今回もJaSST nanoに参加してきたので、会の様子と感想を書いていきます。
発表内容
テスコン(U-30クラス)審査委員ってどうなん?~いせりさん~
井芹さんから、テスコン(U-30)ことテスト設計コンテスト(30歳以下)をなぜ立ち上げたのか?これまでどのような歩みをしてきたのか?というのを伺っていきました。
最初は若い人ならではの破天荒なテスト設計手法の発見&教育・成長を目的にしてテスコンを開いていたものの、2020年からは、参加してくれた人たちへの教育や現場で価値を発揮できるテストエンジニアを育成することに注力したという話は印象的でした。
手厚いフィードバックや充実した教育資料がある理由も納得で、テスト設計コンテストに非常に興味が出て参加したくなるような内容でした。
また、審査員の方々がフィードバックを充実させるために、どのように審査員の方々がフィードバックスキル向上を図ったのか?という話や審査員同士でテスト設計コンテストのビジョンを育てていった話も、なかなか聴ける話ではないと思うので、非常に面白かったです。
メタモルフィックテスティングでMBT気分~snskさん~
AIをはじめとした期待動作を得にくい状態で有効なメタモルフィックテスティングをどのように活用することができるか、雉と猿と犬を判別する*1画像認識モデルを実例として、非常に丁寧に説明してくれました。
実際に画像認識モデルに対してメタモルフィックテスティングを行った過程を説明してもらえたことで、画像認識のメタモルフィックテスティングを行う場合にMBTとの相性がいい*2ことを実感できて、非常に面白い話を聴くことができました。
システムテスト自動化スクリプトのレビュー観点を挙げてみたの~ぱいんさん~
タイトルの通り、システムテストを自動化する際にどんな点に注意しないといけないのか、という話をぱいんさんの経験から語ってくれました。
どの観点も参考になったのですが、「システムテストを自動化する際は、人間が何気なく見れている観点を落とさないようにしよう」という話は特に面白かったです。
人間なら自然と見れているような観点であるボタンを押下した後のレスポンスタイムや、そもそもボタンがあるかどうかなども自動化のスクリプトには組み込んだ方が良いという話を聴くことができたのが、これまでそんなに意識してこなかった部分だったので楽しかったです。
その他にもテスト条件が現実的か、ソースコード重複がないか、再実行可能性があるか、実行時間は十分か、setDown, tearDown...多数の観点が挙げられており、これも学びになりました。
英語の学習法について~@hideshis_qaさん~
2日前に運営から発表のpushがあったという(笑)、hideshisさんから発表がありました。
hideshisさんがなんで英語を学習した方がいいと思うか?という話から、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングそれぞれでどのように勉強したのか、という話まで、丁寧に英語の学習法を教えてくれました。
興味のある記事を読む+英語で日記を書くという作業を通して、リーディングとライティングを組み合わせて伸ばすというのは、是非やってみようと思いました。
hideshisさんの優しい口調も合わさって、具体的なプラクティスだけではなく、非常に勇気をもらえる発表でした。
会全体を通した感想
今回は発表本数こそ少なかったですが、いつもに負けず劣らず充実した発表が多数あり、学びがあると共に楽しむことができました。
2022年もJaSST nanoが楽しみです!