こちらのイベントに参加してきたので、会の様子と感想を書いていこうと思います。
会の概要
木下さん、天野さん、家永さん、のアジャイルコーチ御三方が、視聴者の方から寄せられた質問に答えてくれるという会です。
今日は、「心理的安全性を引き上げるためのプラクティスはなにか?」という質問に対して答えてくださいました。
会の様子
会で話されていたことを以下に記載していきます。
心理的安全性を下げてしまうアンチパターン
まず、心理的安全性を上げる行動の逆に、下げてしまう行動(アンチパターン)が挙げられていました。
- 相手に対して、何かしらの行動を改めようとしているように捉えられる振る舞いをする*1
- チーム内の暗黙の了解を作る。「これは知っていて当然」という空気を作ってしまうと、チーム全員が実際知っていたとしても、いざ知らないことが出てきた時に質問がしにくくなってしまう。
- 反論をすぐにする。自分の発言が受け止められていないように感じられてしまう。
グラウンドルール
ふりかえりの場などでは特に、場のグランドルールを設けておくことが勧められていました。
ただ、グラウンドルールを作った結果、チームメンバーが何かを押し付けされていると感じるような浅い関係性の時は、まずはチームメンバーと1on1をするなどして、関係性を築いていく工夫が必要なのではないか?というお話が挙がっていました。
意見のメリット・デメリットをセットで確認する
意見を否定すること自体は悪いことではないが、否定されたことに抵抗を強く感じるような人がいる場合は、常に意見のメリットとデメリットをセットで考えるようにする工夫も重要だというお話が挙がっていました。
bad news first
(特に立場が上の人が)bad newsを知ったときに、まずbad newsを伝えてくれたことに感謝することで、言いにくい話が積極的に報告される文化を作れるというお話が出ていました。
定期的に1on1を続けておく
何か相手に対して話したいことやフィードバックしたいことができた場合には、すぐに話ができるように、定期的に1on1の場を作っておくことが重要だというお話が出ていました。
権威勾配をなくす
チーム内の権威勾配をなくすために、ニックネームでお互いに呼び合うルールを作ったり、呼び捨てで読んだりすると良いというお話が出ていました。
航空会社でも、機長に対して「機長」とは絶対に呼ばないように教育されるそうです。
みんなで共通の敵を作る
あまり好ましくないものだという前提はおきつつも、同じ目標がない場合は、共通して立ち向かいたいもの(会社のいけていないルールなど)を作ると、チームが言いたいことを言い合えるようになったというお話が出ていました。
Good news
24時間以内に起きた重要なニュースをお互いに毎日言い合うことを続けていくと、相手に言いにくいことがフィードバックされたりと、チームに変化がみられたそうです。
NetFlixの事例
リスクを冒しながらコミュニケーションをしていることや、お互いに傷つくこともあるよね、という前提を置いてコミュニケーションを日々とっているというNetFlixの事例が紹介されていました。
フィードバックなんだけど。。という前段を置くことで、そういったリスクを冒すことを明言するのも効果的だということです。
会全体を通した感想
いつも以上に御三方の裏話が聞けたり、会の参加者からのコメントでチャットが追えなくなるくらい盛り上がったりと、心理的安全性がホットなトピックなんだなあということを改めて実感しました。
元々自分の上司であった木下さんにはなかなか遠慮してしまって...と話していた天野さんも印象的でしたw(もちろん冗談で話されていたと思いますが笑)
*1:天野さんは、家永さんが入社当時に「社会人として知っておくべきマナー」のような本を渡してしまい、マナーがまだなっていない人だと思わせてしまったんじゃないか?と後悔しているということです