今日はこちらのイベントを聴いてきたので、話のまとめと感想を書いていこうと思います。
会の概要
参加者の方々から事前に寄せられた質問に対して、アジャイルコーチの天野さん家永さん木下さんが回答してくれるという会です。
今回は、以下3つの質問が寄せられていました。
会の様子
スクラム経験がない人に、スクラムイベントが長いことを嫌がられてしまう
以下のような話が挙げられていました。
- まずは研修やワークショップでスクラムイベントの効果を実感してもらう。そうすると、大事な時間だという理解になってくれる場合がある。
- 兼務が原因だったりするのでそこにアプローチしてもいいかもしれない。兼務している人からすると、スクラムイベントに参加すると殆どチームで作業する時間ないじゃん、となってしまう。
- 質問者の状況が分からないが、イベントの進行がまずくてそう思われている可能性もあるかもしれない。各イベントが長引く代表的なパターンと対処法を紹介する。
- レトロスペクティブが長引く場合は、問題解決の場になっていたり、出た話全てを議論しないといけないと思っている場合が多い。KPTやるならKTだけやるとか、Tryは一個だけにするとか、絞った方がいい。
- プランニング・リファインメントは、発言しない時間が長いとこの時間無駄だと思われがち。6人チームなら2人×3組のようにチームを分割して、全メンバーある程度発言が出るようにやってみてもよい。
- リファインメントは、プロダクトオーナーが準備不足だと、ぐだぐだになってしまいがち。(例えばPBIの優先順位が決まっていないなど)プロダクトオーナーはもし準備する時間が十分に取れないなら、事前に開発メンバーに対して悩んでいるポイントを明確にしておいたりした方が良い。
- デイリースクラムは次の質問で回答する。
デイリースクラムが15分で終わらない
以下のような話が挙げられていました。
- 議論が始まり出したら二次会を設けてデイリースクラムの場では話さないようにする
- リーダーみたいな人が喋り続けていないか?もし喋り続けていたら発言を抑えてもらう
- デイリースクラムが15分で終わらないのはあくまでも副作用で、本当の問題は開発者同士のコミュニケーションが取れていないことかもしれない。お互いに何をしているか全然知らず、進捗を説明するのに凄い時間がかかっているとか。モブワークとかで定期的にコミュニケーションが取れるようになると良い。あと、分報を活用して定期的に共有しておくのもいい。分報が止まってたら相手を助けるシグナルだと思えばいい。(ただし分報はマイクロマネジメントなどあらぬ方向に進むこともあるので、開発者自身から出たらやるのが良い)
メンバーの開発スキルを向上させるには?
- ペアワーク、モブワークをする
- プライベートな場で勉強してもらえばいいんじゃないかな?と思ってしまう部分はある。ただ、今の時代、相手のプライベートを拘束するのはトレンドに沿っていないので、30分/週とか、勉強する時間をチームで取るのも良い。
- チームメンバーで学習のコツを話し合ってもらうとか
- 自己研鑽したくなるような雰囲気づくりや環境構築。書籍代0円とかは一例。
- 社外コミュニティに参加する。そこで学んだことを現場に持ち帰る。そして現場で学んだことを社外コミュニティで発表する。
全体を通した感想
タイムマネジメントもしっかりしていましたし、話もぽんぽん心地よいテンポで進んでいて、とても聞きやすかったです。
ラジオ感覚で聴けるような落ち着き感もあり、非常に参加しやすいイベントで、社外のイベントに参加慣れしていない人が第一歩として参加するのに最高のイベントだったんじゃないかな、と思いました。