天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

(オンライン読書会) 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指してに参加してきた

educational-psychology.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指しての読書会をしていくイベントです。

進行は知識構成型ジグソー法をもとにしていく形で、今回は1章-3章を見ていきました。(自分はジグソー活動からの参加でした)

ジグソー活動

ジグソー活動で話した内容のうち、本に書かれている内容のサマリにならない部分で話が出ていたことを記載していきます。

一斉指導と個別指導の大変さの違い

一斉指導だと、進度が遅い生徒にフォーカスが当たるけれど、個別指導だと逆に進度が速い生徒にフォーカスが当たる(その生徒が満足する学びを提供できるようにがんがん燃料投下をする必要がある)という話がありました。

どちらも大変ではあるけれど、先生側の視点だと燃料投下をガンガンしていくほうが、「学生にこれを教えるのは難しいよなあ...」と諦めていたような話をガンガンできて楽しいというお話が聞けました。

学習のモチベーションは大学生になっても変わらない?

本書は小学生や幼稚園の事例が多く出ており、その世代はまだなんでも学ぶことが楽しい時代だけれど、大学生とかになってくるとこれまでの教育の積み重ねなどで学習のモチベーションが大きく低下して学習が嫌いだったりする人もいないのかな?という話を聴いていきました。

大学生だと、たしかに単位を取ることが目的になっているような人はいるけれども、課題中心の授業にすると、課題をこなすために独習して新しいことができる楽しさを覚えたりする人もいるので、仕掛け次第な部分があるというお話でした。

学びのプロセスとゲームの類似性

最初に簡単なことを学んで後々の難しい課題に活かすというスキームは、ゲームとも似ているよね、という話を聴いていきました。

イエナプラン

「個別最適な学び」と「協働的な学び」を完全に実践している例として、長野県の大日向小学校が実践しているイエナプランの話がありました。

president.jp

独習すると話をしたくなる?

独習すると徐々に自分で学んでいたことを他の人に話し合いたくなるという事例や場外乱闘の話があったのですが、これって場外乱闘ができる土台や独習後に話をしたくなるような環境づくりのほうが(本には書いていないけれど)大事なのではないか?という話がありました。

また、場外乱闘はお互いに学んだことをシェアすると場外乱闘が起きやすくなるという話はありますが、これも同じように仕掛けづくりが重要だという話が出ていました。

クロストーク

単元VS単位

単位よりも単元だという話があったけれど、単元だとどういうメリットがあるのか本の記述だけだと今ひとつわからなかったという話が出ていました。

見取り図を見せてもらったほうが勉強しやすいという人と、見取り図をいきなり見せられるとどこから初めていいのかがわからずに困惑するという人がいるので、そういったときに単元のメリットが出てくるのでは?という話がありました。

会社で適用する際のハードル

会社で適用する際には以下のようなハードルがあり、乗り越えていく必要があるよね、という話がありました。

  • 理解や進度が速い人に理解や進度が低い人をどうやって合わせるのか?
  • 分からないことや苦手なことを「分からない」「苦手だ」と言えるかどうかの環境づくりが難しい
  • 教えるばかりの人が、自分をもっと評価してほしいと思うようになる

大学での「個別最適な学び」と「協働的な学び」を取り入れる工夫

課題を進めるときに、意図的にレビュワーを学生にしてもらって、レビュワーの学生がレビュイーの学生がわかったと思えるまで教えるというフェーズを挟むようにしているという話が出ていました。

全体を通した感想

途中参加ということもあったとは思いますが、びっくりするくらいあっという間で驚きました。

Chiemi先生が参加してくれていたお陰で、現場で実装する際のハードルやハードルを超えるために実際にしている工夫の話が色々と聞けたのがよかったです。