会の概要
アジャイル実践者のお悩みに天野さん木下さん家永さんのアジャイルコーチお三方が答えていく会です。
今日のテーマは、「開発者とスクラムマスターが良い関係を築くには?」でした。
会の様子
開発者とスクラムマスターのまずい関係は?
良い関係を探るにあたって、以下のような関係をまずい関係と定義するところから話がスタートしました。
- スクラムマスターが開発者に対してアジャイル警察をしている(それはスクラムの振る舞いとして良くないと頻繁に言っている)
- お互いに遠慮して、言いたいことが言えていない
- スクラムマスターに対して開発者が反発している
- 開発者がスクラムマスターに頼りすぎている
どうやって関係を築くか?
上記で定義したまずい状態からどのように関係を良くしていくか?どうすればまずい関係になるのを防げるか?という話を聴いていきました。
スクラムマスターが開発者に対してアジャイル警察をしている
開発者がスクラムの基本的知識が足りていない(完了の定義って作ってみたけれどなんですか?と言うなど...)場合が考えられるので、一定期間はティーチングをしたり勉強会をスクラムマスター主導でやっていくとよいということでした。
また、コーチングスタイルとして、ダメ出しをしまくるスタイルは望ましくないので、できていることを探して評価するのが重要だと思うという話もありました。
お互いに遠慮して、言いたいことが言えていない
1on1をするなど、個別に話をする時間を取っていくのがまずは良いと思う話がありました。
また、嘘をつかないことや自分ができていないことを自己開示していくことも大切だと思っているそうです。
セオリー通りにいくとレビューなどで問題点がどんどん出てくるものの、一定パフォーマンスが出るようになってコンフォートゾーンに到達してしまった結果、そこから一歩を踏み出すのがお互いに怖くなり、なあなあで進めてしまうパターンもあるよね、という話もありました。
こういった場合は、完成の定義をより厳しくしたり、できる人からチームを抜けるように促したり、他のチームのスクラムマスターにチームを見に来てもらうこともあるというお話でした。
そもそもスクラムマスターと開発者って関係が悪くなりがちなのか?
参加者からの質問で、「そもそもスクラムマスターと開発者の関係が悪くなるシチュエーションを見たことがないため、支援先でどういうときに関係が悪いと感じるのか?」という質問があり、お三方が答えてくれました。
喧嘩しているとかはあまり見たことがないそうですが、遠慮しがちだったり、スクラムマスターのエンジニアリングスキルに開発者が追いつかずスクラムマスターがイライラしてしまい周りが萎縮してしまう場面は感じるという話がでていました。
他にも、スクラムマスターが自分の手柄に注目しすぎている場面も見かけるということでした。
会全体を通した感想
いつもと違って家永さんがファシリテートをしていて新鮮でした。
自分もそもそもスクラムマスターと開発者の関係が悪くなるようなフォースってあるの?というのが気になっていたのですが、実際に現場でこういう姿を見たよ、という話を聴くことができてよかったです。