天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

Fusic Biz Live:新規事業、どうやって進める?に参加してきた

fusic.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

以下、イベントページから引用です。

新たにやりたいことはあるものの、どうやって形にすべきか分からない……。開発において、人材やスキルが足りない……。

今回は、1,000件を超えるクライアントワークの実績や、自社プロダクトの開発・運営の経験から、新規事業におけるTipsをビジネスの観点からお伝えします。

新規事業の企画や運用といった、プログラミング以外の要素についてお伝えする、ビジネス職の方向けの配信です。

会の様子

『タガタメのシステムか?~顧客の声を聴くファシリテーション術~』

最初に広沢さんから、顧客の声を聴くために具体的にやっていることの話がありました。
広沢さんは、以下のようなことを実施しているということでした。

  • 要件をヒアリングするのではなく、「なぜ?」をヒアリングする
  • ファシリテーションに習い、ブレスト→共有→議論のサイクルを回すことで、物事を前に進める
  • ファシリテーションの際は、会議のゴールを決めて、たどり着くまでのプロセスを予め準備しておく/話す時間と考える時間を分ける/声の大きさや発言数に左右されないようにする、の3点に気をつける
  • チームメンバーの"納得感"を大事にする。色々なタイミングで可視化し、方向性のずれを適宜確認する

PLG幻想~使いやすくても売れないから、売るために考えなきゃいけないこと。~

続いて船越さんから、プロダクトの失敗を回避するために必要なことがなにか?という話を聞いていきました。

最近はPLG(= Product-Led Growth)が流行りつつありますが、PLGを成功するためのハードルは非常に高いと船越さんは感じているそうで、特に「安価&他者を巻き込む&ものすごく大きな市場がある」の3条件を満たすことは極めて難しいと思っているそうです。
また、PLGでは価格競争やセールスなしで商品を広める仕掛けを作る必要があるため、投資覚悟がかなり必要になってくるというのも、PLGのハードルが高い理由として挙げられていました。

そこで、リーンキャンバス/ビジネスモデルキャンバス/仮説のミルフィーユといったフレームワークを活用することが重要ではないかということで、toB領域では特に「販売チャネル・業界/領域への深い理解・課題へのフォーカス」の3点にフォーカスできるようなフレームワークを活用するといいのではないか?というお話でした。

フレームワークを活用すると、競合プロダクトの特定や課題解決にお金を出してくれるか?、課題解決のROIが最低限わかるようになるため、PLGを目指す前にまずは実施してみるのがおすすめだということです。

チーム革新:プロダクトチームがブレイクスルーを起こすきっかけとなった研修とは!?

最後に中村さんから、新規事業を進めていくにあたって伸び悩んでいたチームに対してどのような研修を行ったのか?という話がありました。

中村さんははじめに、チームの約束事決めとゴール設定*1を行ったそうで、そこからチームづくりをスタートしたということでした。

チームづくりの際は、ゴールに沿ったテーマ決めを行うと共に、兼任はNGとするようにしたそうで、考えた結果はアクションロードマップという形に落としたということでした。

また、チームにはテーマごとにOKRを設定するように促したそうで、このOKRをもとに定期的なチェック(ゴールと現在地の差分確認)を行ったということです。

最後にはふりかえりを実施しすることで、結果だけではなく成長や変化に対しても着目し、研修全体を俯瞰して捉え直すことも重要だということです。

会全体を通した感想

期待していたよりも「新規事業」のテーマ性が薄かった気が個人的にはしましたが、皆さんがどういうことを大切にしながら仕事をしているのか?というのを知ることができたのはよかったです。

*1:テーマはあえて絞らずに、背伸びしたいゴールを決めた