こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
以下、イベントページから引用です。
株式会社タイミーは「一人ひとりの時間を豊かに」をビジョンに掲げ、日々の開発を行っています。 そんな私たちが開発を通じて得ている学びを発信することで新しい取り組みを後押ししたり、アンチパターンに陥らない様に出来るのであればそれもまたエンジニア一人ひとりの時間を豊かに出来ているのではないかと考え、定期的に勉強会を通じて我々の学びを発信していく予定です。
今回は「個人の成長を促すEMのコミュニケーション術」をテーマにカミナシさんと共催でイベントを実施します。 人と組織に向き合うエンジニアリングマネージャーにとってチームメンバーの成長にコミットすることは何よりも大事だと感じている方も多いでしょう。また、組織を成長させる為には個々の成長は欠かせません。そこで今回は個人の成長に向き合うことにフォーカスした勉強会となります。 タイミーからはEMの石井さん、カミナシからは同じくEMの吉永さんに登壇いただき、二人のエンジニアリングマネージャーによる個人の成長を促すコミュニケーションについてお話いただきます。
会の様子
講演1〜話を聴く技術〜
最初に吉永さんから発表がありました。
オーナーシップを発揮するためには対象のことをよく理解する必要があると吉永さんは考えていて、オーナーシップを取り続けた結果、組織をよく理解するために人の話をよく聴こうと思うようになったそうです。
吉永さんが話を聴くときは、話を聴いていないときの逆の振る舞いをしようと心がけているそうで、具体的には、
- 相手の話を聴きながら自分が次に何を話そうか考えない
- 理解できる一部分のみを聴こうとしない
- 話を表面的に(聴いた話の通りに)咀嚼しない
を心がけているそうです。
また、一般的不協和音が存在する前提で話を聴くようにもしているそうで、自分の視点だけではなく異なる視点で考えるアクテイブリスニングのようなテクニックも活用しているということでした。(繰り返したり意味を確認したり整理する)
一方で、アクテイブリスニングの逆であるパッシブリスニングも活用しているそうで、感情が不安定な相手にはとにかく相手の発言を聴き切ることを意識しているということでした。(沈黙、相槌、相手の感情を引き出す言葉を使う)
なお、こういったテクニックは座学で学び、1on1などで実践することを繰り返して後天的に身に着けているということでした。
講演2〜EMと一緒に"考える環境"を作る〜
続いて石井さんから発表がありました。
石井さんはメンバーの成長を促すことは対象となる方が「自己実現」をなすことを助ける能力の向上支援をすることと同義だと考えているそうで、自分がちゃんと考えることと、考えたことを実現するための行動をサポートしているということでした。
具体的な行動としては、
- 1on1(エンジニアリングマネージャーのしごとにあるような質問リストを活用する)
- 余白を作り、場の在り方の主体者であり、支援者として考えを洗練する起点になる場を形成する
- 多様な考え方を尊重する
- 良いと思うことを良いと伝える
が挙げられるということでした。
また、メンバーとこうした取り組みを続けることで、組織の文脈をEMが使えると考えてもいるそうで、こうした取り組みは組織の意思決定に繋がると考えているというお話でした。
会全体を通した感想
そこまで新規性がある話ではなかったですが、基本を忠実に現場でやり続けているということが分かったのはよかったです。
お二人ともプレゼンテーションの流れが抽象→具体になっていて理解を助けつつ共感しやすい構成になっていたものお見事でした。