天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

ここ1年の読書方法のupdateをふりかえってみる

昨年のスクフェス大阪2022で、読書方法に関するプレゼンテーションをしました。

先日たまたま自身の発表を見返す機会があったのですが、そこから1年ほど経ってupdateしたい箇所も幾つかあるなあと感じたので、発表資料をベースにしながら内容をupdateしてみます。

発表資料

speakerdeck.com

最近はやる頻度が減ったもの

まず、一定回数繰り返したことで意識的にやることが少なくなったものとして、「3.状況整理」が挙げられます。
読書環境がだいぶ整ってきて、こういうときはこういう環境で読む、みたいなものがある程度パターン化されたので、意識して考えることは少なくなってきました。

次に、「13.その分野で一番簡単な本を探す」は、古典から入ったほうがその分野の概観を正しく把握することができる傾向があることに気がつき、あまりやらなくなってきました。
ただし、本当に初めて触れるような分野(隣接領域にも触れたことがないような分野)は、多少理解が間違っていたり概観の理解が狭い範囲になるデメリットよりも教育心理学的観点(学習に対する心理的抵抗感の減退)のメリットを優先して、いちばん簡単そうな本を読むことを実践しています。

最近はまったくやらなくなってしまったもの

効果があまり感じられなくなってやめてしまったものとして、「24.マインドマップ」が挙げられます。読後感(本を読んだあとにきれいに整理されたマインドマップが残っていること)は良いのですが、自身が大切にしているキーワードをもとにした知識の検索性と相性が悪いのと、読み切った気になってしまいやすい点が、自分とは合わないなあと感じるようになってきました。似たような理由で「31.読書画」もあまりやらなくなってきました。

最近頻度が増えたもの

自分にとっての本の当たり外れデータが溜まってきた結果、「9.長く読み続けられている本を探す」はかなり頻度が増えました。
意図的に絶版になっている本を検索したり、本の発行年を見ることが直近は多いです。

また、「41.YOW」もかなり頻度が増えてきました。
手法の手軽さと自分の理解度チェックとして非常に効果が高く、YOWが作れた数が自身が実践で活かせるかどうかの指標になっている傾向もあるため、重宝しています。

最近始めたもの

まず、まだ効果を言語化するところまでは言っていないですが、きょんさんが最近やっている読書法(下記リンク参照)はここ半年くらいチャレンジしています。
自身が効果的に読書できているかチェックするためのメトリクスを見るとそこそこ効果はありそうなのですが、リンクで書かれているような劇的な効果というのはまだ自分に出ていないので、少しアレンジを加えたりしながら試行錯誤しています。

note.com

また、翻訳されている本は原著を読むという読み方もするようになりました。
これは、読むスピードに制限をつけることを活用した音読や写経と同じ話で、飛ばし読みができない英文を読むことで、意図的に丁寧な理解をしやすくなるきっかけを作っています。*1

最後に、本を探す時に絶版の本を探すことが増えてきました。
技術書などの場合、絶版されている本はバージョンが古いことが多いですが、バージョンが古いほうがよりニーズが高い(使用頻度が高い)トピックが凝縮されていることもあり、文法や書き方が多少古いのは覚悟で、本を探すようにしています。

*1:自分の英語力的には飛ばし読みが難しい