こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
- 会の概要
- 会の様子
- エンジニアリングに気付くコーチング
- アジャイル組織の「関係性」の課題を解決するシステムコーチングの活用事例
- パネルディスカッション
- エンジニアのためのコーチングとビジネスマンのためのコーチングと一般的なコーチングに違いはあるのか?
- 有効なコーチングができたと実感したエピソードは?
- コーチングは開発にどう活かせるのか?
- ソフトスキルと技術力の相乗効果の部分が理解できない人に対してのアドバイスを知りたい
- チームビルディングなど長期的な取り組みに対して、組織や個人がそれぞれどんな価値を見出して企業の利益や成長と繋げるためにはどういった取り組みが考えられるのか?
- 自分自身をコーチングすることは可能か?
- 1on1はコーチングか?
- AIはコーチングに使えるのか?
- 思い込みが強い人にどんなコーチングをできるのか?
- システムコーチングの頻度は?
- 会全体を通した感想
会の概要
以下、イベントページから引用です。
近年、個人向けの「コーチング」が一般的になり耳にすることが多くなってきました。実際にコーチングを受けたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
そんな中、エムスリー株式会社 河合(ばんくし)さんと株式会社ログラス 松岡さんのお二人が、共通してエンジニアを対象としたコーチングを実践されているとお伺いし、ぜひそのお話を聞かせてください!と本イベントが実現することになりました
同じ「エンジニアのためのコーチング」でも、お二人がコーチングにたどり着いた経緯、そのモチベーション、実践方法などはそれぞれの色があるようなので、当日はこれらについてLTとパネルディスカッションを通してお話しいただきます!
ばんくしさんとログラス松岡さんのご経験やお考えを広く共有していただくことで、ご参加者の皆さんが明日から使える気づきや学びを得られるイベントを目指します。
エンジニアリングにおけるコーチングの実践について、お二人が現在どのようなことに興味を持たれているか、お二人のお話を聞きたい方はぜひご参加ください!
会の様子
エンジニアリングに気付くコーチング
最初にばんくしさんから講演がありました。
コーチングの定義
コーチングという言葉だけで話すとあまりにも範囲が広いため、今回の発表で話すコーチングとは何か?という話がありました。
を今回はコーチングとして発表するということでした。
コーチングが役立つ場面
ばんくしさんは、狭義のコーチングは仕事で使えないと思っているそうで、自己実現ができている人ではないとコーチングは効果がないということでした。
そのため、使い分けができると業務で役立つ場面があるかもな、位に捉えているということです。
コーチングの学習方法
読書であれば、以下の本を読んでみるとよいという話がありました。
また、本を読んで学ぶことももちろん重要ですが、エンジニアリングの楽しみを伝えられるのはエンジニアしかいないということもとても大切だということで、発表が締めくくられました。
アジャイル組織の「関係性」の課題を解決するシステムコーチングの活用事例
続いて松岡さんから講演がありました。
システムコーチングとの出逢い
チーム人数が増加したところで、これまでの手法のままでは立ち行かなくなると考え出し、システムコーチングと出逢ったそうです。
もともとアーキテクチャやコーディングに興味があったことを考えると突然に感じられる人もいるかもしれませんが、コード→アーキテクチャ→開発手法→関係性という形でスコープが自然に広がっていると本人は捉えているということでした。
ティーチングとコーチングの違い
答えがコーチにあるのかクライアントにあるのかの違いがティーチングとコーチングであるという話がありました。
また、インテグラル理論の4象限で内面/外面、個人/集団という軸を使って整理すると、集団×内面にアプローチするのがシステムコーチングであり、今回の発表のスコープだということでした。
アジャイル開発で内面にへのアプローチが必要な理由
アジャイル開発で必要になる変化への迅速な対応やメンバーの協業は、組織文化と共有された価値観に深く根ざしているということで、開発手法やプロセスとは別に組織の内面へのアプローチが必要だという話がありました。
実際のセッション例
実際に業務で活用している例として、30個くらいあるツールから、
- チームビルディングの一つであるDTA
- アラインメント(お互いの想いや願いの根幹を共有)
を紹介してもらいました。
パネルディスカッション
発表の後はパネルディスカッションがありました。以下、テーマと内容を一問一答かつ常体で記載していきます。
エンジニアのためのコーチングとビジネスマンのためのコーチングと一般的なコーチングに違いはあるのか?
- 使う手法に違いはない。伝送速度がエンジニアだと圧倒的に速いというのはあると思う
- 本質的な違いはないと思うが、課題感が変わる可能性はあるので結果的に使うツールは変わるかもしれない
有効なコーチングができたと実感したエピソードは?
- (ぼかして話すので実態としては違うが)部署同士で仲良くしたいという話があったとき、仲良くすることよりも連携することにフォーカスを変えた結果お互いの願いがかなったとき
- エンジニアリング楽しいといってもらうことが増えたとき
コーチングは開発にどう活かせるのか?
- エンジニアリングや技術的関心に集中するために活用できるものだと思っている
- 未来のコンフォートゾーンに対してモチベーションを働かせることができる
ソフトスキルと技術力の相乗効果の部分が理解できない人に対してのアドバイスを知りたい
チームビルディングなど長期的な取り組みに対して、組織や個人がそれぞれどんな価値を見出して企業の利益や成長と繋げるためにはどういった取り組みが考えられるのか?
自分自身をコーチングすることは可能か?
- 両方ある。フレームワークを使うところは自分自身でもできる
- 考え方の内省などはできると思うが、基本的には難しいと思う
1on1はコーチングか?
- TPOをわきまえることが重要なので、信頼関係によるとは思う。結果的に1on1がコーチングになることはあると思う
AIはコーチングに使えるのか?
思い込みが強い人にどんなコーチングをできるのか?
- 思い込みが強い理由によって、知識をティーチングなどで補充するのかを考える。そのため、まずはカウンセリングに近い形から入るのは重要だと思う
システムコーチングの頻度は?
- 本来は3-4週間に一回、継続的にやる。社内だとそれは現実的ではないのでインスタント的にやることが多い
会全体を通した感想
コーチングをあくまでも限定的な場面で使用できる手段として割り切って活用するのと、なるべくいろいろな場面でコーチングのエッセンスを利用しようとするのとで対照性があったお陰で、それぞれの良さが見えた点が一番面白かったです。
コーチングはだいぶ概念が広い単語になってしまっている印象がありましたが、今回の発表ではそれぞれがどういう範囲をコーチングと呼んでいるのかが明確に定義された状態で話をしてくれたのでよかったです。