天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

【Sansan x メルペイ】QA Tech Talk 〜各社の自動テストの取り組み〜に参加してきた

mercari.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

以下、connpassのイベントページから引用です。

クラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」などを運営する『Sansan』とFinTech スタートアップ『メルペイ』のコラボイベントです。今回のテーマは、"各社の自動テストの取り組み" についてです。この2社の自動テストの取り組みにはどのような違いや共通点があるのでしょうか?

会で印象的だったこと

テスト自動化の方針について

Sansanではリードタイムを短くすることを意識しているため(週に一度のリリースをしているということです)、毎回のリグレッションテストの工数削減を目的としてリグレッションテストの自動化に踏み切ったということでした。
そのため、自動テストも工数削減できる個所に絞って回しているということで、具体的にはよりユーザからの需要が高いOSに絞っているということでした。

メルペイでも、元々はテストを手動でやっていたため、工数削減&テストを安定させるためにテスト自動化をしている*1ということで、自動化の目的はどこもある程度同じで、それだからこそ自動テストが目的にならないようにする重要性をより強く実感しました。*2

開発者との連携

テスト自動化をしたことで、開発者側からもバグが早く見つかって喜ばれたり、コミュニケーションがスムーズに取れるようになったり*3と開発者側との連携が取りやすくなっているという話をメルカリもSansanもしていたのが印象的でした。

テスト自動化の話で開発者との関係性が良くなっているという話はあまり聞かなかったので、会社の文化的な背景もあるのでしょうが、素晴らしい効果だなあと思いました。

テスト自動化を進むにあたっての課題

Sansanからは、メンテナンスコストが課題となっているという話がありました。
最初はスモールスタートでやって、そこからテスト自動化を進めていったため、(初期は特に)あまりメンテナンスコストまでに目を向けられておらず、共通化処理ができていなかったということです。
また、(サービスに依存した話でどうしようもないといえばどうしようもないのですが)リグレッションテストを一日に回せる回数が制約としてある場合が多いという話もありました。

メルペイからも、メンテナンスコストの話が出ていましたが、メルペイの場合は属人化による問題が大きいということで、特に自社製の自動化ツールを使っている所では属人化が激しく、勉強会の開催などによって補っているという話でした。

全体を通した感想

メルカリさんの他社とのコラボイベントでは、メルカリさんの実際の事例に加えてコラボ先の会社の事例を知ることができて、本や実務では得られない話が聴けるので、大変参考になっています。(今回は実際に使っている自動テストのツールや自動テストのアーキテクトを聴くことができました)

今回もリアルな課題含め現場のお話を聴くことができて楽しかったです!

*1:メルペイでは、基本的にはすべて自動化しているものの、リグレッションテストでは全て回す訳ではなく、開発者と相談して後から見て価値があると思われる部分に絞ってテストを回しているということでした

*2:自動化できるリグレッションテストを全部手動でやっている等、インパクトが大きい所に絞るなど

*3:テスト自動化時にシナリオを書くことで開発者とQAで共通言語を持っている