天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

及川卓也さんご講演 『変化の時代に、プロダクトマネージャーが守るべき“軸”とは』に参加してきた

findy.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

以下、イベントページから引用です。

生成AIやAIエージェントの登場により、プロダクトマネージャーに求められる役割も大きく変化しています。 複雑で変化の激しい時代においても、プロダクトの価値を見極め、その本質を捉える力は変わらず重要です。

そこで、本イベントでは「変化の時代においてプロダクトマネージャーが守るべき“軸”とは何か?」をテーマに、Tably株式会社 代表取締役及川卓也さんにご講演をいただきます。 変化の著しい今だからこそ、プロダクトマネージャーの本質に立ち返り、自社プロダクトの成長や自身の在り方を見つめ直すきっかけとなるイベントを目指します。

会の様子

及川さんの講演

最初に生成AIの進化のすさまじさに関する話があり、生成→推論・思考→自律行動といった具合に進化が進んでいるという話が出ていました。
この進化の流れは、個別最適からスタートしてそれが共通化と標準化され、抽象化されるという話で、MCPなどはまさに標準化という意味で大きなブレイクスルーが起きる可能性があるということです。

また、既存プロダクトへの影響も見逃せないということで、SaaS is Deadと呼ばれるようにSaaSがただのデータベースになっていくのではないかということでしたが、すべてがチャットやエージェントになるということはありえませんし、AIがどれくらい操作しやすいか?というインターフェースが求められるようになるだけでインターフェース設計の重要性は変わらないので、影響はあるものの価値というのが徐々にシフトして構造変化が起きるものの、価値がなくなるということは考えにくいという話でした。(既存プロダクトを要素分解して変わるものと変わらないものを整理し、代替する新技術に関しても本質を確認することが重要)

そういった状況も踏まえると、新しい技術の登場を楽しめる気持ちを持ち続けられるようなマインドセットが重要だということで、プロダクトマネージャーに関しても不要論と万能論の両極端な考え方がありますが、プロダクトを作って育てる×プロダクトチームを率いてステークホルダーをまとめるの交差領域が大切になるだろうということです。

プロダクトマネージャーはAIの制御設計を行うような存在になるべきだということで、「何を任せるのか?」を設計してハルシネーションといったリスクや限界を見定めつつ、そこをカバーするようなガードレールを設計する存在となるのが良いのではないか?ということでした。

Q&A

講演のあとはQ&Aがありました。以下、質問と回答を一問一答形式かつ常体で記載していこうと思います。

ソフトウェアファーストで「これは考えていなかった」というのはあるか?

エンジニアが不要になる時代はこないというのを言い切ったこと。

役員が流行を取り入れたがるときにどう組織を守るべきか?

Howの話に終始しがちなので、役員の人たちの目的をまず理解してあげることが重要。

及川さんのメンターはいるのか?

メンターとかロールモデルに関しては、メタ知識的な部分でメンター的な人はいる。生き方や考え方というのを参考にしようと思っている。

そのときにすぐ刺さるかは分からないけれども、数年後にはっとなるようなことはある。

生成AIが出ているなかWF開発は適さないのか?

適さない。ただ、製造業を代表としたWF開発を取らざるを得ない状態では、アップデータブルな部分を取り入れるような仕組みを作っておくのは大切だと思っている。

顧客体験を向上させるようなフロントエンドは不要か?

そんなことはない。

SaaSがAI時代になったとき、誰がAIの餌代を払うようになるか?

いろいろなパターンがあると思う。
生成AIに使ってもらうことで知名度向上させるという考え方もあり得るしロールガーデンみたいな形で生成AIに使われない内容にブロックをしていくということもあり得る。

データの重要性は増えていくと思うがそれを踏まえた変化はどのようなことが考えられるか?

AIモデルは作れないけれどもデータは作れる、みたいな会社は出てくると思う。
ただ、闇雲に何でもデータ化すればいいのではなく、データの質というところも重要になってくる。

会全体を通した感想

内容としては未来の話が多いのが個人的には面白かったです。

今をどう過ごしていくのか?という話も聞いていてもちろん面白いのですが、当たるかどうかはさておきこれまでの経験などからどういう風に考えているのか?どう未来に向けて準備しているのか?というのが及川さんから聞けたことに価値があるなあと思いました。