天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

アジャイルカフェ@オンライン 第25回に参加してきた

agile-studio.connpass.com

こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。

会の概要

木下さん天野さん家永さんのお三方が、アジャイルに関する色々な悩みに関して話をしていく会です。

今日のテーマは、「2023年から始めるアジャイルの価値と原則」でした。

会の様子

今日は、アジャイルソフトウェア開発宣言の4つの価値と12の原則に関して、木下さん天野さん家永さんのお三方それぞれが特に大切にしているものを紹介し、なぜそれが大切だと思っているか?というのを話していくスタイルでした。

4つの価値

木下さん〜プロセスやツールよりも個人と対話を〜

木下さんは、アジャイルの話だとチームの話が個人よりも先に来がちだけれど、個人が「やりたい!」という気持ちこそがすごく大切だと考えているそうで、この価値をとっても大切にしているということでした。

家永さん〜包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを〜

一緒にペアプロとかをやってみる仕事を最近やっていたこともあり、動くソフトウェアを熱心に作り込んでいくことがメンバー同士のコミュニケーションや進捗の話につながると考えており、この価値を大切にしているということでした。

天野さん〜計画に従うことよりも変化への対応を〜

天野さん自身がどうしても計画だったり元々想定していたものに対して囚われてしまうことも多くあるということで、自分に対する戒めも込めてこの価値観を大切にしているということでした。

12の原則

天野さん〜チームがもっと効率を高めることができるかを定期的に振り返り、それに基づいて自分たちのやり方を最適に調整します〜

前述した変化への対応という意味に加えて、天野さんがふりかえりを好んでいることから、この原則を気に入っているということでした。

この原則にしたがうことで、ある程度の見切り発車でもふりかえりを活用することができれば結果的に早く進めることがわかってきたことも、この原則がより染み付いていると感じる理由だそうです。

家永さん〜最良のアーキテクチャ・要求・設計は、自己組織的なチームから生み出されます〜

全部入れたい気持ちがあるということですが笑、一つに絞るならこの原則になるということでした。

ソフトウェア開発をしていく上でどうしてもすべてを一人で意思決定するのは難しいと家永さんは考えているため、この原則にあるような自己組織的なチームができていることを重要視しているそうです。

木下さん〜意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します〜

先程木下さんが選んだ原則の話ともつながっているのですが、個人が自発的にやりたいことをやっていくことが重要だというのが現れている原則として、この原則が好きだということでした。*1

何から始めるとよいのか?

続いて、どの価値や原則を中心にして始めたらいいのか?という話をしていきました。以下のような意見が挙がっていました。

  • 意欲ある人が集まってくるように、魅力的なプロダクトを作ることが重要。
  • 魅力的なプロダクトが何か?を考えられるようにエレベーターピッチを作るところから始められるのが重要。
  • 顧客との接点を作るところから始めることが重要。
  • デイリースクラムで司会を色々な人がやるところから始めることが、自発的な参加に繋がると考えている。
  • パイロットプロジェクトをやることを提案することが多い。このプロジェクトでは、どれだけチームの人達が楽しくやれるか?というのを考えてもらうことが多い。
  • チームにこだわらず「今日はどうだった?楽しかった?」をふりかえることが重要だと感じている。
  • Keepを重要視してふりかえることが重要だと考えている。

会全体を通した感想

いつもの会よりも更に、「お三方それぞれがどのような原体験を持っていて、その原体験がどのような価値観や原則に結びつくのか?」という風にお三方の話を聞くことができたのがすごく良かったです。

お三方に限らないのですが、これまで数々の功績を残されてきた方の話を聞くのは楽しいなあと改めて感じました。

*1:なお、天野さんは上から目線な感じがあるのが少々苦手だということでした笑