こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
家永さん天野さん木下さんのアジャイルコーチ三人が、参加者からの悩みに答えてくれるイベントです。
今回は、「機能不全に陥るアジャイルチームの特徴は?」がテーマでした。
会の様子
参考リンク
www.halfarsedagilemanifesto.org
機能不全なアジャイル(=中途半端なアジャイル)として、まずこちらのリンクの紹介がありました。
機能不全なアジャイルの特徴
アジャイルコーチのお三方が見たことがある/聞いたことがある、機能不全なアジャイルに関して話がありました。以下のようなものが挙がっていました。
- 計画作りの段階で依頼者から開発してほしい機能を押し込まれる
- スクラムのイベントをやっているが形だけになっている
- 強いリーダーがいて、その人がいうことを全て聞くような状態になる
- 強いリーダーがいて、マイクロマネジメントをしている
- 強いリーダーがいて、その人が休むと一気に"進捗"が落ちる
- 技術的負債が溜め込まれすぎて、リリースが難しくなる(リリースするとバグが出る、修正箇所の影響範囲調査が難しくなる、ベロシティが低下する)
- パートナーの人を育成する予算がないため、プロパーの一部の人だけが研修を受けており、研修を受けた人たちが理想的な状態を伝えられていない
- 「これ、アジャイルでやってもいいんですか?」「これ、スクラムではだめなことなんですか?」という質問が出ている時(自分たちで考えてやっていけばいいのでは?と思う)
- 遅刻が常態化している
- 複数チームを掛け持ちしているメンバーがいる
- POが全て受け入れ条件を決めなくてはいけないと思い込んでいる
- ルールを忠実に守ろうという雰囲気が出ている
機能しているアジャイルチームとは?
ひとしきり機能不全なアジャイルチームに関して話があった後、逆に機能しているアジャイルチームとはどういう状態なのか?というところに関して議論がありました。以下のようなものが挙がっていました。
- リリースが短期間で継続的に行われており、フィードバックをもらい続けている
- のびのびとチームメンバーが仕事をしている
- プロダクトの魅力を上げ続けている
- 外部のステークホルダーとの信頼関係が深まっている(プロダクトに対して期待を持っている人と期待値が揃えられている状態だと言えそうであるため)
- チームに充分な裁量と決定権がある(自己決定権がある)
会全体を通した感想
今回は具体的に何か改善のためのアクションを考えるというよりは、こういう状態になってしまうとまずいですよ、というシグナルの紹介があったのですが、アジャイルコーチお三方の色がそれぞれ出ていたのが印象的でした。
典型的なアンチパターンから、一見アジャイルの文脈からは逸れているように見える意外なもの(遅刻の常態化...)まで色々なシグナルを知れたので、面白かったです。