こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
以下、イベントページから引用です。
株式会社タイミーは「一人ひとりの時間を豊かに」をビジョンに掲げ、日々の開発を行っています。 そんな私たちが開発を通じて得ている学びを発信することで新しい取り組みを後押ししたり、アンチパターンに陥らない様に出来るのであればそれもまたエンジニア一人ひとりの時間を豊かに出来ているのではないかと考え、定期的に勉強会を通じて我々の学びを発信していく予定です。
今回は代表選挙や蠱毒などのユニークな取り組みでも注目を集めているGaudiyさんとのプロダクトマネジメント組織に関する共同勉強会をお届けします。
会の様子
「『わからない』に立ち向かい続け成果を生み出す、実験志向なチームの育み方」by高石さん
最初に高石さんから発表がありました。
プロダクトゴールの設定では、どうしても「わからない」がつきものですが、「わからない」ことを如何に早く「わかる」状態にすることが重要だと考えているそうで、そのために実験を積極的に行えるようなプロセスを作ることをタイミーさんでは心がけているということでした。
具体的には、
- アナリストがチーム専任になる
- いつでもユーザーインタビューができる環境を構築する
- チームの共通理解を築くcanvasワークや優先順位付けに、実験に適したものを採用する
の3点を実施しているそうで、これらの取り組みを始めてからプロダクトゴール達成までのリードタイムが劇的に短くなったそうです。
一方で、ステークホルダーの増加にまだ対応できていない(すぐにユーザーインタビューできないユーザーもいる)という課題も抱えているそうで、ここは今後の宿題として取り組んでいるというお話でした。
パネルトーク
2つの講演後は発表者によるパネルトークがありました。以下、質問と回答を一問一答形式で記載していきます。
組織でユニークな制度や組織設計はあるか?
- (民主的なDAO組織として成り立っている前提で)働く際のルールをまとめている
- (民主的なDAO組織として成り立っている前提で)職能代表制と代表選挙制制度を持っている
- (民主的なDAO組織として成り立っている前提で)意思決定プロセスとして、提案ピッチと反証を制限時間内に繰り返している
- チームに専任のSM/EM/プロダクトアナリスト/プロダクトマーケターが在籍している
マトリクス型組織で評価制度はどう設計しているのか?
- 360度評価
- 自分を客観視できているか?周囲が自分の評価に納得しているか?をモニタリングしている
社内のコミュニケーションをスムーズにするための工夫はあるか?
- CEOや他の職能メンバーと気軽に会話できるシステムがある
- チェックイン
- 社内広報誌でカルチャー浸透
- チームメンバーとコミュニケーションを多く取る人は専任でチームに入る
ユーザーインタビューでユーザーの声に振り回されすぎない工夫
- 複数ユーザーの回答から導き出される過去のインサイトに簡単にアクセスできるようにしている
- ユーザーに直接答えを聞かない
- 仮説を証明しようとしない
- 継続的に行う
- インタビュー人数を担保する
A/Bテストやプロトタイプ作成のコツは?
- プロトタイプを作る時間を可能な限り少なくする
- Discoverスプリントを用いる
- 最低限解き明かしたい想いを事前に明文化する
海賊指標やHEARTフレームワークを活用した指標が使いづらく感じることも多いのだが、良い指標を立てるために意識していることはあるか?
- プロダクトの提供価値から逆算する/プロダクトが提供する価値を言語化してみる
- シンプルにする
- DAUやMAU
会全体を通した感想
テーマが大きすぎた感はありますが、幅広くプロダクト開発にまつわる工夫が聞けたのは良かったです。
フレームワークにしたがうことよりもまず自身が提供しているプロダクトに向き合うという話が幾度か聞けたのは印象的でした。