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こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。(講演+感想戦も聴こうと思っていたのですが、急用ができてしまい講演だけの参加でした)
会の概要
きょんさんが聞きたいと思っていたけれどRSGTでは聞けないセッションをみんなで聞いていこうというイベントです。
今日はkatsuyaさんがブログのタイトルにある内容で話してくれました。
会の様子
パタン・ランゲージとは
パタン・ランゲージとはなにかという部分に関してkatsuyaさんから説明がありました。以下のようなポイントが話としてありました。
- 「特定の状況における実践知を言語化したもの」という風にkatsuyaさんは捉えている
- クリストファー・アレグザンダーが提唱したものである
- デザインパターンが生まれたことがきっかけでソフトウェア業界に用いられるようになった
ふりかえりに対する問題意識
ふりかえりをすると多くの場合KPTをすることになりますが、KPTは難しく効果が薄い気がするという話がありました。具体的には、
- 単によかったことだけ挙げられてしまい、良かったことを継続するためのアクションが出てきにくい
- Problem→Tryへの論理展開が短絡的になりがち(AがうまくできなかったからAをちゃんとやろうみたいな話になりがち)
- Tryを出すのがゴールになり、Problemを出す時間が多くなってしまうと場がどんよりと暗くなる
- 事前に記入をして順番に発表するというスタイルが多くなりがちだが、もはやふりかえりの場として皆で集まる時間がいらないのでは?と思ってしまう。また、このスタイルのふりかえりが楽しいとは思えない
という点が話としてありました。
katsuyaさんがやりたいふりかえり
katsuyaさんは、全員が同じトピックに対して各人からの視点でふりかえりながら、インタラクションを通して問題の真因を発見して効果的なアクションを洗い出すようなふりかえりをしたいという話がありました。
katsuyaさんがやりたいふりかえりを実現するためにやったこと
katsuyaさんは、上述した自分がやりたいことを実現するために、
- KPT + Lean coffeeを採用した(事前に挙げたKeepとProblemに対して気になるものに投票してもらい、投票数が多かったもののTryを考える)
- Katsuyaさんがファシリテーターを担当し、深掘りする
をしたそうですが、その際にTryを出す過程*1はそのままパタン・ランゲージとして使えることが分かり、パタンを作り出したそうです。
結果的には、直近2ヶ月に2回ふりかえりを実施し、6つのパタンがパタン・ランゲージのスライド形式でまとめられるようになったということでした。
パタン・ランゲージのふりかえりを導入しようとしたときに苦戦したこと
上述したふりかえりを導入しようとした際、パタン・ランゲージに対する理解が浅いことが原因で、「ありがとう」で終わってしまったという話がありました。(RSGTでプロポーザルを出したりXP祭りで発表したことで、パタン・ランゲージをもとにしたふりかえりをやるぞ!と意気込みすぎた)
また、katsuyaさんはチームメイトから「パタン・ランゲージとWikiの違いって何?」と聞かれたそうですがこの際にうまく説明できなかったそうで、パタン・ランゲージの理解を深めて学習をしていこうと思ったそうです。
会全体を通した感想
プロポーザル駆動で行動をどんどん起こしていながらも、自分がどのように行動を変えればいいのか?という観点で冷静にふりかえりをしているのがすごくいいなあと思いました。
感想戦も講演と同じくらい楽しみにしていたのですが、自分の事情で聞けなかったのは残念でした...RSGTをはじめとした機会に聞いてみようと思います。
*1:前提となる状況, 元となる問題点, フォースを深掘りしている