天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

スクラムフェス仙台(のKeynote)に参加してきた

www.scrumfestsendai.org

本日から2日間にわたってスクフェス仙台が開催されます!

今日は1日目ということで、Keynoteに参加してきたので、Keynoteを聴いて印象的だった部分を書いていこうと思います。

ただし、今回のKeynoteは、動画の録画や資料の連携、スクショが禁止されていたため、内容の具体的な言及(特にどういうコンテキストでの話だったのか)は避けながらの記載になる旨、ご容赦いただければと思います。

斬新なKeynoteスタイル

今回のKeynoteは、一般的にイメージされるスクラムから遠い事例を話してくれたのですが、スクラムから少し遠い事例を7名の方々が話して、江端さんがそのモデレータとなる発表形式で実施してくださいました。

新人が大多数の中でのスクラム

新人が半数を占め、スクラム経験がないような人たちがほとんどという状態でスクラムにチャレンジしたという話を聴いていきました。

ふりかえりが上手にできないから、その前にふりかえりの練習をしようとしたりする事例をはじめ、何がなんだか分からない中でも試行錯誤される過程の話が聞けてよかったです。

テスト実施が専門なチームでのスクラム

テスト実施を専門にしているチームでどのようにスクラムを実践していったのか?というお話を聴いていきました。

PJの規模がめちゃくちゃ大きいということもあり、実行する必要があるテストが100万件近い数生じてしまう(全ケースを)中でPBIをインクリメントする過程でFailしたテストケースをPBIに切って、そのPBIを優先順位順に対応するということをしているそうで、その中でされている工夫や、今後やっていこうと思っていることのお話を聞くことができて、非常に面白かったです。

受発注の関係性が定着していてチームが複数ある中でのスクラム

  • 部署や組織が複数ある
  • 受発注の関係性が定着している
  • 対象とするユーザの数が桁違いに多い
  • 元々ずっとWF開発をしていた

という状況の中でスクラムを導入した話を聴いていきました。壁を作っていた人たちも多い中で目的意識やKPIを揃えながら関係者全員を集めて、改善をしていったというのは大規模なチームでも基礎が通用することを実感できる事例紹介で面白かったです。

One Teamで仕事をやっていくことや、組織/部署間の摩擦を減らしていくことで結果的にプロダクトリリースまでのリードタイムが大幅に短縮されたというのは面白いなあと感じました。

組織運営でのスクラム

組織運営をしていくにあたって、CTOがPOになってスクラムを実践していった話を聴いていきました。

事実や指標を基にしてデータ中心の客観的なふりかえりをしていく話や、多忙なCTOがどのように責務を果たして他のメンバーがどのようにサポートしたのか、という部分は非常に面白かったです。*1

ステークホルダー数を早退見積の指標の一つとするというアイデアと、中長期的な課題もスクラムを実践することで扱いやすくなったという話は特に面白いなあと感じました。

人事でのスクラム

差し込みでの業務が多い人事チームでのスクラム導入事例を聴いていきました。

簡単に業務やスクラムの難しさを説明してくれた後、スクラムに導入したオリジナルプラクティスを説明してくれたのですが、見積にまつわるプラクティスや(医療現場で用いられている)SMART法を参考にしたプラクティスなどを聞くことができて学びがありました。

1on1がPBLとして積まれていたりしたのは、なかなか面白かったです。

全体を通した感想

冒頭にも書いた通りこれまでにないKeynoteで、予想することができないようなKeynoteで、スクラムフェスを実感することができました。

普段聞けないようなスクラムの事例がいくつも聞けて楽しかったです。

*1:データはふりかえりで得られた気づきの数だったり、JIRAのレポートベースで取得しているそうです