ブログを始めてから毎日ブログを更新していたのですが、2023/8/17に更新したブログで1000日目を迎えることができました。
今日はそのふりかえりをしていきたいと思います。
やってきたことの概要
2020/11/21にブログを開設し、そこから1000日間毎日ブログを更新し続けました。
1000日間を過ごす間には、部署異動/転職/結婚/引っ越し/第一子の誕生/入院/友人や家族との死別...様々な出来事もありましたが、その間も基本的にはブログを書き続け、どうしても書けない日は書き溜めていたストックを投稿するようにしていました。
8割〜9割の記事は、自分が1年間に1000回程度のペースで参加している*1IT系の勉強会の様子+参加した感想を綴ったブログで、それ以外の1割〜2割の記事は、読書感想文やカンファレンスの全セッションを視聴した感想、個人的なふりかえりや頭の整理、登壇予定のカンファレンスの告知...を書いていました。
1回あたりの記事量は平均すると2,800文字程度でした。
1000日間の変遷
記事の内容
ブログを書き始めた当初は、そこまで勉強会に参加していなかったこともあり、勉強会の参加ブログだけではなく、本や記事を読んで何か勉強になったことや自分が考えたことをメモ代わりに書く記事も多かったです。
その後は勉強会に参加するペースが増えて、勉強会の様子を綴ったブログが多くなり、勉強会で印象に残ったことのサマリ+自分の感想のような形で勉強会のまとめをし出しました。
勉強会の様子を綴ったブログ記事が中心になり始めた頃は、個人のメモ帳に写経のような形で勉強会の内容をまとめ、それをサマリしてブログに公開していたのですが、労力がかかる上にサマリする前の内容(=写経に近いブログ)の方を読みたい人が多いという事情から、次第にイベントに参加しながらログを吐くようなイメージでブログを書くスタイルに変わっていきました。
このスタイルは、
- イベントが終わると同時にブログが公開できる
- 勉強会に参加していない人や未来の自分が、ブログ記事から勉強会の内容をトレースすることが可能
- ブログにログを吐きながらイベント参加することで、程よい緊張感を持つことができ、勉強会の内容が頭の中によく残るようになる
というメリットがあったため、すっかり自分の中で定着し、今に至ります。
ブログを書くモチベーション
ブログを始めた際のモチベーションは、
- ブログを書くことを条件に参加できるイベントに参加したかった
- 学んだことのアウトプットをしたかった
- コミュニティに何らかの形で貢献したかった
の3点でした。*2
このモチベーションはしばらく変わることがなかったのですが、特にコミュニティに対しての貢献という部分は、次第に強くなっていきました。
これは、コミュニティに参加する頻度が上がったというのもありますし、コミュニティで学んだことが自分が働いている現場で活かされることで、次第にいきいきと毎日が過ごせる実感が自分の中で持てるようになったからです。
コミュニティに参加する→ブログを書く→ブログの記事を見ながら次の日からの仕事にどう活かせそうか考える→仕事で使ってみる→(何回かに一回は)仕事で成果が出る→より学びたくてコミュニティに参加する→ブログを書く...というサイクルが回り、学びを提供してくれるコミュニティへの感謝が深まると共に、自分の行動を変容させるための一つの道具として、自分自身の手で書いたブログの存在意義が次第に上がっていきました。
更に、自分が想像していた以上の人が自分のブログを読んで喜んでくれたこともブログを書き続けるモチベーションになりました。
「参加したかったけど用事があって参加できなかったので記事が残ってくれてよかった」「参加したけど内容を一部忘れてしまったので、忘れていた内容を思い出せてよかった」「イベント主催者側として、参加した人から楽しんでいる様子やどんな感想を持ったのかが文章に残してもらえてありがたい」...といった記事自体に対するコメントは早いうちからいただくことができたので、試しに始めてみたけど人から喜んでもらえそうだし今後も続けてみようと思えました。
また、しばらくブログ記事を書き続けてからは、自分の取り組みに刺激を受けて真似をしてくれると明言してくれる人も現れて、これも自分に取って大きな刺激になりました。
特にはっきりと見える形でアウトプットをしている小泉さん*3やnikkie-ftnextさんにはいつも刺激を受けています。本当にどうもありがとうございます。
そして何よりも、ブログを書くことで自分が得たいと思っていたものが次々と得られたことも大きなモチベーションになりました。この点は次の節でもう少し詳しく記載します。
ブログを書いていたおかげで得られたもの
たくさんの人と繋がることができた
毎日更新を数ヶ月続けていると、ごく一部の方が自分の活動を認知してくれるようになり、その方が自分を色々な人に紹介してくれて、これまで遠く感じていた方々と会話をするきっかけを作っていただくことができました。
更に、「ブログの人」というキャラで会話した人に覚えてもらえるようになり、仲良くしてもらえたり、カンファレンス登壇の機会をいただけたりするようになりました。
積極的に人に話しかけに行くことができない自分にとっては、これは本当にありがたいことでした。
知識DB
1年くらい記事を書き溜めていくと、自分の記事が仕事で困ったときのDBとして機能するようになりました。
「この状況はチームが機能しなくなるサインだと勉強会で聴いたことがあるぞ...」「今自分が抱えている悩みと似たようなことを以前誰かが相談していたな...」と思うようになり、その際に自分のブログを検索すること問題解決のヒントを得ることができるようになりました。
人の話を聴くスキル
イベントの様子をログ出力するつもりでブログを書いているときは、良くも悪くも人の話に雑念を挟む余裕がないので、イベントで話している人の話をよく聴くことができます。
これを繰り返していたお陰で、「人の話を聴く」という状態が容易に再現できるようになり、仕事場や家庭で応用が効くようになりました。
もう少し具体的に言うと、以下のようなことができるようになりました。
- 相手の立場でものを捉えることができるようになり、自分が持つ固定観念に囚われることが少なくなった
- 安易な一般化やレッテル貼りをすることがなくなり、一人ひとりの人に対して個別化して接することができるようになった
- 人の話を覚えておけるようになった。ブログを書く前は30分後には人から聞いた話を忘れることがほとんどだったが、今では短くても1日、長いと2-3年間は人から聞いた話を覚えられるようになった
話を構造化して整理するスキル
リアルタイムでブログを書くことを重ねたお陰で、話が多少とっ散らかっていても、構造化したり内容を整理することができるようになりました。
会議の議事録作成などに役立つ他、人の話を30分くらい聴いていると、その内容でプレゼンテーションを生成してその人の代わりにプレゼンテーションできるという奇妙な使い方も可能です。
自分が憧れたチームへのjoin
上記の複合で、自分が憧れていたチーム(47機関)の一員となることができました。
ブログを書き始めたときは、ローマ字が怪しい状態でこの業界に飛び込んで社会人に絶望していた時期で、アジャイルとスクラムの違いも分からないばかりか、技術書を一冊も読んだことがないようなレベルだったので、ブログを中心にしながら毎日勉強をし続けたことで憧れのチームに入ることができたのは、本当に嬉しかったです。
もちろんブログを書いていたことだけが理由ではないのですが、ブログを書き続けたことで得られたスキルやブログを書き続けていたことで得られたチャンスが転職に寄与したことは間違いないと個人的には思っています。
ブログを書くなかで悩んでいたこと
記事化することの是非
「有料で開催している勉強会なので記事にしないで欲しい」「勉強会に参加した人のインセンティブがなくなってしまうので記事にしないで欲しい」「たしかにそう発言したけど文字に残すと誤解されかねないので記事にするのをやめて欲しい」などなど、ブログ記事にしたことで指摘を受けることがありました。
こうして声に出して言ってくださる方はもちろん、声に出せていないけれどブログに記事として書かれることを嫌がっている人はいるのでは?というのは結構気になるところで、ブログにログを残して良いものか悩む機会は多かったです。
一方で、ブログに残ることを喜んでくれる方もいらっしゃったので、自分の中では以下のような対応をしていました。
- 有料で開催されている勉強会は、将来的な動画or記事の投稿が予定されていない限り、開催者にブログ記事を書いていいか質問する
- 文面を読むと炎上しかねないような内容は書かないorぼかして書く
- ブログに残ることを喜んでくれることがわかっている方以外が主催している勉強会は、Twitter上でブログ記事を拡散しないという暫定処置の実施(自分のブログのアクセス解析を見ると、Twitter経由で記事を見ている人が90%超を占めているため)
- ブログに残ることを喜んでくれることがわかっている方以外が主催している勉強会は、リアルタイムではなく日をおいて記事を公開するという暫定処置の実施(リアルタイムで公開する記事のアクセス数は、数日空けて公開する記事のアクセス数の5倍超のため)
ブログを書くことの目的化
元々は、勉強会に参加したり自分が学んだ延長線でブログを書いていたのですが、これが「ブログを書くために何か学ぶ」という風に転換しているように思える時期がありました。
それはそれで良いという考え方があるのは理解できる一方で、これでは自分が大して学びを得られない勉強会に参加したり、適当な記事を量産することにもなりかねないと思っていたので、自分自身がブログを検索した回数やブログの内容の重複率などをメトリクスとして算出し、一週間に一回は、書いているブログ記事や記事にする勉強会や記事内容の見直しをするようにしていました。
継続容易性
冒頭でも書いたように、毎日ブログを更新するということは、部署異動/転職/結婚/引っ越し/第一子の誕生/入院/友人や家族との死別...様々な出来事があったとしてもブログを書き続けることになるので、継続容易性を如何に高めるか?というのは悩んでいました。
- よく使う表現や記事構造のテンプレート化
- 定型句の辞書登録
- ブログを書く時間のリズムを作る
- ストックを一定ためておく
- 誤字脱字の見直しをしない
- イベント中に書ききる
などといった工夫をして、対応していました。
今後どうしていきたいか
1つの節目を迎えられたということもあり、今はXX日連続でブログを書くということに対してはそこまで強いモチベーションはありません。
コミュニティに対する自分なりの貢献方法がブログ記事を書くことであるため、結果的にもうしばらくは連続してブログを書くこともあるかと思いますが、近い将来に連続更新記録が途切れても自分の中では全然不思議はないです。
ブログを連続で書き続けてきて、自分が欲しかったスキルを獲得することがこれまでできて満足している一方で、ここ半年くらいはブログを書くことで得られるものが逓減している感覚も間違いなくあるので、自分の中では今回の1000日という日数を一つの区切りとして、ここまでの活動を足がかりにした新しいチャレンジをしたいなあと思っています。
現在は新生児が産まれたばかりなのでもう少し先になるとは思いますが、チャレンジに向けた準備やプロトタイプ的な取り組みなどはし始めているので、これを機動にのせて、これまで得てきたものを足がかりによりステップアップできるよう、進んでいきたいです。
おわりに(感謝)
1000日間連続でブログを書くことができたのは、自分の記事を読んでくれたり、記事に反応してくれたり、自分の取り組みを応援してくれたりした方々のお陰であると確信しています。本当にありがとうございます。