天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

Scrum Fest Niseko 2023 Day2に参加してきた

www.scrumfestsapporo.org

昨日から2日間開催されるスクラムフェスニセコに参加しています。
そこで、今日(Day2)の様子と感想を書いていこうと思います。

朝ごはん

めちゃくちゃ豪華な朝ごはんを食べてきました。
席はスタッフの方が案内してくれたのですが、隣がたまたまいづさんで、昨日のスポンサーセッションの話をしたり、ヒルトンニセコビレッジの朝ごはんや設備がすごすぎるという話をしたり、外から見ているとずっと順調そうでも(自分の場合ならブログを継続して書いたりアジャイル札幌が10年以上運営されていたり)実態はそんなことないよね、という話をしたり、生後間もない子供の育児に関して色々と話を聞いてもらったり話をしてもらったりしました。
自分のスポンサーセッションを聞いたときの根本さんの話は、めちゃくちゃ嬉しかったです。

その後はkiroさんもいらっしゃって、「自分は大丈夫だというバイアス×バイアスを排除することが比較的上手いというバイアス」の掛け算は結構きついという話や、明らかに追い込まれている人に対して「大丈夫?」以外にどんな聴き方をすればいいのか?という話をしていったりしました。

Markさんに今度発売予定の本を読ませてもらう

Markさんが昨日のブログを見てくれていて、LEADING QUALITYの本を読ませてくれました。
45分くらい読む時間があったので、ざっくりと全体に目を通しつつ、特に気になった章を読んでいたのですが、

  • 訳に癖が全然感じられない
  • 知識がない人も読めるように丁寧な訳注をしてくれている
  • 自動テスト/手動テストのバランスの部分が、他の書籍とは異なる観点で書いてあるような印象があり、興味深かった
  • エビデンスに基づいた判断の話で、これもエビデンスとして捉えているのかーというのが印象的だった
  • 読んだことがない論文も一部紹介されていて、興味深いデータ(実感としてこうなりそうというのはあるけれど実験や調査が実際にされているということには驚きがあるようなデータ)が幾つか紹介されていた

といった部分は、特に感じました。

ワークショップを考える

今回は「みんなで持ち寄るワークショップ」という企画があったのですが、自分はオンラインイベントでも意識的にワークショップがあるイベントを避けていたりと、実はワークショップに参加するのが苦手で、今回のワークショップ時間はワークショップに関して考える時間にしようと思っていました。

そんなことを考えていたところ、たまたま及部さんがワークショップに参加していなかったので、「最高のワークショップとか過去に自分が参加してよかったって感じたワークショップはありますか?」と質問をしてみたところ、及部さんもワークショップが苦手だという回答をしてくれたため、そこからワークショップに関してひたすら話をしていました。途中からはAkiさんや川口さん、えつおさんも来てくれて、時々脱線しながらも合計で2時間くらい話をしていきました。以下、話していたことの概要をまとめます。

  • ワークショップが苦手な理由
    • 「計画された学び」に感じる気持ち悪さ
    • ワークショップを挟むのではなく、現実の仕事で実践したほうがうまくなるのが早い気がする
    • インスタントに学びを得ようとしている感じの気持ち悪さ
    • ワークショップの先ってなんだろうか?なんかできる気になることが目的にならないか?
  • ワークショップってそもそもなにか?
    • 仮想体験/実際の仕事で分類できる?
    • ワークショップとして許せるワークショップ/許せないワークショップ
    • モブワークはワークショップ?
    • なんでもワークショップにリフレーミング可能(「私があなたに教えて、あなたは理解度を確認するためにテストする」ワークショップ、雑談するワークショップなど)
    • もはや仕事=ワークショップ?
  • ワークショップが効果的になるのってどんなとき?
    • 仮想体験
      • 焼肉レトロスペクティブ
      • 仮想体験はどうやって乗り越えるのか?仮想体験で終わらないか?

      • 本当に言いにくいこと/難しいことを隠さないか?
      • 足場かけとしての機能
    • 実プロジェクトのインセプションデッキやリーンキャンバスを作るワークショップ
    • 安全な失敗ができるワークショップ(mainブランチ一本で運用)
    • 制約が多い分、向かう方向が明瞭になりやすい
  • やってみたいワークショップ
    • ワークショップってなんだろうか?どうやったらいいワークショップになるか?を一緒に考えてみる
    • その場に道具だけあって、ここから何をやれるんだろうね?を考えるワークショップ
    • 結局誰とやるかが大事説
    • めちゃくちゃポジティブな話をしたあとにめちゃくちゃ斜に構え、最後に建設的議論をする
  • ワークショップを期待する人って何を期待しているのか?
    • のれんを掲げたいパターン
    • さくっと学びを得たいパターン
    • 何も期待していないパターン(学びたいと言ってはいるものの本当に学びたいとか知りたいとか思っていないパターン)
    • 何かしらうまくいかないこと(問題意識)を持っているパターン
  • ワークショップをどうやって作り込むのか?
    • 及部さんとやっとむさんの場合(どこで介入してどこは介入しないかの合意)
    • 不確実性を意図的に取り込みつつ、ある程度は計画的な学びが得られるようにする
    • 完璧に作り込まれたスクリプトは効果的か?
    • 学ぶ機会を作る設計と学びを作る設計

  • Akiさんと川口さんはどちらが真似しているのか論争

  • 尿道が耐えられない/情動が耐えられない

  • ビッグバンリリースするとトイレ間に合わない??
  • NVC/MVCに反応してしまう参加者

  • 要求定義 ≠ 要件定義
    • 実例挙げられない状態で要件定義完了したと思ってしまう理由の仮説
      • システム実装とかまでにそんなに踏み込みたくない(そこは自分たちの仕事じゃない)
      • 業務がわからないので実例を書けない
  • arrowheadができるまで
    • ベンダー選定話(選定背景とベンダー発注者の関係性)
    • ちゃんとした要件定義って超アジャイルじゃんという話
      • オークションパターン
      • すべての振る舞いをBDD
      • 東証と話したときにとにかく実例で話をしてくる話
  • スノーボード理論

    • 仕事はそこそこでこなして趣味に時間を割きたい人と仕事をよくするためにプライベートも含めたくさん時間を投資することに全然苦痛を感じない人
    • 本当にプロダクトを考えている人ってどれくらいいる?
  • ホロラボのとあるアジャイルコーチングの日常
  • 川口さんが苦言を呈されたとしてもそのうち相手に伝わる理由(一貫性と妥当性)
  • RSGTプロポーザル選考にまつわるちょっとした裏話
  • 何回聞いてもある種の狂気を感じるPO
  • 踏み込んで仕事をしたい人と適度な距離感を持って仕事をしたい人との違い
  • 案件が取れそうかといい仕事ができそうかの違い

お昼ごはん

いのうえさんかわじさん木村さんとお昼ごはんを食べました。

過去のスクフェスの話や今回のリトリートの感想、47機関の話、北海道の動物事情、コミュニケーションが苦手と本当にみんな思っているけれど他の人から見ると全然そんな風には思えない話、経費事情の話などをしていきました。

自分は今回のようなリトリート形式に参加するのはスクフェスに長く参加していない人じゃないとハードルが高いのでは?と思っていたのですが、いのうえさんかわじさんはその逆で、参加者とコミュニケーションを取るハードルが普段のスクフェスより下がって参加しやすいと感じていたというのはめちゃくちゃびっくりしました。

おおひらさんと再会

おおひらさん(パネル)と再会しました。
1日遅れで来てもしっかりとビンゴを完成させ、参加者からの注目を集めて帰ってくるおおひらさんはさすがでした。

新藤さんとお話

新藤さんに声をかけていただき、自分が書いているブログがこの後世の中の記録として残っていくことの価値を熱く話していただきました。

新藤さん自身が、ライブイベントの配信サービスを作る立場だったということもあり、イベントを支える存在や支える行為に対してすごく感度が高く、自分がどういう気持でブログを書いているかや、どういうことをされたり言われたりすると嬉しいか?というのをここまで完璧に言語化していただいて、すごく光栄でしたし、素直に嬉しかったです。

根本さんとお話

根本さんとお話しました。
体調に関してのお話や、根本さんがここ一年でコミュニティに助けられた話などを聞いて、

体調的にあんまりがつがつこちらから話しかけていくのはどうなんだろう?と思ってはいたのですが、今回のイベントではどうしても根本さんと直接お話したいと思っていたのdえ、少しの時間はあっても根本さんとお話ができて、なおかつ自分が聴きたかった話をしてもらえたのはすごく嬉しかったです。

稲野さんえつおさんKiroさんと話す

ワークショップに参加せず立ち話をされていた稲野さんえつおさんkiroさんとお話をしました。

麻雀談義や麻雀にまつわるkiroさんの逸話、海外カンファレンスと飛行機の話、kiroさんの年明け超過密スケジュールの話など、濃い話が色々聞けて楽しかったです。

NVCワークショップ

kobaseさんがNVCカードを持ってきていたので、そのカードを使ってkobaseさんファシリテートのもと、kobaseさんpiroさんtarkさんえつおさん(+途中から天野さん稲野さん)でワークショップをしていきました。

最初はカードを見て自分たちでワークショップのルールを考えることにチャレンジしていたのですが、やはり一旦は本家のやり方をやってみたほうがいいよねという話になって、ちょうどえつおさんが参加してくれたこともあり、本家のルールでワークショップをしていきました。

感情のカードの引きが悪かったのか、自分自信は感情カードをえつおさんのお話に対して全然出せず、皆がどんどん出していくのをただ眺めているだけになりましたが、他の方が出したカードであっても、自分がえつおさんに感じた感情をえつおさんが選んでいたりしたのは嬉しかったです。

クロージング

写真撮影をした後、かみとさんからクロージングセッションがありました。

今回の参加者層にまつわる統計や、アジャイル札幌のみなさんが大切にしていることの話など、最高のフェスを締めくくる最高のクロージングセッションでした。

前回のスクフェス札幌では、クロージングの際はスタッフの皆さんから疲れを感じとっていたりも勝手にしたのですが、今回はスタッフの皆さんが本当に晴れ晴れとした表情で楽しそうで、すごく嬉しかったです。

さかじさんと話す

さかじさんと、ブログに関して色々な話をしました。

  • ブログを書いていたら記憶力(人が話したことを覚えておく力)が上がった話
  • ブログを沢山書くためにさかじさんの会社で工夫していること
  • さかじさんの会社の社内レビューのしくみ
  • 社内レビューがちょっと厳しくなるタイミングの話
  • ブログの種類(やってみたブログ/まとめブログ)
  • 議事録スキルへの転用
  • ブログの更新頻度(そもそも更新するか?)
  • ブログをやっていて必ずしも良い反応ばかりもらうわけではない話

のような話などをしていました。

SNS交換

最後に藤川さんくまごろーさんとうまさんとSNSの交換をしました。
リアルとSNSアカウントは全然一致しないので、このブログを見ている&今回スクフェスニセコで話をしてフォローしてくださった方で、自分からフォローを返せていない方は教えていただけると幸いです。

札幌へ

行きと同様、帰りも山本さんに車で札幌まで送っていただきました。車の中では、遠藤さん、ちんもさん、tarkさん、木村さんと、

  • スクフェスニセコ感想戦
  • スクフェス参加歴
  • 箱根のリトリートの話
  • 1泊2日ではなく2泊3日もあり?
  • スクフェス札幌2022からスクフェスニセコになってよかったこと
  • 北海道あるある(すぐ暗くなる、鹿がいる、平坦な土地、一般道なのにずっと直線...)
  • 子供の話
  • 北海道ではあまり食べられないもの/北海道よりも東京など違う都市のほうが美味しいもの
  • 北海道はなんでもあるよね、は誇張なのか?(あじのひらき論争)
  • 川口さんやkiroさんに無料で相談できてしまう奇跡
  • Akiさんのkeynoteを聞いておもったこと
  • 北海道のローカル店事情

などの話をしていきました。

夜ご飯

山本さん、遠藤さん、ちんもさん、tarkさん、木村さんと夜ご飯を食べました。

(自分とちんもさん以外は北海道民だったので、)これは食べたほうがいい!というものを色々と教えてもらったり、スクフェスニセコ感想戦をしたり、コミュニティのよさや合宿形式の良さ、スクフェスニセコ参加までの道程の話、会社のカンファレンスと今回のカンファレンスで感じる違いの話、個々人のプライベートな話などをしていきました。

特にtarkさんからは、昨年から今年にかけて起きた変化の話を聞けたり、EM技術不要論に関して少し会話をしたりすることができたのですが、昨年話していたことや昨年話を聞いたときに自分が感じていたことから大幅なアップデートがあったので、すごく面白かったです。

夜ご飯を食べた後は、最後にちんもさんと二人でRSGTの話を少しして、自分が感じている不安を少し聞いてもらい、スクフェスニセコ2023が終わりました。

全体を通した感想

Day1に引き続き、Day2も充実した時間を過ごすことができました。

ワークショップをする時間にワークショップについて考えることや、根本さんとお話することは、どうしてもしたいと思っていたものの昨日時点では叶っていなかったことだったので、しっかりと消化できてすごく嬉しいです。

あっという間すぎたのですが、ヒルトンニセコビレッジで自然と豪華な設備に囲まれながら、参加者の方とじっくりコミュニケーションが取れたのが最高でした。

来年はどういう形になるのか分かりませんが、アジャイル札幌のみなさんの取り組みを全力で応援していますし、自分にできる貢献方法を見つけたいです。

スクフェスニセコ2023は最高のカンファレンスでした!!