engineering-floor.connpass.com
今日はこちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
「熟達に向けたあなたの旅」というサブタイトルがついている名著ですが、数多くのエッセンスがつまっている書籍でありながらも、近年この話をなかなか見かけなくなりました。ということで、達人プログラマーを目指しながらも挫折して、でもプログラミングが好きなアジャイルコーチとして働くkyon_mmが書籍の内容や自分の仕事やプライベートとのかかわりを話していきます。
会で印象的だったこと
目次の素晴らしさ
目次とまえがきが素晴らしいという話で40分を消費していましたw
きょんさんは、以下のポイントから、達人プログラマーの目次が好きだということです。
- エンジニアに向けて考えさせる感じであること。タイトルを見ても何が書いてあるのか良く分からない
- きょんさんがアジャイルコーチのふるまいをする際に大切にしている、「メタ性」がある。メタ的に考えさせられる記述が多数ある。
- 考えることが大事だ、色んな言い方で伝えることが大事だ、という達人プログラマーの核となる主張を目次が体現している。
- チラチラ見れる。目次から気になる章をつまみぐいするということもできる。
大規模開発における達人の存在
大規模な開発をしていると、そこで開発しているプログラマーたちは、個人個人の資質をないがしろにされてしまう感覚を持つことがあると思いますが、達人プログラマーは強くこの状態に強く反発しており、その点がきょんさんは気に入っているということでした。(達人プログラマーでこの話をしている記述のアレグザンダー味も気に入っているポイントの一つだということです)
きょんさん自身も、アジャイルコーチとして現場に入った時に、支援先のチームで個人の資質を捨ててチームの目標を優先させようとするような姿を見たときや、プログラマーをただの頭数として見ているような発言を聴いた時は、「それは勿論その通りなんだけど、個人の資質を活かしきるからこそチームは輝く」というニュアンスの話を、その時々のコンテキストに合わせて必ずするということでした。
思っていることの確からしさを高めるために、共感を集めるために
きょんさんは、きょんさん自身が思っていることの確からしさを高めるために(あるいは共感を集めるために)、色んな側面からの検証をすることや色んな表現で物事を語ること、思っていることについてディティールを高めていくことを意識しているということでした。
問題が起きた時は謝罪はいいから問題の解決策を考えようという言説について思うこと
達人プログラマーの「ネコがソースコードを食べちゃった」の章で、問題が起きた時に言い訳をすることは信頼関係を修復不可能なものにするリスクがあり、達人ならまずは解決策を提示したり良い方向に進むための案を考えるべきだ、というお話があります。
きょんさんは、この話についてタックマンモデルにおける機能しているチームでは正しいと思う一方で、多くのまだ機能していないチームについては、むしろ相談のしにくさ・心理的安全性の構築を阻害するのではないか?という疑問を持っているということでした。
全体を通した感想
まさかきょんさんがこんなに達人プログラマーが好きなんだとは知らず、驚きました。
達人プログラマーは情熱プログラマーと合わせて自分も大好きなので、きょんさんが本の一部分を引用するのを聴いているたびに、「あーーそれなんだよなあー」って気持ちになって心が揺れ動き、幸せな時間を過ごすことができました。
更に延長戦では、自分が軽い気持ちで要望したらMore effective agileをチラ見する会の開催が決まり(!?)、達人プログラマーとあまり関係ないですが、また一つ新たな楽しみができました笑