こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
miwaさん咳さんよしたけさんの3人で、「ソフトウェアテストをカイゼンする50のアイデア」の本を読んで、読んでいる様子やその感想を見ていくという会です。
miwaさんが一文字一文字音読して、区切りのいいところでみんながそこに対して話し合うというスタイルで進んでいきました。(今日はP15〜P18を読んでいきました)
会の様子
全体像ってなんだろう?(P15 下から二番目の段落)
全体像って人によってそれぞれ違うし、それぞれが全体像を見れていると思っていることもあるから、全体像ってなんだろう?という話からスタートしていきました。
miwaさんは、自分が全体像を見れているとは思わないな、という話をしていました。
よしたけさんは、お客さんと話している人と自分が別のところに位置していたとき、自分は全体像を見れていないなあって思うかもしれないという話をしていました。
咳さんはOverViewは見れていると思うけれど、全体像が見えているのかはよくわかっていないという話をしていました。
また、それぞれが同じものしか見えない状況よりも、それぞれが違うものを見ていた方がいいと思うし、全体像をまとめようとしなくてもいいんじゃないか?という話も出ていました。
「多くの状況で比較的」うまく機能するモデル(P15 一番下の段落)
多くの状況で比較的、としているところはモデルのことをよくわかっているなあと感じた、という意見が出ていました。
共通の合意は作れるのか? (P16)
共通の合意をどのように作っていくのかが全然わからない、という話をしていました。
本の著者がイメージしているような具体的な作り方はわからないけれど、miwaさんは4番と5番から考えていくことが多い*1という話をしてくれました。また、このようなモデルを見ると「騙されちゃいけない」という思考がまず頭を巡る考え方の癖を持っているという話もしてくれていました。*2
また、よしたけさんからは、システムとして動くのか?をまずは考えて、その後により細かく観点にバーンダウンして品質を定義したりするのかな、という話が出ていました。
咳さんからは、マズローの五段階欲求であれば下の欲求を満たさないと上の欲求が満たされないというのはわかるけど、本書で述べられている5段階説だと下が満たせないと上が満たせないというのはないので、しっくりこないという話が出ていました。
また、依存関係が強く、依存関係が1~5で逆転している*3ような気もするという話や、狩野モデルの方がしっくりくるという話も出ていました。
視覚化ってなんだろう?(P17 「主な利点」)
視覚化とは、ピラミッドを作って書いてみたりすることを指しているのかな?という話が出ていました。
また、進み方の地図だったりテストケースを作る時には、最終的に地図ができたりテストケースが作られることが目的にはならず、地図を作る過程やテストケースを作る過程でチームの知恵が合わさっていく感覚がある*4ので、視覚化することよりもその過程に価値があるのでは?という話も出ていました。
咳さんは普段の仕事で、「無駄な時間を費やさないように」と考えることはチームで少なく*5、重大な問題とは何かを理解するのにこそ価値があると思う、という話をしていました。
よしたけさんは、リスクが低そうな部分を探索しようとしているメンバーがいた時に以前は「別のところをやりなよ」と言いたくなったりしていたけれど、今は「思う存分テストしなよ」と言うので、あまりリスクが低いかどうかは考えないな、という話をしてくれました。
(P17〜P18 「それを機能させる方法」)
本に書かれているのは抽象的な内容から具体的な内容へ、という道筋で進んでいますが、miwaさんが前述した地図を作っていたときはその逆で、具体的な内容から抽象的な内容で進んでいたので、やり方が逆だと感じたとmiwaさんは感じたそうです。
また、代表者が話をしているというのもその場にいない人が内容を詳細に知れないという点で少しもったいない感じがするという話も出ていました。(伝言ゲームになって認識ずれが発生する)
もしかすると、今まで触ったことがない新規プロダクトを長期間(半年とかのスパン)で開発する際のコンテキストで話をしているのかな?という発言も出ていました。
全体を通した感想
本自体は一通り読んでいたのですが、自分で読み進めていた時には立ち止まらなかった部分で議論が起こっていたのが、とっても面白かったです。
また、本の内容から普段の仕事の様子の話に飛んで、御三方がどんな感じで普段仕事をしているのかが垣間見えたのもすごく楽しくて、聞けたことに心から満足しています。
次回も公開されるのかはわかりませんが、ぜひ継続的に参加して、話を聞けたらいいなあと思いました!