少し時間が経ってしまいましたが、スクラムフェス金沢にスタッフとして参加したふりかえりをしていこうと思います。
運営として関与することを決めるまで
yanagiさんがスクラムフェス金沢を立ち上げたいというポストを見てからすぐに運営として携わろうと思いました。
何か強い「これ」という理由があったというよりも、やりたい多くの理由があって「これは自分もやってみたいな」と思ったのが理由でした
- 能登半島地震で知り合いの方が何人も被災しているのを見て、少しでも元気がもらえるようなイベントが開ければいいと思った(能登半島地震からの復興に自分ができる何かしらの形で貢献したかった)
- yanagiさんとはRSGT2021のDay0(ogasawaraさんが企画してくれた知り合いを増やそうの会)で知り合い、その後スクラムフェス大阪2021で自分が人生で初めて登壇するきっかけを作ってくれた
- スクラムフェスの運営には以前から関わってみたいと思っていたが、なかなかタイミングがなかった
- (完全に余計なお世話なのだが)金沢のアジャイルコミュニティのメンバーの方々が少し地方のスクラムフェスとは距離があるのかな?と思っていたので、ほとんどの地方スクラムフェスに参加している自分視点で地方スクラムフェスの様子や雰囲気などを話せれば良いと思っていて、貢献できることが自分でもありそうだと感じていた
準備期間
初開催ということもあって、やることは最小限に絞ったつもりでしたが、それでも最低限やらないといけないことがたくさんあって、普段当たり前のように参加しているカンファレンスにいる運営の皆さんの尊さを実感しました。
特に印象的だった想い出を書いていきます。
なんでスクラムフェス金沢を開催するんだろう?
今年は能登半島地震があったとはいえ、今後継続的に運営をしていくときに大切になってくるであろう「なんでスクラムフェス金沢をやるんだろう?」というのがなかなか見つかりませんでした。
結果的に、これまでコミュニティにあまり馴染みがなかった方々がコミュニティに入るきっかけになるようなスクラムフェスにできればいいな、という部分が一つのコンセプトとして出ました。
個人的には、スクラムフェスやRSGTはそういったコミュニティにあまり馴染みがなかった方々向けのカンファレンスとして十分機能しているんじゃないかな?という気持ちもありはしたのですが、永遠とこのコンセプトを考えて前に進めなくなったり開催を見送ったりしてしまうくらいなら完璧なコンセプトじゃなくてもいいから開催に向けて前に進みたい*1と思っていたので、コンセプトが一つ出て、前に進める状態になった瞬間のことは鮮明に覚えています。
金沢に遊びに行く
顔合わせという名目で、家族で金沢旅行をしに行きました。*2
ご飯がすごく美味しかったのはもちろん、兼六園や風情たっぷりな茶屋街の探索などを家族で楽しむことができて金沢が大好きになりましたし、運営として貢献したい気持ちがより強くなったことを覚えています。
川口さんとモブワークでHP公開
HP公開しないといけないけどどうやっているんだっけ...と困っていて、Akiさんとか川口さんに聞こうとメンションをしたら、「今からできますよ」と速攻で来てくれて、モブワークをしました。
短い時間ではありましたが、インクリメンタルに価値あるものを少しずつ作っていくという体験や、使ったことがない機能でも使えそうなものなら積極的に楽しみながら試してみる体験*3がこのときにできて、すごく楽しかったです。
セッション決めを通して生まれたもやもやと意見の対立があったからこそ見えてきた大切にしたいこと
素敵なプロポーザルが多数集まったことも合って、なかなかセッションが決まりませんでした。
このとき、自分個人の興味で聞きたかったプロポーザルを推すのではなく、参加者層とかスクラムフェス金沢が作りたい場にふさわしそうなプロポーザルを推したのですが、これに関しては、「これでよかったのかな?」と未だに考えたりはしています。
今回のスクラムフェス金沢でもいづさんから話がありましたが、運営がどの参加者よりも楽しめるようなカンファレンスというのは一つの理想的な形だと思っているので、そこに振り切るために個人の興味だけでプロポーザルを推せばよかったんじゃないか?という想いがある一方で、自分が個人の興味で聞きたいプロポーザルよりもスクラムフェス金沢の趣旨に合うようなプロポーザルがあるならそちらを通したほうが良いんじゃないかな?という想いもあったからです。
今回は結果的に自分が純粋に個人の興味ですごく聞きたかったプロポーザルも一部通りましたし、スクラムフェス金沢の趣旨と合致するようなプレゼンテーションも通すことができたので良かったのですが、ここは来年以降も改めて考えたいなあと思いました。
一方ですごくよかったこととして、運営の中で通したいプロポーザルは全然違っていた中で、スクラムフェス金沢としてはこういうことを大切にしていきたいよね、という価値観が見えてきたことが挙げられます。
普段のスクラムフェスではあまり見ないようなプロポーザル&あまり提出されないような方々のプロポーザルが多くあり、特に北陸にゆかりのある方々やスクラムフェス金沢を応援してくれるようなプロポーザルが多くあったことは、個人的には本当に嬉しかったです。
オーガナイザーの集いでみなさんに助けてもらう
開催まであと2ヶ月をきったあたりで、なんとなくこれは作業が必要だと思っていたけれどいざ作業をやろうとしてみるとどうしたらいいのか分からないことがたくさん出てきて少し焦りも生まれていました。
そこで、ちょうど箱根で開かれていた各地のスクラムフェス運営の方々が集まるオーガナイザーの集いに参加したのですが、そこで各地の知見を一気に取り入れながら、必要な作業の全量やどうしたらいいのか分からない作業の進め方を教えてもらい、開催までの道筋が一気に開けたのはすごく素敵な体験でした。
特にリサさんには発注系でかなり多くのことをお手伝いしていただき、頭があがりません。どうもありがとうございました。
スクラムフェス本番
初日は、なにかトラブルがあったらスタッフとしてすぐに対応しなきゃいけないという緊張感があったり、(今回初参加者の方が多くいらっしゃったため)Discordを中心としたオンラインが盛り上がっているか?オンラインでなにか行動規範に違反するような発言が出たりしないか?といったことなど色々なことで頭がいっぱいになっていて、すごく疲れてしまったというのが本音でした。
ただ、運営がすごく疲れていたり楽しくなさそうなカンファレンスってどうなんだろう?というのを初日の夜に改めて思って、2日目はもちろんスタッフとしての仕事はしつつも、いつものギャザリングと同じような感覚で、自分が楽しめるような想い出*4をたくさん作りたいなあと思い参加していました。
結果的に、自分がカンファレンスで一番楽しみにしている廊下でのギャザリングもすごく楽しめましたし、まえださんや木綿さん、長井さんといった特に今回のカンファレンスで話がしたかった方と話をすることもできて、大満足でした。
少しバタついてしまったところはありましたが、OSTもすごくよくて、セッションなどで熱量をもらった参加者が楽しそうに話をしているのを見れて幸せでした。
自分が運営ではなく参加者として参加したときより楽しめたのかな?というのはあんまりわからないのですが、格別の達成感はありましたし、今後運営やスタッフという立場での参加も増やしていきたいなとは思えたので、まあまあ楽しめていたのかな?と個人的には思っています。
欲を言えば飲み会にはもっと長い時間参加したかったのですが、今回は家族の体調があまりよくなかったことや、コロナが非常に流行っていて腎臓に疾患がある自分が長い時間参加するのはそれなりにリスクが高かったことを踏まえると、また次の機会にそこは楽しめればよかったのかな?と思っています。
改めて感じた地方スクラムフェスの意義
今回スクラムフェス金沢を開催してみて、地方の方々が持っているパワーって本当にすごいんだなというのを感じました。
廊下や受付で雑談をした際、参加者のみなさんが「金沢をもっと盛り上げたくて来ました!」と笑顔で話してくれたり、スポンサーとして手を挙げてくれた会社さんが金沢のIT分野がもっともっと盛り上がることを期待しているという地域愛の話をしてくれたりするのは、すごく尊くて、そのエネルギーが参加者の皆さんに伝わっている様子を見れたのもとてもよかったです。(Leanerさんのふりかえりブログはまさにそんな様子が現れていてすごくよかったです)
自分は江の島出身ですが、正直そんなにすごい思い入れがあるわけでもないということもあってこれまで地域スクラムフェスがどんどん増えていく意義というのを今ひとつ良く分かっていなかったのですが、自分に縁のある地域に対する想いはすごく強いエネルギーになり、コミュニティや知識の発展に繋がる積極的な行動にも強く結びつくということを今回のスクラムフェス運営では肌で感じられて、地域学や社会学で言われているような「地域」の重要性を実感できたのはすごく大きな学びになりました。
こういう場が増えると良いなあと思いましたし、そういう場の足場かけとなるような場も用意できると良いなあというのを強く感じ、自分自身そこに貢献したいという気持ちも今回のスクラムフェス金沢で生まれました。
おわりに
今回はじめて運営をやってみましたが、楽しい思い出とともに多数の学びがあってよかったです。
今回の経験から、地域コミュニティの発展に少しでも寄与できるような具体的なアクションもしていこうと考えていますし、本当に自分の中で一つターニングポイントとなるような体験ができたのかなと思っています。
最後に、スクラムフェス金沢2024に関わってくださったすべてのみなさんに心から感謝の気持ちを伝えたいです。
みなさんどうもありがとうございました!