普段参加している分散アジャイルチームについて考える会主催の、"アジャイルコーチで得た経験知"の会に参加してきたので、参加した感想を書いていきます。
登壇者
セッション概要
アジャイル開発を始めたいと思ってるけどどうやったら良いか分からない…
新しいやり方がうまくいくか不安だ…
そんな現場ではアジャイルコーチを呼んでスクラムチーム立ち上げを一緒に行うことがあります。
アジャイルコーチ支援の多くは個人による支援なので、個人毎に違った得意技があります。
また、学習・経験を経て個人のスタイルは変化し続けます。
またまた、知識・スキル以外にも個別のキャラもあります。
私はアジャイルコーチとして2年ほどスクラムチームの支援をしてきました。
その中で車業界のHさんや半導体業界のTさんといった大企業で仕事もさせていただきました。
さらに、コロナの影響もあり完全オンラインでの支援に移行するといった変化もありました。
色んなチームと関わり、色んな失敗や学びを経て、徐々に自分に合ったアジャイルコーチスタイルが見えてきました。
というわけで!
とても個人的な内容になりますが「笹のアジャイルコーチスタイル」について話させてもらいます。
スタイルは日々変化して現時点のスタイルになっていますが、その過程でどんな経験を経てどんな変化があったのかについてもふりかえってみます。
その中でチームを成長させていく上で重要だと考えていることをまとめていこうと思います。
アジャイルコーチを始める方や始めたばかりで悩んでいる方が、自分自身をアップデートするための刺激になれば幸いです!
セッションで印象的だった部分
仕事していて境界線を感じませんか?
- PO/SM/開発者
- スクラムチームと周りの人
- 個人とチーム
- 仕事とプライベート
- 論理と感情
- チームAとB
- 企業Aと企業B
- 時間(先のことは分からないので1週間先しか見ませんVS数ヶ月先を見て欲しい)
など、仕事をしていると様々な境界線があります。
そして、この境界線を跨ぐ時には何かしらの抵抗(むむむ, 気にするほどではないけど違和感, ふざけるな!, なるほど!...)があります。
この抵抗を少なくすると、チームのエネルギーの流れが良くなるのでは?という話をさささんはされていました。
境界線と抵抗は確かに自分も感じていましたが、この境界線に注目して流れを良くする、という考え方はこれまであまりしてこなかったので、是非やってみたいと思いました。
オブジェクト指向設計では、モジュール間のコミュニケーションに着目して設計する重要性が解かれている話と似ているな、と個人的には思いました。
共感できる距離まで近づこう
最近、共感できる距離にいない状態で会話したことで大失敗したので、個人的にはとても刺さりました。
アジャイルやスクラムを学んでから、チームから意識的に距離を置いて観察する練習をしたりしていましたが、さささんのようにチームと自走するスタイルの方が自分には合っているのかもな、と(直感ですが)思いました。
スムーズな流れに揺らぎを発生させるといいかもしれない
スムーズに流れているのは勿論良いことですが、成長速度の鈍化を感じた場合は、意図的に揺らぎ(他社との交流やイベント参加...)を起こすことで、突然変異が発生してチームが一気に成長することもあるのでは?という話でした。
チームという意味でも勿論同感しましたが、個人としても、コミュニティ参加という揺らぎが起きたことで視野が広がり、ソフトウェア開発の面白さに一気に気が付けた感覚があったので、さささんの話に共感できました。(まさにゆらぎを受けました)
セッション内容全体を通した感想
盛り上がりが凄くて*1、RSGTを思い出しました。
さささんの感覚を言語化したものだ、というお話でしたが、周りの方々を通して学術的な話に変換されていたのも印象的でした。
セッションから得られる学びも勿論多かったですし、さささんの人柄と時節挟む冗談も素敵でした。
アジャイル界隈の方々は本当に素敵な人が多いなあ、とつくづく感じました。
*1:参加人数も過去最大