スクラムフェス金沢のプロポーザル募集が昨日終了しました。
今日は、プロポーザルを書いてくださった方やプロポーザルのブラッシュアップに関わってくださったみなさんに感謝するとともに、自分の思考の整理のための取り組みとして、(運営全体ではなく)自分個人がどういう基準で採択したいプロポーザルを決めたいと思っているかを記載していこうと思います。
感謝
スクフェス金沢にプロポーザルを投稿してくださった皆さん、どうもありがとうございました!
運営では、プロポーザルが手で数えられるほどしかないような状況も考えたりしていて、そうなったらそうなったで仕方ないと割り切ってもいたのですが、結果的にこれだけの数が集まってすごく嬉しく思っています。
また、プロポーザルを書く場(プロポーザルわいわい会)を催してくださった皆さんにもこの場で改めて感謝したいです。
今回は初登壇の方を意図的に募集していたこともあり、フィードバックがいただける場があったのも非常に良かったと思います。どうもありがとうございました。
プロポーザルを全部見ての印象
まず第一印象で思ったのは、他のスクラム系カンファレンスと比較するとだいぶ顔ぶれが違っているなあというところです。
常連の方はかなり少なめだったので、初登壇の方に対する遠慮みたいなものがあったのかな?というところは少し気がかりではありますが、初登壇の方を積極的に募集した結果初登壇の方のプロポーザルが集まったというのも見て取れたので、そこは非常によかったです。
プロポーザルの内容としては全体としてすごく聞きたい話が揃っていて、すごく嬉しいです。
一方でやや偏りがあったり、テーマが被っていたりするところがあって、すごく聞きたい話であってもテーマなどの関係でなくなく不採択になってしまう予感があるのは悲しくなりました。
どういう基準で採択をするプロポーザルを考えたいか
基本原則
決めるプロセスのベースとしては、多くのスクラム系カンファレンスで採られている方式を採用しようと思っています。
そのうえで、どのプロポーザルの採択を特に推したいか考える際の個人の気持ちを以下に記載します。
コンセプトとの合致度を基準にする
今回のスクラムフェス金沢のコンセプトとして、「アジャイルやスクラムをこれから実践しようと考えている人の背中を押す」「現地で生まれる対話やつながりを重視する」というのがあるため、ここのコンセプトに合致するようなプロポーザルを推したいです。
前者の「アジャイルやスクラムをこれから実践しようと考えている人の背中を押す」に関しては、発表を聞いたうえで期待される行動変容が、今後アジャイルを実践していく中でどれくらい役立つか?を考えたいと思います。
なお、スクラムの基本原則などを初心者向けに丁寧に説明しているか?という話やスクラム始めたての事例であるか?も観点の一つとしては挙がるかもしれませんが、書籍や記事で代替ができる部分もあるので、どちらかというと前述した内容を推したいです。
後者の「現地で生まれる対話やつながりを重視する」に関しては、発表を聞いた人がそのテーマをもとに議論したくなるようなプロポーザルを推したいと思っています。
内容が不十分で議論するというのは望ましくありませんが、体験の捉え方に違いが産まれそうだったり、一般的に言われている内容から意図的にずらしているような話は、このようなプロポーザルに該当するのかな?と思っています。
個人的な興味は加味しない
個人的な興味で特に聞きたいプロポーザルは幾つかあり、既にlikeも積極的につけています。ただし、採択するかどうか(=コンセプトに合っているプロポーザルかどうか)は別基準になると考えていてるため、自分たちが実現したいカンファレンスのコンセプトよりも自分個人の好みを重視することはしません。
なお、カンファレンスの持続可能性やコミュニティの発展を考えると、運営が楽しめるかどうかが重要になってくる故に運営が個人的に聞きたいプロポーザルを採択すればいいという考え方もありますが、その考え方を否定するものではありません。そういう基準の人がいてもいいとは思っていますが、あくまでも自分はそういう基準を持って採択するプロポーザルを選びたくないと思っています。
初登壇のプロポーザルの扱い
スクラムフェス金沢のコンセプトの一つに、初登壇の人を応援するというコンセプトがあり、タグとしてもつけてもらっているので、初登壇ではない他のプロポーザルに比較してアドバンテージがある可能性が高いのは間違いないと思っています。
ただし、前述したスクラムフェス金沢の他のコンセプト(「アジャイルやスクラムをこれから実践しようと考えている人の背中を押す」「現地で生まれる対話やつながりを重視する」)もあって、個人的には初登壇の人を応援するよりもこちらのコンセプトの方が大切なんじゃないかな?と思っているので、「アジャイルやスクラムをこれから実践しようと考えている人の背中を押す」「現地で生まれる対話やつながりを重視する」のコンセプトを失ってでも初登壇の方のプロポーザルを推すことはしたくないなあと思っています。
プロポーザルの選定だけに目を向けたくない
採択するプロポーザルはカンファレンスの形成に大きく影響するので慎重に選びたいですし、できる限り多くのプロポーザルを採択したいという個人的な気持ちもあるのですが、あくまでも実現した場があってその場に貢献する方法の一つがプロポーザル(セッション)であるに過ぎないという考え方を持っておきたいです。
例えば、もしかすると、実現したいスクラムフェスの形を考えた際、採択するプロポーザルは片手に数えられるほどの方が良いという話になるかもしれませんし、採択するプロポーザルを少なくしたりといった少し「うっ」感じるような判断も選択肢としては持っておきたいと考えています。