こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
以下、イベントページから引用です。
秋といえば読書。読書といえば秋。
ということで、今回のもくテクでは読書がテーマです!「業務の課題や個人的な課題を、この書籍を通じて解決できた」
「この入門書は初心者にわかりやすかった」
「なんとなく手に取った書籍がおもしろかった」などなど、おすすめ書籍の紹介や、読書を通じて学んだことについてLTを行います。
会の様子
LT1 『世界で一番やさしい会議の教科書』志田拓也さん
QAリーダーとしてプロセス改善を行っている志田さんから、生涯に30,000時間も費やすとされている会議について、明日からでも使えるようなTipsを紹介してくれました。
- どうなったら会議が終了できたか?という条件を定義する
- 終了条件にたどり着くために必要な人だけ読む
- 会議のプロセス(議題や議論のプロセスなど)を確認しておく
- 議論に必要なもの(機材含む)を用意する
を守ることが重要だということでした。
また、スライドも発表構成もめちゃくちゃスッキリまとまっていて、見事な発表でした。
LT2 混沌初体験からの『1on1大全』家登 あずささん
自分が大好きな1on1大全の紹介がなされていて、個人的には一番楽しみにしていた発表でした。
1on1は部下のための時間であり、壁になる重要性を説かれることもありますが、壁になる前にまず壁(自分)のことをよく知ってもらうような取り組みが重要ではないか?そのために、社内外問わず自身がどういう人間かを開示するような場が必要ではないか?という話をしてくれました。
家登さんは、an Art of Human Connectionというタイトルと1on1を扱っていることに惹かれて本書を書い、定期的に見直ししながら1on1を実践されているということで、(自身と共通点もあって)より詳しく話を聞いてみたくなる発表でした。
LT3 『ファクトフルネス』を原書で読んでみた 竹山 弘晃さん
続いて、原書と日本語版両方で「ファクトフルネス」をよんだ結果感じたことを竹山さんから発表してくれました。
発表では、キーワードとなるような単語に対して感じたGap*1のお話や、洋書を読んでよかったこと*2を聞いていきました。
技術の発展に伴い英語の勉強が捗ったという話も非常に面白かったです。
落ち着いた話ぶりで話がとても聞きやすく、良い意味でLTらしからぬ発表でした。
LT4『ITエンジニア残業ゼロの働き方』かわいさん
できるエンジニアになるべく自己研鑽していくために残業を減らそうと考えるに至った経緯として、かわいさんがLTをしてくれました。
かわいさんは、本書の中でも特に「残業によるパフォーマンスの低下」「自己成長の機会が奪われる」2点が気になったということで、そのために「小さな時間は合間時間を利用して処理をする(コードのビルド時間やツールのインストール時間でSlackを返す)」「3分程度の休憩をする」を実践しているということでした。
新卒一年目の状態で、自己研鑽に励んでいる様子を伺うことができて、非常に刺激を受けました。
LT5 新人エンジニアが正規表現に挑戦してみた 中尾さん
続いて、新卒一年目で技術未経験の状態で入社した中尾さんからLTがありました。
正規表現を学ぶというモチベーションに加えて、分厚くて専門用語が連発するような技術書を読むのはなかなかしんどいが技術書を読む習慣をつけたい*3というモチベーションを話されていたのは、すごくいいなあと感じました。
正規表現という分野がそこまで技術的なバックグラウンドを必要としていないというのに加え、ドリル形式で進められるので楽しめてモチベーションが保ちやすいということで、誰かにお勧めする時のために一度読んでみたいなーと思いました。
LT6 はじめての方にもおすすめ!機械学習入門本 鍋谷 碧衣さん
続いて鍋谷さんから、『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」』の本の紹介がありました。
機械学習の入門本というと、数学の本だったりDBの本だったりPythonの本だったりと技術的な部分の本が紹介されることが多い印象を個人的には持っていましたが、「機械学習をプロジェクトでどのように活用するのかを理解するために...」という観点で紹介できる本をLTで取り上げてくれて、すごく面白かったです。
また、本の紹介がめちゃくちゃいい具合(絶妙な部分を隠し、ちょっとだけネタバレする...)にされていて、本をめちゃくちゃ読みたくなるようなLTでした。
LT7 『りあクト!TypeScriptで始めるつらくないReact開発』うざわこうたさん
続いて、文系かつWeb開発未経験で入社したうざわさんから、Reactを独習するために読んだ本についてLTをしてくれました。
対話形式ということもあって心理的ハードルは低い上に歴史や理屈を丁寧に説明してくれる一方で、演習が少なかったり画像を用いた解説などの視覚情報が少ない点は注意だということで、うざわさんは演習する機会を用意したりメンターに相談したりする工夫をされていたそうです。
本のカバーに見合わずなかなか難しい*4ということですが、自分なりの工夫を考えながら本を効果的に読んでいく話を聞くことができて、すごくよかったです。
LT8 インフラエンジニアって何してるの? 石田 修一さん
最後は石田さんが、「インフラエンジニアの教科書」を紹介してくれました。
特定の技術や製品を切り口としたインフラエンジニア向けの本は多いものの、インフラエンジニアの業務内容はあまり明文化されていない印象があるそうで、機器の購買や商談に関する話などが載っているのが魅力的な本だということでした。(一方で得られる知識としては広く浅くというイメージはある)
現場向けの本というのは貴重なので、(自身はまだ読んでいないですが)こういった現場に寄り添った本がどんどん増えるといいなあと思えるようなLTでした。
会全体を通した感想
多種多様な本の発表をLT形式で聞くことができてよかったです。
LTとLTの間に軽い質疑応答があって、そこでコメントや質問を拾ってもらいながら気になる部分をより深掘りできたのも最高でした。