天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

リアル店舗とプロダクトマネジメントに参加してきた

engineering-floor.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていきます。

会の概要

以下、connpassのイベントページから引用です。

モノづくりにおけるプロダクトマネジメントに対する期待は年々高まっており、書籍数、カンファレンス参加者数、ブログエントリ数などはそれらを顕著に表しています。起業、新規事業、大規模レガシーシステムなど様々な文脈で必要になるスキルですが、システム開発と比較してなかなか事例共有がすくないのもこの分野です。今回はプロダクトマネジメントを専門にしてきた飯沼さんと アジャイルコーチとしてプロダクトマネジメントに触れ合っている kyon_mm で雑談をします。

会で印象的だったこと

Akiさんのプロダクトマネージャーとしてのスタート

10年もプロダクトマネージャーとしてのキャリアを歩まれているAkiさんが、どのようなキャリアからスタートしていったのかを伺っていったのですが、これが思わぬ形でのスタートで、非常に面白かったです。

具体的には、経営企画を元々仕事にされていたある日、商品企画を出せるのではないかと考えて出したところ見事に企画が通ったというお話でした。

プロダクトマネージャーとしてのやりがい

プロダクトマネージャーのやりがいとして、プロダクトに対して良い/悪いの評価がはっきりと来るため、非常にヒリヒリとした環境で緊張感をもって仕事ができることを挙げられていました。

今日の話の随所で、非常にストレスフルなエピソードも登場していましたが、そうした環境を楽しみながら、前向きにチャレンジを続ける姿は自分自身も見習っていきたいです。

プロダクトロードマップ

プロダクトロードマップを作る意義として、「共通言語」というキーワードを用いていたのが印象的でした。
プロダクトゴールは作ることが多い一方で、プロダクトゴールまでどのように辿り着くか?という話をすることになると、途端にそれぞれの部署が自分たちのやり方を大事にしたり縄張り争いが始まることに問題意識をAkiさんは持っているということでした。
その問題意識に対して、プロダクトロードマップを合意できる共通言語としながら仕事を進めていく重要性の話は納得感もあり、面白かったです。

また、ロードマップは変更したっていいんだというお話があり、これもあまり聞かない考え方だったので、面白かったです。*1(ただし、市況が変化していないのにころころ変わるようなプロダクトというのは何かがおかしいとは当然思うという補足もありました)

プロダクトマネジメントチームの作り方

Akiさんはとにかくチームとして高い力を発揮できることを重視されているということで、プロダクトマネジメントの文脈でチームを組む時は、Akiさんとなるべく違う個性を持ったメンバーを集めるということでした。

チーム全体が様々な個性で固まるようにしているということで、それぞれの強いソフトスキルを重視されているというお話や、そのソフトスキルを測るために、顧客や開発メンバーとどのように接するかをチームに入れるか悩んだ時は聴いているという具体的な話と併せて、これまであまり聞いたことがない話だったので面白かったです。

プロダクトマネージャーの評価

ここはAkiさんも非常に悩むということでした。
評価を難しくするポイントとして、

  • 評価のタイミングとプロダクトのリリースを合わせるのが難しい(評価するタイミングではまだプロダクトが世の中に出ていないことも多い)
  • 周りから反対にあった時にもプロダクトを守る役割を担っていると考えると、周りからの評判というのは決して信用できない(360度評価とかは機能しないと考えている)

を挙げられていたのですが、ここまで具体的に評価が難しいポイントを言語化してくれることはないので、新鮮で面白かったです。

全体を通した感想

会できょんさんもおっしゃっていましたが、プロダクトマネジメントはまだあまり本などまとまった知識体系が少ないので、今回こうして生きた実例のお話を聴くことができて、とっても楽しかったです。

あと、同じAkiさんのお話をはじめて伺えたのでよかったです笑

*1:市況の変化などが原因で自分たちがずれた方向に進んでいる時、それは元々の計画に執着するのではなく、思いっきりロードマップ自体を変更する必要があるよね、というお話でした。