天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

プロが生実演!「ユーザーインタビュー」の深掘りテクニックを大公開!に参加してきた

unii-research.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。(20分ほど遅れての参加だったので、全ての内容を聞けているわけではありません)

会の概要

以下、イベントページから引用です。

「ユーザーインタビューってどうやるんだろう?」

「インタビューしているけど、深掘りできている気がしない」

そんなお悩みはないでしょうか?

今回はなんと、使いやすいプロダクトを作る専門家、日本ウェブデザイン株式会社 代表取締役羽山様(@storywriter)に登壇いただき、ユーザーインタビューを生実演いただきます。

※インタビューテーマは「推し活」に決定しました!

「百聞は一見にしかず」とは言いますが、リアルタイムでプロのインタビュー技術が見れる機会は多くありません。

セミナーではユーザーインタビューでの深掘りの心得を講義に加え、インタビューの実演や振り返り解説、Q&A回答と盛り沢山の内容となっております。

会の様子

誰に何を聞けばいいか分からない

「誰に何を聞けばいいか分からない」という話はよくあると思いますが、そういうときにはまず身近な人にざっくばらんにインタビューしてみることも重要だという話がありました。(=プレインタビュー)

プレインタビューをすることで、どういう質問をしたほうが良いのかや、自分が持っている仮説の正当性が理解できたり、先行研究をあたれたりできるというお話でした。

「推し活」に対する理解をどのように深めていくか?

「推し活」に対する理解をプレインタビューで深めていく過程を実演&解説してもらいました。

以下のような順序で、羽山さんは深めていったそうです。

  1. 何を推しているのか聴く
  2. 推しに対してお金を払っている事例を聴く
  3. なんで推しに対してお金を払っているのか聴く
  4. 「コンプリートしたくなっちゃうんですよね」という発言から、仮説を修正する(実は「推し」の存在は必要ないのでは?)
  5. 発言の経緯を聴く
  6. 先行研究を調査する
  7. 質問を練り直す

インタビューでできる質問数

1時間のインタビューであれば、5-6問が質問の限度だというお話がありました。

20問くらい用意する人もいますが、「なぜ」を深掘りするなら5-6問が時間的に限界だそうです。

インタビューの事前準備

インタビューに臨む前には、スクリーニング質問で幾つか情報を確認しておくことと、インタビュー中画面全体に写しておくために質問をスライドなどで整理しておくそうです。(画面に写しておくことで、自分が当初しようとしていた質問からズレてきたときにインタビューを受けている人も気がつけるようにできる)

インタビューで気をつけること

基本的には、話の中で出てきた「キーワード」を探し、その「キーワード」を復唱したり「キーワード」が出てきた経緯を探ったりすることを繰り返しているというお話がありました。

また、「つまり〜ということですか?」という風に自分の言葉で言い換えて質問をすることは意図的に避けるようにしているということです。(ユーザーが自分言葉で素直な内容を語れるようにユーザーの言葉だけを使うようにしている)

また、意図的にユーザーがしていない行動(選ばなかった行動)に注目し、なぜその道を選ばなかったのか聴く*1ということもしているそうです。

会全体を通した感想

実際にプロフェッショナルがユーザーインタビューをどうやっているのかを、実演+解説という形式で見せてもらうことができたのは初めてだったので、非常に学びが多い時間になりました。

また、「つまり〜ということですか?」という質問は、相手の意図が分からなかったときに聞いてしまいがちなので、今後注意して使っていきたいと思いました。

*1:テクニカルな手法なので使う時は気を付けた方がいいということです