こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
Merpay QA Talk は、普段どのような仕事をしているのか、どんな組織でどんな働き方をしているのかなどメルペイQAエンジニアのリアルを伝えるイベントです。
オンラインイベントですので、真剣に聞いていただくも良し、別のことをしながらBGMにして聞いていただくのも良しです。
本イベントでは、普段の業務の話はもちろん、メルペイQA組織が抱える課題、その課題に対してどういった取り組みをしているのかなど、お話する予定です。
・自己紹介(担当サービス / チーム構成 / 働き方など)
・メルペイQA組織が抱える課題 と 取り組み
・新たに策定したメルペイQAのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)について
など、パネルディスカッション形式でリアルな声をお届けします。
会の様子
自己紹介
簡単に今日のパネリストの自己紹介がありました。以下、簡単に略歴を記載していきます。
animoneさん...QAエンジニア歴は20年くらい。その前は開発もやっていた。これまでDeNAをはじめとした多くの組織でQAマネージャーを担ってきた。現在はQA1*1のマネジメントを担っており、日々メルペイのプロダクト品質を高める方法を模索している。
yajiriさん...都内の神社で神主をやった後、SIerに転身し、その後エンジニアリングマネージャーなどを経てQAエンジニアにジョブチェンジした。QA歴は9年くらい。現在プロダクトのQA以外にもQA文化の啓蒙やQAインターンの活動にも携わっている。
Yasuhiroさん...学習塾で元々働いていたが、その後SEに転身し、そこで初めてやった案件がSESのテスト案件でQAエンジニアとして活動するようになった。普段は外部システムとの連携を扱うようなマイクロサービスシステムのQAを担当している。
メルペイのQA組織を表すと?
いろいろなQA組織を見ていたお三方から、メルペイのQA組織に対して抱いているイメージの話を聞いていきました。以下のような話が出ていました。
- メンバーの個々の能力が極めて高いので、そこをまとめるのが重要だと思っている
- 課題としては透明性の向上がかなり大きい課題だと思っている。他チームが何をやっているのかが全然わからない
- 最適化とサイロ化のジレンマと戦っている状態だと思っている
- プロジェクトごとの状況の違いは特に顕著だと思っている
- 一言で言うとカオス。それが楽しいと思えるから働いているし、やるべきことがたくさんある
メルペイQAのMVV
続いて、最近改めて定めたメルペイQAのMVVに関して説明がありました。
MVはQAだから定義するものではないと考えていることもあって組織のMVと同じものを定義しているそうですが、V(Value)に関しては組織/プロセス/ビジョンの三段階に分けて以下を定義しているということです。
- 組織のビジョン(FintechQAとして体現すべき価値基準の定義を考え、全員が定義に沿って行動している)
- プロセスのビジョン(事業継続に関わるリスクと法令要件に関わる深刻な不具合を市場に流出させない観点とプロセスを定義し、継続的な改善が行われている)
- 技術のビジョン(テスト自動化の有効性を評価することで、最も生産性の高いテスト自動化が実現できている)
このMVVは、QA組織が拡大していくにあたってなるべく早く同じ方向性を持ちたいという危機感*2から作ったそうですが、当時はとにかくQAが忙しい時期だったので、MVV策定に前のめりに携わってくれそうな一部メンバーでたたき台を作るようにしたそうです。
策定の際には、デザインシンキングを参考にしながら、現状/なりたい姿/戦術, 戦略/大切にしたい価値観といった要素を考え、何を変えて何を変えないのかを熟考したということでした。
改善が前提だったということや中期的な視野で作ったという前提はあったものの、爆速かつ丁寧にこのたたき台は作られていったということで、これだけの議論が短期間でできたのは驚きだったという話も挙がっていました。
今後の課題/やりたいこと
MVV作成などをしてみた上で、今後の課題として感じていることを各々が話してくれました。
- アカウンタビリティとモデリング。QAに関わらない話だが、全員が品質に対して同じ解像度で話せるようになって欲しいと思っている
- QAとしての課題(例えばテスト自動化など)ではなく、組織全体でみて課題だと思えるところにどんどんフォーカスしたい
- エンジニアのモチベーションを最大まで高めるために何ができるか?というのを考えたい
- メルペイQAの品質ブランディングをしていきたい
どのようなQAエンジニアを目指しているか?
それぞれがどのようなQAエンジニアに将来なりたいのか?という話を聞いていきました。
- 何かしら社会問題解決をしていくような存在になりたい。QAというのはあくまでもその手段の一つ
- 社会貢献したいという気持ちはあるが、QAはそのためにやれることがすごく多いので、マネジメントを軸に据えながらエンジニアとしてのスキルも磨いていきたい
- プロジェクトマネージャー×QAというのを軸に添えつつ、エンジニアの満足度を可能な限り高い部分に持っていきたい
新卒QAエンジニアのスキルアップ
最後に会の最中に質問が来ていた新卒QAエンジニアのスキルアップ方法に関してお話がありました。
- メルペイだと、インプロセスQAかSETとして最初のキャリアを歩みだすのが一般的ではある
- QAと親和性があるリスクコンサルタントやUXリサ−チャー、カスタマーサポート...といったキャリアを歩む
会全体を通した感想
組織の課題や具体的な取組に関して、結構踏み込んだ内容が聞けて面白かったです。
特にMVV作成の部分は、実際に議論の際に使ったFigmaを見せてもらえたことで議論の過程が伺えたのが非常によかったです。