天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

アジャイルカフェ@オンライン 第37回に参加してきた

agile-studio.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

天野さん家永さん木下さんのアジャイルコーチお三方が、アジャイル実践者の視聴者から寄せられた悩みに対して色々と答えていく会です。

今日のテーマは、「見積もりの精度が上がっていかない」でした。

会の様子

今回のコンテキスト整理

今回はテーマのコンテキストによって話が変わってくるため、スプリントプランニングでやると決めた仕事が終わらない状況を前提におくという話が最初にありました。

見積もり精度が上がらない要因

最初に、どういう状況だと見積もり精度が上がらないのか?という話を聴いていきました。

  • 技術的な課題を抱えており、いざ仕事に着手するとストーリーポイントの見積もりと実績に乖離がある
  • 技術的な負債があり、意図せずプログラムが壊れてしまう
  • リスクの洗い出しが不十分(分かっているはずの予定を組み込まない)
  • スパイクする時間に何も動かせないことを後ろめたく思い、調査があまりできていない
  • 壁越しに仕事をするような関係性だと、最後(もうどうしようもない状態)に終わらないことに気がついてしまう
  • PBIに入れこまれたストーリーポイントが

見積もり精度を上げるための方策

次に上記の要因を踏まえて、以下のような方策を取るとよいのではないか?という話を聴いていきました。

  • リファインメントの時間でスパイクをする
  • モビングする

「見積もり精度」という言葉の裏に潜む課題

これまで見積もり精度を上げる話をしていきましたが、見積もり精度が上がって見積もりと実績が一致するようになったことが必ずしもよいわけではないという話がありました。

また、「見積もりミスでした」はめちゃくちゃ言いやすい発言のため、本来技術的負債が溜まっていたりメンバーのスキルミスマッチ別の課題があったとしても思考停止的に使ってしまう可能性もあり、使用に注意が必要な言葉だと思っているというお話もありました。

そもそも、不確実性が高い領域にアジャイルが適しているという側面があるため、見積もり精度を上げることや見積もりどおりに終わることは必ずしも重要ではないというお話も出ていました。

見積もり精度をなぜ上げないといけないか?

質問があったような見積もり精度を上げたい状況というのは、どうして起きているのか?というのを考えてみても良いという話がありました。

例えば進捗報告を必ずしなきゃいけない状況だったりした場合、そもそもそのような状況の見直しからスタートした方が良いだろうということです。

会全体を通した感想

そもそものテーマ自体を見直すといういつもとは違う切り口もあり、面白かったです。

実際に現場でこういうことを言われてこういう対応をしたという話が実戦経験豊富なお三方から聞けるのはやはり贅沢な機会だなあと感じました。