こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の様子
創業5年で社員200名に atama plusがプロダクトの品質を大事にする上で守ってきたこと、変えてきたこと
まずは、atama plusさんから創業当初から何を大切にして何を変えてきたのか?というお話を聞いていきました。
atama plusさんでは、ユーザ目線で品質を捉えることを大事にし続けているということで、QAが実際にユーザの元に足を運び、テストでは機能の確認に留めずに何を大切にしていた機能なのか?というのを考え続けているということです。
また、PO/Dev/QAで壁ができないように、レトロスペクティブを中心に常に密なコミュニケーションを取り続けてきたということです。
課題に対してどのように対応してきたのかという点については、ビジネスがスケールしていくにあたって実際にどのような課題が出たのか?組織がどのように移り変わっていったか?というのを時系列でお話してくれました。
QAがリリースサイクルを早めるためにフェーズごとにどのようなことをしてきたのか、というのを聞くことができて面白かったですし、オンボーディングという観点ではミッションを社員に浸透させるために百個以上の研修を用意したり1on2(新人社員1 : 既存社員2)を400回以上実施したり、職種やチームを超えた情報交換会など、さまざまな取り組みをされているという話を聞けて、学びがある発表でした。
食べログの品質のこれまでとこれから
スタートアップに必要な品質の話から始まり、プロダクトのフェーズごとにどのような観点から品質を高めていくのか?というお話を聞いていきました。
プロダクトを作り始めた当初は、仮説検証を高速に行うためにとにかく内部品質を高める取り組みをしていくことが重要だというお話をされていて、食べログでもRails移行を始めとした内部品質を高める取り組みを京和さん自身で主導して行っていたということです。
その後プロダクトが拡大していくに伴い、外部品質やプロセス品質の重要性が高まってくるということで、現在の食べログではプロセス品質を改善するためにOKRを活用したり、マトリクス型組織の立ち上げを行っているということでした。
また、プロダクトが成熟していった後にQAの立ち上げをしようとして失敗したものの、そこから一人目QAを雇って見事にQA組織の立ち上げ及びDeveloper Productivityチームが誕生するまでに成長し、チームの開発体験をより良いものにするために現在奮闘中というお話もあり、品質に専門性を持ったQAの重要性を実感するお話でした。
食べログのソフトウェアテスト自動化デザインパターン
続いて、食べログの中で蓄積されたソフトウェアテスト自動化のデザインパターンの紹介を聞いていきました。
テスト要求分析のパターン・言語/ツールの選定パターン・アーキテクチャ設計パターン・フレームワーク設計パターン・テストケース自動化パターン・インフラ設計パターン・パイプライン設計パターンとそれぞれに分けた上で、いくつかの重要なパターンについて、解決したい課題とコンテキストを詳細に説明してくれました。
DevOpsDays Tokyo2022での発表に引き続き、マインド面や文化の話からは外れてガッツリと技術に寄った話題が聞けて、面白い発表でした。
全体を通した感想
スタートアップというコンテキストの話で、開発速度を早めるための内部品質をいかに高めるかというお話をatama plusさんも食べログさんもされていたのが、印象的でした。
実感に合う話も多く、共感できたと共に、考えていたことを言語化してくれたような発表も多くあって充実した時間を過ごすことができたと思います。