという意見も出ていました。
NOO P361の図
玄関の近くが暗かったりと単体で見るとわかりにくい部分もありますが、P360からの段階も踏まえると、いきいきとしていそうだという話がありました。
ソフトウェアでいうと、きれいではありつつもリファクタリングしたくなるような余地が残っている感じがありそうだという話が出ていました。
NOO P377の図
何かをしたくなるけど何もできない点がいきいきとしていないという話が出ていました。
ソフトウェアでいうと、意味がありそうで触りたくなったり調査したくなるようなメソッドが実際のところ意味もなくあまり本質を捉えていないメソッドだったりするのが例としてあるかもしれないという話が出ていました。
会全体を通した感想
問題を全然解かず、建物の話で盛り上がっているこれまでにない会でした。アレグザンダーのことを全然知らなくても、理論に引き寄せられ、普段と違う進行をしてでも深掘りしたくなるのがアレグザンダーの魅力なのかな、と思いました。*1
なお、詳細は上に全然書きませんでしたが、最初の雑談であったカプセル化のくだりが一番笑いましたw
*1:自分で書いていてなんか危ない匂いがします