こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
木下さん家永さん天野さんの三人がアジャイル実践者からの悩みに対して答えてくれるイベントです。今日のテーマは、「コーチがおすすめする(好きな)アジャイルプラクティスは?」でした。
会の様子
ペアリング
最初に家永さんから、ペアリングが好きだという話がありました。
ペアリングはボトムアップで始めやすく、アジャイルをやっている訳ではないような顧客に対してもおすすめできるので好きだということです。
受け入れテスト
続いて木下さんから、XPの文脈で言う受け入れテストがおすすめだという話がありました。
顧客との関係性を作るために最初に取り組めるという点が気に入っているそうです。
ユーザーストーリー
続いて天野さんから、ユーザーストーリーがおすすめだという話がありました。
天野さんは、元々ユーザーストーリーがそこまで好きではなかったのですが、ある支援先でみんなが寄って集ってユーザーストーリーを書いている様子を見て、チームで強力を促すことができるユーザーストーリーが好きになったそうです。
チームの縮小
続いて木下さんから、XPでもマイナー目な「チームの縮小」が好きだという話がありました。
最近はよくスケールの話を聞きますが、縮小も一つのスケールだという考え方が特に好きだということでした。
ファイブフィンガー
続いて天野さんから、カイゼン・ジャーニーにある「ファイブフィンガー」が表明じゃんけんと似ていて好きだという話がありました。
会話のきっかけづくりに使いやすく、使い所が非常に多い点が特に好きだということでした。
リファクタリング
続いて家永さんから、イテレーション開発の中で継続的に行うリファクタリングがおすすめだという話がありました。
新機能追加を無理やりするのではなく、一度リファクタリングすることでより前に早く進めるという発想がなかなか持たれないことも多いので、特に好きだということでした。家永さん個人としても、リファクタリングとTDDでプロジェクトを前に進めた経験があるため、おすすめだということです。
ニコニコ
続いて天野さんから、日本発祥で世界に広まったニコニコカレンダーがおすすめだという話がありました。
最初にアジャイルアライアンスの存在を知ったときは雲の上の存在だと感じていたそうですが、日本で発祥したプラクティスが取り入れられていることから皆でプラクティスを作っている実感が持てた想い出があるそうで、そこでニコニコが好きになったということでした。
小さな成功
続いて家永さんから、Fearless Changeにある小さな成功が好きだという話がありました。
大きな成功をあげようとすると身動きが取れなくなってしまうことがありますが、そこを防ぐことができる点が好きだということです。
何か食べながら
続いて木下さんから、Fearless Changeにある何か食べながらが好きだという話がありました。
昨今はリモート環境になっていることも特にこのプラクティスの重要性や有効性を高めるきっかけになっている気がするということでした。
Teams That Finish Early Accelerate Faster
続いて木下さんから、Scrum PatternsにあるTeams That Finish Early Accelerate Fasterの紹介がありました。
仕事が終わらないとどんどん目的を見失いがちになってしまうところ、自己肯定感や自己効力感を増しながら速度をあげていくために使える点が好きだということです。
POP The Happy Bubble
続いて天野さんから、Scrum PatternsにあるPOP The Happy Bubbleが紹介されました。
現実を意図的に見せるというのはチームから嫌われやすい行為ですが、そういった行為の必要性が書かれているのが好きだそうです。
Design-for-Testability-Patterns
最後に家永さんから、テストをしやすいコードを書くためのDesign-for-Testability-Patternsの紹介がありました。
家永さんは、テストの足場がまったくない現場に支援で入るときは、メソッドの抽出をするかDIを活用してまずテストを作る範囲を広げることが多いそうです。
会全体を通した感想
出てくるプラクティスの出典が、貴重な資料(2001年とかに作られていたシートや原点とも言えるような古典書など)だったのが個人的には好きでした。
家永さんがテスト駆動開発を意図的に避けている感じが出ていたり、天野さんがレトロスペクティブを意図的に避けている感じが出ていたのも非常に面白かったです笑