天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます

「フィールドワーカーから学ぶアジャイルコーチとしての生き方のすゝめ」に参加してきた

distributed-agile-team.connpass.com

に参加してきたので、感想を書いていきます。

セッション概要

Tanaka Ryoさんに講演いただきました。
以下、conpassのセッション概要欄より引用です。

民族誌学/エスノグラフィーのフィールドーワーカーから学ぶアジャイルコーチとしての生き方。
フィールドワーカーとは他の文化圏、他の民族の中に入り、中からそのシステムを観察し、何らかの研究結果を出していく仕事です。 外部アジャイルコーチは、NOT SCRUM 文化圏や伝統的IT文化圏の中に入り、中からそのシステムを観察し、何らかの変化をシステムに与えていく仕事です。
観察し、解析し、なんらかの仕事をする。このサイクルはかなり共通点が多いと考えています。 アジャイルコーチもフィールドワーカーも「カルチャーショック」を潜り込んだ先で受けますし、相手側は「フィールドワーカーショック」をフィールドワーカーから受けます。コーチの場合は「アジャイルコーチショック」とでもいうのか。その場合の影響の最小化の仕方、最大化の仕方。記録のとどめ方。
また、アジャイルコーチもフィールドワーカーも人間ですから、段々と精神が不安定になってくることもあります。その場合の乗り切り方(例えば「正直な日記」の書き方)。うまくいってる時はいってる時で、どのような観察をフィールドワーカーとしてすべきなのか?(厚い記述と薄い記述の話)。
等々、フィールドーワーカーから学べる事は非常に多いと考えています。

スライド

www.slideshare.net

セッションで印象的だったこと

アジャイルコーチとフィールドワーカーの関連性

異文化理解という点を中心に、田中さんが仰るように確かに多数の関連性があると感じました。
自分はアジャイルコーチではありませんが、他のチームや別の組織の立場を理解する必要がある場面が多々あるので、今回聞いた内容を消化して、取り入れられそうな部分を探して、是非現場で取り入れたり思考実験してみようと思います。

フィールド日記

カルチャーショックには心理的ダメージが伴うので、自己防衛する&観察を通して得た概念に影響を及ぼし得る感情を自分自身で認知しておくために日記を書く、という話がありました。
受け入れるべき考えだと頭では分かっているんだけど、感情が邪魔をして中々受け入れられない時が自分は良くあるので、日記をこれから書いてみようと思いました。

分類の罠

事実を多数集めて分類した結果、何かしらの事象が見えたように思えているけど、事実がある一面だけでしか語られていないことはないか?という話でした。
自分自身の経験として、「こうなんじゃないかな?」という仮説を先に立てた結果、仮説に当てはまる事象だけに注目をしてしまい、間違った結論を生み出してしまうという経験を何度もしてきたので、痛いほど身に沁みました。

薄い記述と厚い記述

観察する際、見えてくる表面的な事象だけを観察結果として記載するのではなく、観察対象が置かれている文脈であったり観察対象全体も見た上で、観察結果を記載すべきという話でした。
解釈合っているか全く自信ないですが、システム全体を見るのではなく、個人の問題にしてしまいがちな話をしているのかな、と思って聴いていました。

セッションを通した感想

民族誌学は名前を初めて聴く学問で、中々消化しきれない部分もありましたが、ソフトウェア開発をまた新しい視点で捉えられるきっかけができたので、参加することができて良かったです。
資料が公開された後、参考文献も読みながらもう一度今日の話を消化し直してみようと思います。
最初にあった一見何の関係もないトレイルランの話*1の伏線が見事に回収されたのは圧巻でした。
また、RSGTをはじめとしたカンファレンスの場で、体験談ではなく民族誌の話も聴いてみたいという話は、自分も深く共感しました。

*1:学生時代の時トレイルランやったことあったので、個人的にはトレイルランの話も面白かったです