天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

『ソフトウェアテストをカイゼンする50のアイデア』読書会を聴く会に参加してきた

connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

今日は、P29からスタートしました。

テストと「怖い」

まずはyoshitakeさんから、どちらかというとバグを踏んだ瞬間に怖くなった瞬間があるというお話がありました。
具体的には、動画配信サービスでラジオモードのテストをしていた時、ラジオモードなのに配信者の顔が配信されている(配信画面ではラジオモードなのに視聴者画面ではカメラモードになっている)バグが見つかったときは、怖くなったそうです。
また、テストをしながらでもデグレには怖さを感じることはあるということでした。

miwaさんは、普段からわざわざ口に出したりはしないけれど、生命を脅かすようなバグや個人情報が流失してしまうようなバグは恐怖を感じるということで、このあたりは念頭に置きながらテストをしているということです。
なお、咳さんは怖いという感情を持つことはあるけれど、本文中に書いているように「もっとも」怖いという感情を持つ領域はあまりわからないということでした。*1

テストと「怒り」

まず、咳さんとしては「怒る」も「怖い」も「嫌なこと」なので、こんなに細かく分けなくても「嫌なこと」とすればよいのではないか?なんで細かく感情を分けているのか?という話がありました。そもそもフォゲットフルパスなどは感情でもないため、感情とかでもなく、もはやただのバグじゃんということでした笑

一方でmiwaさん的には、「嫌なこと」としてしまうとここまで細かく感情の場合分けをするのは難しい気がするという話と、この本をどういう読み方をするのかいつも説明しているけどもう咳さん側に行きたいという話がありました。

三人とも、テストをしていて怒ることはない*2そうですが、ユーザーの気分で考えると、なんでこんなことができなくなったんだと怒りたくなることはあるそうです。

テストと非行

非行というのが難しいよね、というところから話がスタートしていきました。
例えばショッピングカートに全部商品を入れちゃうとかは非行なのかもしれない、という例が出たのですが、テストしているときはうっきうっきだしなんかちょっと違うよねという話が出ていました。

また、miwaさんのチームではバグを究明しようとするときは情報を増えるまでテストを止められることがある*3ので、非行っぽいテストのイメージとは少しずれるという話は出ていました。

テストと「恥ずかしさ」

miwaさんからは、カメラには物理的にシールを貼るようにしているというお話は出ていました。
咳さんは、誰も使わないところにボタンが出てしまったりすると、簡単に見つかるバグが出ていて恥ずかしいとはなりそうだということでした。

また、P30の上にあるエンブレシングの()内のコメントにはmiwaさんは共感できないということで、テストをしていてスペルミスを見つけたときに喜んだりはしないそうです。
なお、咳さんやyoshitakeさんの同僚(saeさんやSさん)は見つけようと思っていなくてもmsでスペルミスを見つける特殊能力があるそうです。

テストと「寂しさ」

咳さんから、テストしたら何も応答がなくてぽつんとしているときは寂しさにあたるのでは?という話がありました。(ただし咳さんは寂しいと感じたことはない)

Webアプリだと本に書かれているような「空」やnullの状態は、サービスローンチしているとありえない場合が多いので、遭遇する場面が少ない気がするという意見も出ていました。

全体を通した感想

咳さんとmiwaさんのやり取りがいつもに増して楽しい会でした。

テストをしているときやユーザーの感情を深堀りしてみるのは面白そうで、自分もやってみたいです。

*1:「生命を脅かさないか」みたいな抽象的な考え方に陥って、「品質は大事」みたいな一般論に落ち着きそうなのが気になる

*2:咳さんはテストの後人の行動に怒ることはあるそうですが笑

*3:増やせるところまで情報を増やさないと、お門違いのテストをしてしまうリスクがある