こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
天野さん家永さん木下さんお三方が、アジャイル実践者の方から寄せられたお悩みに答えていくイベントです。
今日のテーマは、「メンバーに頼られがちなスクラムマスターの負荷を下げるためには?」でした。
会の様子
今回のテーマは抽象的で、内容としても非常に大きかったので、要素ごとに分解して考えていく形式が取られました。
頼られがちなシチュエーション
最初に、頼られがちなシチュエーションについて話がありました。
- スクラムイベントでスクラムマスターが独演会をしているような時間が多い
- スクラムマスター対開発者のコミュニケーション時間がスクラムイベントなどで長い
- 技術的なリーダー的な立ち位置をスクラムマスターがしている(知識やスキルの偏りがスクラムマスターにある)
- ステークホルダーとのコミュニケーションがスクラムマスター中心になっている
- 開発者同士の喧嘩の仲裁をスクラムマスターがやっている
- スクラムがうまく回っていない責任をスクラムマスターだけが担っている
頼られがちになって困ることは?
続いて、スクラムマスターが頼られがちになることでどのようなことが困るのか?という話をしていきました。
- うまくいかない責任転嫁されるような形になる
- スクラムマスターがいないと何もできないチームになってしまっている
- スクラムマスターが意思決定をすべてする(プロダクトが失敗したときに、スクラムマスターがいけないんだなーとメンバーが思ってしまうリスクがある)
- スクラムマスターの能力に依存するプロダクトになる(もっとよりよいプロダクトが作れる余地がある)
- スクラムマスターがいないと意見が発散して仕事が進まない
頼られがちになる原因は?
なぜ頼られがちになるのか?という理由について、お三方の経験上から話がありました。
- 単純に知識不足
- 開発が好きなのでプロセス改善やプロダクトづくりに対して興味がない
- WF経験が長く、開発者がスクラムマスターに対して部下と上司のような接し方をしてしまう
- 経験が浅くタスクを遂行することに自身がない
- 自己効力感が低い
- スクラムマスターが高圧的に接するような場面がある
- スケジュールに逼迫感があり、成長の機会を作る余裕がない
負荷を下げるためには?
最後にこれまでの話を踏まえて、どのようにして課題を解決するのか?という話がありました。
- スクラムマスターがファシリテーションをせずにローテーション制とする
- スクラムマスターという役割の理解をチーム全員でする。(まずはスクラムマスター)例えば、よくやるようなタスクをどのロールの人が担うのか?をみんなで考えてみる
- スクラムマスターの日々の作業を可視化する(スクラムマスターがデイリースクラムで昨日やったこと/困ったことを話してみる)
- スクラムマスターが一週間くらい仕事を休んでみる
- 一人に頼りすぎて意図的に(?)失敗を演出する
- WAを改善していく
- 他のスクラムマスターやマネージャーからフィードバックをするような仕組みを作っていく
会全体を通した感想
回答自体が参考になったのは言わずもがなですが、回答を考えている際に出てくる経験談や回答をどのように考えていくのかのプロセスも含めてセットで学びになるような会でした。