distributed-agile-team.connpass.com
今週も分散アジャイルチームの会に行ってきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
エンジニアリングマネージャーのしごとの著者でもなく、訳者でもなく、想定読者層でもないきょんさんが、本について語るという謎の会です。
会の様子
書籍に関するきょんさんの簡単なまとめ
まず、「エンジニアリングマネージャー、研修の手引き」くらいのタイトルがちょうどいいかな、と思ったそうです笑
本書籍では、エンジニアリングマネージャーがやるような仕事について具体的なステップをプロセス的に書いてくれているのが特徴的で、何も分からない人や体系的に知識を持ち合わせていない人は、非常に実践がしやすいのではないか?と感じているということでした。
そのため、テック業界の全ての人を対象にしているというよりは、エンジニアリングマネージャー初心者だったり企業で体系的なものがなくて何からスタートしたらいいか分からないような人にとって刺さる内容ではないか?というお話でした。
きょんさんの質疑応答
とりあえず、直前のイベントで出ていた質問にまずは答えてくれました。
エッジ(メンバー)を自走させるためのモチベートに苦戦しています。モチベーションが低いメンバーへの動機づけはどのようにするのが有効でしょうか?
ダニエル・ピンクを読みましょう、というのが書籍的にもいい回答なんじゃないか?ということでした。
EMの重要性を社内で布教するコツ等ありますか?
普通のマネジメントとエンジニアリングマネジメントの違いや共通点を教えてください。
エンジニアリングマネージャーのしごとはピープルマネジメントの話がメインと思いますが、プロダクトマネジメント/プロジェクトマネジメント/テクニカルマネジメントもエンジニアリングマネージャーの範疇だったりしますか?
発達の最近接領域の話が本書籍ではされていますが、プロセス偏重のまとめかたになっているため、発達の最近接領域を意識したまとめ方にはなっており、本書籍を読んだだけでは答えられない質問になっているということでした。
そのため、こうした質問が出てくるのは、もしかすると読者の期待値とずれているのではないか?ということでした。*1
エンジニアリングマネジメントのバイブルは?
これはkiroさんと同じく、現状ないということでした。
自分のマネージャーにこの本を読んでもらいたいと思ったときにメンバーとしてできることはありますでしょうか。
「〜さんの仕事に憧れているんですけど、あんまり手間をかけさせたくないので一緒にこの本を読んでもらえないでしょうか?」ときょんさんなら言ってみるということでした。
なお、きょんさんは、「この本だからこういう説得をする」というのはあまり持ち合わせていないということです。(本を紹介されて喜ばれるのは、「自身の課題とマッチしている上に人から紹介されることが嬉しい」という状態なので、コンテキストに絞った勧め方は諦めているということです)
書籍に関してですが、退職のあたりは日本だと法律等の関係で難しいと思いました。この辺りを日本だとどのように進めるべきかといったことがあれば教えてください。
改善目標の提示と降格は(きょんさんの会社でも)普通にあると思うというお話でした。
技術内容がわからなくてもエンジニアリングマネージャーってできるものでしょうか?
本を読む限りは、エンジニアリングが必要だと書かれていないですが、技術内容が分からないエンジニアリングマネージャーはできると思う(できるに越したことはないけどそれは何でもそう)ということでした。
なので、キャッチアップが必要だと思うならやった方がいいし、キャッチアップする姿勢を持つことは大事だと思うということです。
ちなみにkiroさん的には、エンジニアリングとテクノロジーは違うというお話で、エンジニアリングマネージャはエンジニアリングは分からないと務まらないけど、テクノロジーが分からなくても務まるというお話でした。
きょんさんが良いと思ったところ
エンジニアはこの本読みやすいよね、という目線で参考文献を書いている感じがあるのが好きだということでした。*2
また、章の冒頭にある引用の筋がいいなあと感じたそうです。
きょんさんから参加者への質問
続いて、きょんさんから参加者への質問がありました。
以下に、質問と回答を書いていきます。
「エンジニアリングマネージャーのしごと」で大事だと思う3つをあげたらなにか?
- 睡眠の重要性/ネットワークの構築/3章の自分に合わせるなみたいなところ
- 人間って難しい/前向きな差別
- アクセプタンス/自分の状態管理/メンバ・チームがイキイキ
- 人間って難しい/コントロールを手放す/現代の職場環境/その人にあった仕事とは
- 傾聴/会話を双方向にしよう
「テック業界に関わる人間として成功する人を増やしたいんだけど、〇〇がまとまっていないのでやりにくい」のあなたにとっての〇〇ってなに?
- DDD
- 過負荷の認識
- 立場やメンバ間で認識の差がある現状を理解し、埋めようとする姿勢
- ドキュメントの書き方
- TWI(JI/JM/JR)
- 人が育つ環境(育て方ではない)
- アジャイルの導入(誰も教えてくれなかったアジャイル開発)
- チームで共有する価値観やビジョンの作り方・まとめ方
- コミュ障エンジニア向けの信頼関係構築方法
- 経営、戦略、ファイナンス、会計、アライアンス、10億円くらいまでの起業、採用、評価制度とか無限に出てきそう
- プロダクトの廃止の仕方
- 組織を10人から100人にする方法
- ロビイング
クイズ
最後にとんでもないクイズがきょんさんからありました笑
- ____________________、_________「_____、_______、______」_______?
- ____________________、____________「_____:_______、_____:_____________、_____:______________、_____:_____、______、__」_______?
回答が思いついた方は天才です。
会全体を通した感想
質疑応答あり/クイズありと、久々の特別会で、たくさん楽しむことができました。
きょんさんは勿論ですが、訳者のkiroさんとRyuzeeさんが色々コメントをしてくれていたのも面白くて、訳者との距離が近いのってすごくいいなあと改めて感じました。
間違いなくこの場でしか聞けないような話がたくさん聞けたので、改めて素敵な場だなあと感じました。