天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

Observability Lounge 「『監視』の原則と変化」に参加してきた

forkwell.connpass.com

イベントの概要

以下、イベントページから引用です。

Cloud Native Days でも Observabillity Conference 2022 が開催され、注目度が高まる オブザーバビリティ 、DevOps を正しく文化として定着させ、ユーザーに対してより良い価値を届ける為にも監視の重要性が増している状況です。

そして、昨今はマイクロサービス化やコンテナ化が進み、開発における利便性やサービスの安定性は高まりました。しかし、その分、システム全体としての構造は複雑化が進み、問題の特定などインシデント時のトラブルシューティングなどがより難しくなっており、監視も従来型の監視からレベルアップが求められています。

Forkwell の Observability Lounge #1 では『入門 監視 ― モダンなモニタリングのためのデザインパターン』の翻訳を手掛けられた現 Autify CTO の松浦 隼人氏をお迎えし、いま一度、監視の基礎を学ぶと共に、Splunk Services Japan合同会社の大谷 和紀氏を迎えて複雑化に対応する監視の最先端を実際の事例を踏まえてお話頂きます。

イベントで印象的だったこと

入門監視を出版してから5年間で変わったこと

5年間で変わったことの一つとして、まずはオブザーバビリティという単語の広がりが挙げられていました。*1
また、監視対象の変化についても論じられており、オンプレミスサーバーにおける監視から、抽象化が進みサーバレスにおける監視という変化が話題として出ていました。

監視のアンチパターン〜5年経った今も入門監視で言及されているアンチパターンアンチパターンのままなのか?〜

ツール依存

どのようなものをなぜ監視するか考えずにツールベースで監視を考え始めて、監視の内容がツール依存になるのは現在もアンチパターンである一方、5年前に言われていた「一眼で全ての監視対象の状態が把握できるようなツールがあるなんて迷信だ」という部分は、ツールの進化が進んだ現代では、あながち迷信とは言い切れないような状況になっているというお話がありました。

役割としての監視

監視する役割を明示的におくことはアンチパターンの一つとして挙げられていましたが、これは5年経った今も変わらないのではないか、というお話でした。

チェックボックス監視

OSのメトリクスをチェックボックス的に監視することには意味がなくて、あくまでも動いているシステムに監視対象を絞ろう、という考え方自体は5年前から変わっていないというお話でした。

一方で、インフラの抽象化が進んでいる現代では、低レイヤーの監視の重要性は増しており、OSといったインフラのメトリクスを疎かにする危険性はより高まっているというお話がありました。

監視を支えにする

監視があるから何かあっても大丈夫、という考え方が誤っているというのは、5年前から変わっていないというお話が出ていました。

手動設定

IaCなどを活用し、監視の設定を入れるのが億劫になるような状態は避けた方がいいという話は、5年前から変わらず気をつけるべき話だというお話でした。

監視のデザインパターン〜5年経った今も入門監視で言及されているデザインパターンは有用なのか?〜

組み合わせて監視

複数項目を組み合わせて監視する重要性については、5年前から変わっていないというお話が出ていました。

ユーザー視点で監視

できるだけユーザー視点で監視しようという考え方自体は変わっていないものの、ユーザー視点を実現するためのハードルは5年前と比較して下がっている*2というお話が出ていました。

作るのではなく買う

まずは世の中にあるツールを使おうという話は、ツールの進化によって5年前と比較しても重要性が増しているということでした。

継続的な監視

これも5年前と変わらず、システムが一度作ったから終わりだということはあり得ないというお話でした。

オブザーバビリティが重要になってきた背景

未知の未知はモニタリングではなく扱えないが故、未知の未知を扱えるオブザーバビリティが重要になってきているというお話が出ていました。*3

フロントエンド監視における進化

Navigation timing APIの監視から、ユーザー中心メトリクスやWeb vitralsの監視にここ5年間で関心の対象が移っているというお話や、ロギングからトレースへ関心の対象が移っているというお話がありました。

アプリケーション監視における変化

トレースメトリクスの計装がOpenTelemetryの台頭によって容易になりつつある点や、アプリケーションログの収集・分析やインフラメトリクスと組み合わせた監視がツールの進化によってやりやすくなっているという話が挙がっていました。

サーバ監視における変化

ここはツールの進化が著しく、k8sなどコンテナ基盤の監視だったり、Prometheusを中心としたエコシステムの整備が進んでいるというお話が挙がっていました。

ネットワーク監視における変化

eBPFの台頭はあるものの、5年前に「残念ながら今あるのはSNMP」と言われていたSNMPがいまだにほぼ唯一無二になってしまっているということでした。

監視SaaSを選ぶ際に大事なポイント

  • オープンなエージェントを入れること
  • 監視サービスがベンダーロックインにならないこと
  • 監視目的の整理がされていること(もし整理されていないのなら、まず使ってみてフリートライアルの範囲内で色々試してみるのが重要)

がポイントだというお話が挙がっていました。ツールはベストプラクティスを集約していることが多いので、なぜこのような機能があるんだろう?と考えるのも大事、というお話が出ていたのも面白かったです。

OSSと有償ツールの使い分け

費用対効果を面倒くさがらないことが重要だというお話が出ていました。(有償ツールを使うことでこれくらいのROIがある、と示すことが重要)
また、OSSのバージョンアップに手間が掛からなくても、セキュリティなどではリスクが潜在的にあることが多いので、注意した方がいいというお話が出ていました。

監視の運用見直し

問題が起きた時に次の問題が起きた時に備えた監視をすることが多い一方、オブザーバビリティの観点で先回りして監視しておくことも重要だというお話がまず挙がっていました。

また、テスト駆動開発で「不安をテストにする」という話が出ているのと同じように、「不安が出たらモニタリングしよう」という考え方を持っておくのが重要だというお話が出ていました。

インフラとアプリ側での分断

誰が何をやるのかを明文化しておく、というのがまず挙がっていました。
また、全部の状況を全員が見えるようにしておくことも重要だというお話が出ていました。(インフラだからフロントエンドのメトリクスがどうなっているのかは知らない、だとまずい)

また、ブラックボックス化して認知負荷を下げるという取り組みは重要な一方で、監視に関してはチーム全員がスキルとして持っている状態を目指した方がいいのではないかという意見が出ていました。*4

監視を導入するときの立ち上がり

SREはプラクティスなので、そのプラクティスを担当するチームを作ってしまうと、その担当チームがめちゃくちゃ辛い状況になってしまう、というお話が挙がっていました。

また、導入時にもしそういったチームを作ってしまった場合は、特定の人に負荷が偏りすぎないようにPagerツールなど仕組み化が重要だというお話が出ていました。

不安を監視すると運用コストに跳ね返ってきてしまう...

カーディナリティが大きすぎると運用コストに跳ね返ってくるため、カーディナリティを意識しましょうという話や、ユーザー視点での監視を心がけることが重要だというお話が出ていました。

今後監視がどのように変化していくと予想できるか?

閾値をベースにした監視から、過去の傾向から学んでアラートを出すという機能の整備が進んでいるので、今後は「こういったところを監視するといいよ」というアドバイスをくれるようなサービスが出てくるのではないか?というお話がまず松浦さんから挙がっていました。

大谷さんからは、関連のプラクティスを周りのツールと合わせてどう使いこなすか?というのがより重要になって、より成熟していくのではないか?というお話が挙がっていました。*5

会全体を通した感想

5年経った今でも監視に関する考え方は変わっていないものの監視対象のツールの進化が進んでいる現状がわかった点が面白かったです。

監視のスキルはまだまだ足りない状態なので、学びが多いイベントでした。

*1:監視は以前から注目されていたが、監視とオブザーバビリティは微妙に言葉の定義が違い、オブザーバビリティは監視も含んだより広義な概念であることに注意

*2:Synthetics監視、RUM...

*3:最新のクラウドシステムのデバッグが必要になりつつあるというコンテキストもある

*4:ただし、インフラ/アプリといったようにブラックボックス化できるアーキテクチャができているのはいいこと

*5:監視ツールはすでにかなり進歩している

アジャイルカフェ@オンライン 第12回に参加してきた

agile-studio.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

アジャイルコーチのお三方が、アジャイル実践者の皆さんの悩みに答えてくれるという会です。本日は、以下のお題について考えていきました。

「スプリント1を迎える前にすることは何ですか?例えば、バックログアイテムをReadyするためにすることなど、詳しく知りたいです」

会の様子

今回は、スプリント1を迎える前にやることをアジャイルコーチのお三方がひたすら挙げてくれるような形式だったので、会で挙がっていたスプリント1を迎える前にやるといいことを、箇条書きでひたすら挙げていきます。

  • 検証したい仮説を優先順位と共に明らかにする
  • リーンキャンバスやユーザーインタビューなど、開発をする前に検証できるものを検証しておく
  • バックログを数スプリント分作る
  • インセプションデッキ。特に自分達が向かうゴールを明確化しておく
  • ユーザーストーリーマッピング
  • スプリントの長さを決める
  • スクラムイベントをいつやるか決める
  • ワーキングアグリーメントを立てる
  • Dev環境/STG環境/Prod環境を作る
  • チャットツールやバックログツールの整備
  • CI/CDのパイプライン構築
  • チームビルディング系のワーク
  • 動くスケルトンを作っておく
  • アーキテクチャ検討
  • 技術選定
  • キックオフMTG
  • メンバー同士で1on1

なお、以前分散アジャイルチームでも似たような話をした記憶があるので、その時に出ていた話も参考として貼っておきます。(スクラムを始める前に何をやっておくといいか?というテーマで話をしました)

aki-m.hatenadiary.com

会全体を通した感想

御三方の観点から見た、多種多様なやっておくといいことリストが知れて面白かったです。

スクラムは軽量だと話していたり、アジャイルは素早くフィードバックをもらうといっておきながら、これだけやることリストを挙げるのはどうなの?笑」という話が出ていたのも印象的でしたw

#Obsidian使っているんでちょっと話しますに参加してきた

distributed-agile-team.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

Obsidianをちょっと使っている人たちが話をしてみるという会です。

会の様子

EvernoteからObsidianへ

EmacsEvernote→Growi→Dropbox Pager→ScrapBox→Obsidianと移り変わったきょんさんが、どのようにしてObsidianに至ったのかという遷移を話してくれました。

Obsidian以外のツールについても説明をしてくれたことで、Obsidianがどのような点で優れているのかが理解しやすくて*1、参考になる情報が多く詰め込まれていました。

きょんさんらしいエクストリームな要素もちょこちょこと練り込まれており、学びが多いだけではなく楽しさも溢れており、最高のプレゼンでした。

アジャイルコーチはObsidianをどのように使っているか

Obsidianアジャイルコーチとしてナレッジ管理をしていくに当たって、Obsidianがなぜ使いやすいか?という観点でお話をしてくれました。

Obsidianの強みや具体的にどのように使っているのかという話に加えて、使っているプラグインやメンテナンス方法、実際にryuzeeさんが書いたページなど、Obsidianに関するナレッジがぎゅっと詰まっており、ryuzeeさんらしいプレゼンでした。

プレーンテキスト最高!という話を始め、きょんさんの発表との共通点が数多く出ていたのも印象的でした。

www.ryuzee.com

Obsidian Daily notesで日常を記録する

寝る前に明日のTODOリストを書く・日時が決まったことはカレンダーに書く、という形で、Obsidian Daily notesを日記のような感覚で活用しているという話をykubotaさんから聞いていきました。
カレンダープラグインはかなり便利そうだなあという印象で、日々自分自身がとっているログもObsidianに移行して使ってみようかな、と思いました。

普通に日記感覚で使うだけでも、かなり使いやすそうですし、デモや実際に使っているテンプレートの例などを見せてもらったことで、ここまでのプラグインと合わせてObsidianがめちゃくちゃ使いたくなるようなプレゼンでした。

Obsidianと私(挫折と栄光)

Obsidianを使う上で便利なプラグインの紹介や、tokuhiromさん自身が具体的にObsidianをどのようなユースケースで使っているかを紹介してくれました。

カンバンのプラグインや、Excalidraw、Alfred連携プラグインをはじめ、めちゃくちゃ便利で使えそうなプラグインが心地よいテンポで紹介されており、凄く聞きやすい実用的なプレゼンでした。

tokuhiromさん自身が幾つかObsidianのプラグインを作られていたのもすごかったです。

ノートテイキングツール遍歴とObsidian

SongmuさんがObsidianに至るまでの経歴*2をObsidianでプレゼンテーションしてくれました。
どういうコンテキストでObsidianがヒットしたのかを丁寧にお話してくれたので、聞いていてすごく共感できるプレゼンでしたし、乗り換えコストが極めて低い&商用ライセンスという安心材料も紹介されており、これを聞いたらVimmerの人はみんなObsidianが使いたくなるんじゃないか?というプレゼンでした。

他参加者のコメントも含めて、VimmerにObsidianが愛される理由がよくわかりました笑

雑談会

発表をされた5人(+途中から森さん)で雑談会をしていって、多種多様なナレッジの共有を聞いていきました。

その人がどういう仕事をしているのかがObsidianをどういうふうに使うかにリンクしてくる、というお話は実際に発表の内容からもわかって面白かったですし、検索性の話やリンクをどこまで続けるのか?というお話はObsidianに限らず、知識をどのように整理していくのかにも繋がる話で、*3学びが深い時間でした。

全体を通した感想

猛者の方々がプレゼンターとして集まっている会だったので、Obsidianど素人の自分が聞いて楽しめるのか不安に思っていた会だったのですが、完全に杞憂でした。(ただしプレゼンターはObsidian素人ではありませんでしたww)

とりあえずObsidian Daily notesから、まずは使い始めてみようと思います。

*1:Obsidianを使うと他のツールで手が届かないどういう点が改善されるのか?

*2:デスクトップ上にメモ数万行を開きっぱなしで置いていた時代からの話

*3:本、記事、人名、企業名、辞書の索引といったものをリンク化して情報のハブにしているというお話でした

ZombieScrumSurvivalGuide読書会 #7に参加してきた

yasashii-agile.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の様子

チェックイン

今日もチェックインをしていきました。
今回は初参加の方がいらっしゃったので自己紹介からしたのですが、思わぬ繋がりが発覚して、いつも通り(?)盛り上がりました。

会で話したこと

コードを書くのが楽しくて土日もずっとコードをコミットし続けている人がいる

一般論としては残業しない方がいいと思われる一方で*1、仕事が楽しくて夜遅くまで残っている人に、「残業しないでほしい」という話をするのはその残っている人の楽しみを奪うことにもなり兼ねず、難しいよね。。という話をしていきました。

プレッシャーを感じてしまうメンバーの意識の問題*2とも捉えることはできるけど、それぞれの意識や価値観を直そうとするのではなく、純粋に仕事をしやすくするためにお互いがどう思っているのかのコミュニケーションを取るのが大事だよね、という話に落ち着きました。
参加した方の中には、周りから見るとすごく長い時間仕事をして、たくさんアウトプットを出しているように見られる傾向があると話されている方もいたのですが、その人から「プレッシャーに感じる部分があれば素直に言ってくれた方が嬉しいし、そう言われたら色々やり方を模索したい」という話が聞けたのは面白かったです。

QAと開発が分断しがち

スクラムをしていない環境で働いている方から、QAと開発チームが分断しがちで、あまり仕事上でコミュニケーションが取れていない(「テストしてね」「開発してね」のように相手に仕事を投げるような形になる)という話が出て、この話をしていきました。

お互いの仕事に積極的に介入していくことや、コードを書く前からQAチームに入ってもらって、一緒に働く雰囲気を醸成していくのがいいのではないか、という意見が出ていました。

また、Agile testing condensedやじゅんぺーさんのスライド・登壇内容がリファレンスとして紹介されていました。

幅広いユーザを巻き込もうとした結果。。

幅広いユーザを巻き込もうとした結果、無理やり金額を下げて囲い込むようなことになって泥試合になってしまうことがあり、このような戦略を立てている人たちに、戦略の立て方をどのようにして見直ししてもらえればいいのだろう?というような話題を話していきました。

なかなか難しい課題ですが、プロダクトの目的は独占をすることなので、最近はやりのプロダクトマネジメントといったワードも絡めながら、ユーザー数をただただ増やしていくのが唯一の勝ち筋ではないことを啓蒙するところから始めるといいのかなあ。。という意見が出ていました。

リリースにとらわれている状況からの脱出

リリースをある期間にすることに対して目線が向いてしまっているチームで、どのように目線を切り替えてもらうといいか?というお話をしていきました。

今回の章のテーマでもあったように、リリース期間を短くするとリリースに対する特別意識が薄れていくのでは?というお話だったり、リリースしたものがどれくらい使われているのか?ということがわかるようなデータを突きつけて、「リリース目標にしてリリースしたのはいいけど全然価値出ていなくない?」という事実を見てもらうと良さそう、という話をしていきました。

会全体を通した感想

今回は初参加の方もいたお陰で、いつもとはまた違った観点での意見が聞けたりして、面白かったです。
現場で起きている課題と本で書かれている内容の結びつけ作業が今日もできて、学びが多くある会でした。

*1:体調的な問題に加えて、周りのメンバーにプレッシャーを与えてしまう

*2:おそらく土日にコードを書いている人もプレッシャーをかけようと思って仕事をしているわけではないし、他メンバーに土日にコードを書くことを強制したいとも思っていない

大人のソフトウェアテスト雑談会 #109【岩手帰り】に参加してきた

ost-zatu.connpass.com

今日もテストの街葛飾に行ってきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

場づくりと感情の話

ふりかえりなどで場づくりは重要だよね、という話から派生して、安全な場づくりができた次のステップで大事になる話(感情が爆発した人がいた場合の話)をしていきました。

特にネガティブな感情が爆発した人に対しては、「チームに悪影響があるから」という理由で冷たい視線を向けてしまうことが多く、チームに正の影響を与える感情しか出しちゃいけないと考えてしまいがちだよね、という話が出ており、非常に共感しました。
話の中で、負の感情を場に出してもらった後は決してその感情を周りの人が受け止める必要はない、という話も出ており、こちらについてもそうだよなーとなりながら聞いていました。

懸田さん

スクフェス新潟でRyoさんとあずさんが繋がったという話から、最近出版された「アジャイル式」健康カイゼンガイドの話になり、そこから懸田さんが求道者のような人だという話など、懸田さんにまつわる様々なエピソードの話をしていきました。

懸田さんが健康の話をすると、「まずは30km走りましょう」といったアドバイスが出てきそうという話が出ていたのは笑いました。

転職とどんよりとした話

会社の後輩が、大きな規模の会社に転職することになって、嬉しいような悲しいような複雑な気持ちになったというお話を聞いていきました。(ただ、トータルで考えるとすごく嬉しかったということ)

どんよりとしたエントリーを眺めた後だったため余計複雑な心境になったということで、以下のエントリーが紹介されていましたが、読んだ自分もなんとも言えなくなるようなエントリーで、当事者ではないですが色々と心に刺さる話でした。

www.megamouth.info

全体を通した感想

今日はT○mmyさんが会の趣旨にふさわしい大人なお話を色々としてくださり、大変学びが深い会になりました。

ブログのとれ高がやや少なめですが、葛飾はブログがあまり書けない時ほど楽しいもので、いつもに増して今日は楽しかったです。

2022年5月のふりかえり

5月も終わりなので、今月もふりかえりをしていきます。
パブリックにできそうな話だけ書いていますが、書けない話も含めて、全体的に激動の月でした。

GWは久しぶりにゆっくり休んだ

今年はずっと走りっぱなしの状態だったので、GWは妻と旅行に行ったり、実家に戻って家族とご飯を食べたりして、ゆっくりと休みました。
精神的にも体調的にも大分疲れが取れて、特に身体の方は知らず知らずのうちに疲れが溜まっていることを実感しました。(GW前後で脈拍が10位下がりました)

スクフェス大阪で登壇できることになった

別記事でも書いたのですが、スクフェス大阪で登壇できることになりました。
札幌トラック×トラックkeynote×ドラフト一位というのはめちゃくちゃ光栄なことですし、昨年に初めて登壇したスクフェス大阪でこのような機会をもらえて本当に嬉しかったです。

一生忘れない特別なカンファレンスになりそうです。

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新しい環境に引き続き苦戦した

先月のふりかえりで以下のようなことを書きましたが、ほぼ全く変わらない状況が5月も続きました。

3月から新しいPJに異動して、4月からはそのPJにてスクラムチームの開発者として働くことになりました。
スクラムに対する理解が顧客にも社内にもある状態で、なおかつエンジニアとして技術力の研鑽に努められる現場は最高の環境だと思っていましたが、蓋を開けてみると予想に反して非常に辛い現実が待ち受けていました。

まず、初めて触る言語オンリーでドメイン知識も役に立たない上に、フルスクラッチでシステムを作る経験もこれまでない状態だったこともあって、チームに開発者として入っても何もかもどうすればいいか分からない状態がずっと続き、前進したり進歩している感覚が全く得られない状態が続きました。
また、社内でもトップクラスのエンジニア達が凄いスピードでシステムを作り上げていくのは、チームメンバーが楽しそうに仕事をしている様子を見れて嬉しい一方で、自分自身に影響があるのか分からないpushがどんどんスタックしていって、全体を全然見れていない中で開発していることに不安を覚えたり、キャッチアップを早くしなきゃいけない焦りが自分に産まれ、仕事をするのがどんどん苦しくなっていきました。(キャッチアップ力を買われて異動をしていることや結婚などに伴い業務外で使える時間が大幅に減ったことなども追い討ちをかけました)

これまでエンジニアとして経験してきた部分が狭くて転用が難しい領域だったと捉えると、20代後半になりかけの今異動できたことは幸せだと思うので、なるべくプラスに捉えて、あまり思い詰めずにやっていきたいと思います。

新しい技術に触れてコードを書くのは趣味だととても楽しいのですが、仕事になると、「ドメイン知識なり新しい技術要素なりを早くキャッチアップして、人並みにコードを書けるようにならないといけない」という気持ちがどうしても出てきて、正直辛い状況です。

ただ、今月のコーチングでは「楽しいにも質感があるはずで、趣味をしててあー楽しい!というのもあれば、没頭してて外から見ると注意深く観察しないと楽しんでいると思えないような状況もあるはず」というお話や、「例え辛いと思っていても努力を継続できているならそれも一つの資質で、(勿論身体を壊しては元も子もないけど)辛いから今の自分はダメだ、みたいに自分に向き合わずに否定するような」というお話をいただいて、なんだかんだいって楽しんでいる自分もいそうだなあという自己認知もできたのは先月にない進歩でした。

坐骨神経痛と腰痛が再発した

昨年秋ごろに坐骨神経痛と腰痛を発症して、その時はストレッチや整体での施術でなんとかなったのですが、スクフェス新潟の2日目の発表当日に再発しました。

再び整体に通いだしましたが、昨年と比較してめちゃくちゃ症状が悪化しており、症状的に2ヶ月程度はかかりそうということで、なかなかの長期戦が見込まれます。。。

QAになった

これも昨日の記事に書きましたが、QAとして働きだすことになりました。
QAには興味もありましたし一度は経験したいと感じていた役割ですが、自身が現在置かれている状況からすると戸惑いや不安の方が大きいのが正直な気持ちです。

とはいえ、プロダクトやチームを良い方向に進めるためには必要なステップだと感じましたし、やるからには責務を全うできるように、努力をしていきたいと思います。

aki-m.hatenadiary.com

QAとしてスクラムチームで働くことになった

タイトルの通りで、先週の金曜日からQAとして働くことになりました。

どういう立ち位置で働くのか

スクラムチームの開発者の一員として働くQAになる予定です。
開発者の人数は7名いて、自分を含むその内の2名がQAとして働くようなイメージです。

そのため、4月から働いているチームから離れるわけではなく、スクラムイベントにも今まで通り参加する予定です。

また、QAと一言で言っても様々なタイプのQAがいて、組織によって目指す像や求められるスキルも多種多様だと思いますが、自分たちの場合は、テストやレビューといった活動を通してプロダクトの検証やプロダクトの価値向上を目指す部分を重点的に行うことをQAが推進していきたいと考えています。

なんでQAになるか

色々な事情があるのですが、プロダクトの品質を高めるための第一段階として、QAというロールを置いてみようという話になりました。

自分達のチームでは、QAという役割は置かずにチーム全員がプロダクトを継続的にテストしながら必要に応じてQAに求められるような振る舞いをすることを理想の状態として考えているのですが、実際にスプリントを回してみた結果、プロダクトを意図的に壊してみたり敢えて批判的に考えることでプロダクトの仕様を作り込んでいくような立場の人をまず作った後、その人がスキルを高めながらチーム全体にスキルを伝播させた方がいいのではないか?という話が出てきて、QAという立場を置くことになりました。

正直話を聞いた最初のうちは戸惑いが大きく、最初話を聞いたときにはできればQAという立場で働くのは辞めたいという話をしたくらいでした。

QAという仕事自体には以前から興味を持っていましたし、スクフェス新潟で発表したように、品質文化を社内に根付けするための活動をしていた一方で、現在の開発者の中でいきなりQAというロールを背負って活動するのは、チームの分断も招きかねないと思いましたし、現在のチームというコンテキストではQAを全うできる自信が全くなかった*1というのも本音としてありました。

ただ、開発者に限らずチーム全体の状況をみたり、現場起きている様々な事象を整理していくうちに、自分ではなくとも誰かしらはQAという肩書きを今の断面では担った方がいいという思うようになり、そうした時に誰が担うといいかと考えると、それも自分なのかなあと思い、QAとしてしばらくは活動することを決めました。

QAとして活動をしていくにあたって

一度やると決めたからには、QAとしての責務を全うできるように、色々と勉強をして、QAとしてチームに貢献できるように精進したいです。

一方で、あまり自分自身がQAであることを過度に意識するようにはしたくなくて、必要に応じてQA以外の活動も行っていきたいですし、QAがいらないと思われる時期が来れば、その時はあっさりと身を引きたいと思います。

*1:ドメイン知識がまだ全然なく、モバイルアプリ開発も初経験であるため