こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
以下、イベントページから引用です。
本イベントはNo.1タクシーアプリ『GO』の運営をしている、株式会社Mobility Technologies(MoT)と、シェア買いアプリ『カウシェ』を運営している、株式会社カウシェによる合同イベントです。 プロダクトマネージャーは 業務の99%が困難との戦いであり、それを乗り越えた時の1%の喜びのために働いている。 と思っています。プロダクトマネージャーにとっての喜び、プロダクトマネージャーだからこそ味わえるやりがいを、両社のプロダクトマネージャーの登壇のもと MVPのアンチパターン をテーマに話していただきます。 これまでの課題や困難な戦いの数々を、どのような方法で解決してきたのか、また両者が失敗から学んだ アンチパターンの脱却方法 など、明日から活用できるそんなハウツーが満載なイベントとなります! ぜひお気軽にご参加ください。
会の様子
前提〜MVPの定義〜
「顧客に価値提供できる最小限の機能を持つプロダクト」という定義がMVPとしては一般的ですが、微妙にニュアンスが各社によって変わってくるということで、まずは各社からMVPの定義の紹介がありました。
カウシェ
「仮説検証したい最小の体験を実現する機能を有する施策」と定義しているそうです。
MoT
「実現が必須であり、リリースブロッカーとなるもの」をMVPとしているそうです。
また、ペインが解決されることを検証した際に、検証に立ち会ったユーザががっかりしてしまうようなことがないこともMVPの定義としているということでした。
アンチパターン〜カウシェ〜
以下の3つが挙がっていました。
- MVPとして新しい画面を提供した結果、ユーザが離れてしまった。対策としては、プレモートムとして事前にリスクを洗い出し、洗い出したリスクに対しての対応*1した。
- MVPを提供したところ予期せぬ使い方をされてパフォーマンスが低下した。対策としては、運用メンバーの取り組みをプロダクトメンバーがレビューするようにした。
- 実現コストを削減したが、お客様からの対応コストの方が大きくなってしまった。*2
アンチパターンとその対策〜MoT〜
以下の3つが挙がっていました。
- 要求がMinimumすぎてしまった。対策としてトレーサビリティチェック*3を導入しつつ、課題の解決後の姿を具体的に定義した。
- 改善タスクが山積みになって放置されてしまった。対策として、改善タスクを実行する専門チームを立ち上げながら、RICEスコアで優先順位を明確化した。
- 手運用でカバー!がどんどん増えてしまった。対策として、手運用する人もユーザとして定義しつつ、手運用をいつまでに行うか具体的な期限を提示した。
パネルディスカッション
ステークホルダー調整
押さえておくべきステークホルダーの優先順位を決めて、認識齟齬が発生しないように徹底的に調整するということでした。
機能が多くなってしまい管理が難しくなってしまう問題への対策
ドキュメントで、仕様背景を管理しているということでした。
MVPの初期スコープにおいて施策の優先順位をどう決めるか?
セグメントとターゲットユーザを明確にして、明確にしたセグメントとターゲットユーザに関わる施策の優先順位を高くしているということでした。
価値ある機能提供の優先順位を上げ、エンハンス系の開発*4は優先順位を下げているということでした。
MVPの丁寧な定義にどこまで時間をかけるか?
シンプルな機能を作ることで、丁寧に定義しても時間がそこまでかからないようにしているという話が出ていました。
また、トレーサビリティチェックをはじめとした仕組みをどんどん作っていくことで、効率化を図っているということです。
会全体を通した感想
抽象的な部分を教訓として抽出しつつも、具体的に実際に起きてしまった事例ベースで話をしてくれたので、参考になる部分が多かったです。
質疑応答含め、学びがある時間を過ごすことができました。