天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

新チームでスクラムを回し出して一番最初にあった学び

年度も変わり、全員初めましての新しいチームでスクラムをやり始めました。
今日はそのスクラムチームで得た小さな学びの話を書いてみようと思います。

 

今回はスマホアプリを作っているのですが、スクラムチームの開発者は経験年数にだいぶ差があり、知識の格差が大きい状況です。
具体的には、スマホアプリの開発をやったことがある人、スマホアプリの開発をやったことがないけれどWeb上でUIの開発をやったことがある人、スマホアプリ開発の経験やUIの開発経験はないけど周辺システムとの連携をやったことがある人、そもそも全く開発経験がない人...様々なメンバーがいます。(自分はレガシー目なシステムのソフトウェア開発経験はあるけれど、スマホアプリ開発やUI開発の経験やフルスクラッチの開発経験はなし)

こうした具合に何かしら知識の格差があることはこれまでのチームでもよくあることで、この場合、自分はこれまでモブプロやペアプロという策や勉強会を開いて知識を共有するという策を取ることがほとんどでした。
しかし、今回はこれらの案は出たものの、知識がない側の立場で考えてみると訳のわからないコードが出来上がるのを見ていたり意味がわからないことを頭に叩き込まれても理解はあまり深まらないだろうということでどの案も採用せず、WIP=1として全員が同じものを1日かけて作ってみて、1日後にチームでマージをしてみることになりました。

実際にやってみると、手を動かしてながら自分自身で考えることで、さっぱり分からない部分が見えてきたり、一見すると自分は理解できているように思えていた部分が実はセオリーからだいぶ逸脱した書き方をしていることに気がついたりして、何が書かれているかさっぱり分からないようなコードが作られている姿を見る(=モブプロをする)よりはだいぶ学べることが多そうな感触でした。(とはいえモブプロを実際にやった訳ではないのでモブプロよりも学習速度が早かったのかは分かりませんが...)

知識格差がある時のプラクティスとしてはモブワークやペアワークは定跡として真っ先に上がりますし、事例を聞いている中でもほとんどのチームがやっているのなかなあという感触を持っていましたが、意外と他にも効果的な手段があることがわかったのは細やかですが自分にとっては大きな学びでした。
また、今まで冒頭で書いたような知識格差がある場面に立ち会ったときは知識がある側の立場で知識をどう共有するか考えていたのですが、今回知識がない側の立場として考えてみると違ったものが見えてくるなあという気づきもありました。

 

何年もスクラムをされていたり沢山のチームを見ている人からすればそこまで大きな気づきではないのかもしれませんが、今までとは全く別のチームでスクラムを回すことで次々と新しい発見がありそうな予感もあり、個人的には早くスプリントを重ねたい気持ちでいっぱいになりました。