今日はスクフェス三河のきょんさんの講演の解説会を聴いてきたので、会の様子(というかメモ)と感想を書いていこうと思います。
https://confengine.com/conferences/scrum-fest-mikawa-2021/proposal/15971
千のプラト1とは
ちょっと違うけどイメージ的には一種の哲学書。
組織構造に対する示唆が非常に似ていると感じた。
序列的構造について
序列的構造は一種のヒエラルキーとして認識してもよい。
優先順位づけをすると発表で引用したような問題が起こるんだという示唆。*1
青心工機/ロクソルス
攻殻機動隊オマージュ。覆面パトカーで乗る車に書かれている。トヨタ*2を仮想して作った架空の会社。
ロクソルスは攻殻機動隊イノセンスオマージュの会社。非常にあくどい会社なのだが、原作では最後までそのあくどさが明かされない。今回の講演でも、同じように最初は前向き(全社アジャイルを導入)な会社だが最後はひどい仕打ちをする。
我々には対処しなければならない案件がある
攻殻機動隊で各省庁のリーダーが利権争いで揉めてるシーンのオマージュ。
鶏卵戦争
管轄権でもめ事を起こす暇があるなら体を貸してほしいという攻殻機動隊のシーンから引用。
組織のトップに立つ人間の利権争い
攻殻機動隊S.A.C 2ndは組織論的な話をする場面が多い。そのため、こういった利権争いみたいな話も出てくる。
大根役者感を出したり合成音声の理由
人形化している人間たちが話していることを示唆するために、合成音声を多用したり大根役者っぽく話している。
ちなみに、引用を多用しているのも人間らしさを漂白したいという意図があった。
プロジェクト2501
ゴーストインザシェルでキーワードになっている数字。
チャンネルダブルスリー
攻殻機動隊でいうテレビのチャンネル
アポイントメントを取ってエレベーターに乗るシーン
アジャイルの話ではなくてイノセンスの話しかしていないという事実が判明しました笑
正確にはレイトマジョリティと呼ぶべきだと思いますけど
イノセンスの「正確には自戒と呼ぶべきだと思いますけど」のオマージュ。このあたりからは殆どイノセンスの引用(そのままプレゼンで使用)が続いている。
あなた組織の立ち上げは?
あなた子供は?のオマージュ。(このあたりから、発表のほぼ全てがオマージュなことが分かってきたので、この話は~のオマージュというメモの取り方をやめます笑)
プレゼンにおける白枠
プレゼンを見ている人がチャット欄で書いているのをイメージしている。
なお、発表ではきょんさんが47機関を離れている前提を置いており、プレゼン見ていてこそっとチャットで書いているイメージを持っている。(イノセンスでバトーが銃乱射するシーンで、通りすがりの人がこそっと警告してるセリフ)
アジャイルメトリクスの資料
アジャイル導入でありそうな課題を集めたようなイメージ。前提条件みたいなのを上手く作るんだけど、アウトカムが意味あるんだっけ?見せかけのKPIじゃない?みたいな問題意識を想定している。
いい加減ちゃんと話をしにいかないと
ロクソルスに乗り込む時の場面とセリフやコンテキストを重ね合わせている。
フッサールの引用
問題を見てないでアジャイルしか見ていないよねという問題意識を持っているので、引用した。
また、守破離といったチープなメッセージではなく、よりよい言い方がないかを考えた結果、道の話を引用しようと思った。
47機関が批判を繰り返すシーン
批判をしているが、全て引用になっている。つまり既に人形化しているというイメージを持っている。
今回伝えたかったキーメッセージ
アジャイルは何かを救ったり、壊れたものを巻き戻したり、違うものに生みかえようとしている方法ではないということが言いたかった。これは派閥闘争をうまい言葉で言い換えただけだと思っている。(結局アスピレーションを無理やりやっているに過ぎない)
アジャイルは人形化(見せかけのトランスフォーメーション)させるためのものではなくて、何かを誕生させて育むことが大事だと捉えている。
虚構としてのアジャイル
結局人形化している人が多いよね(~が言っていたからXXと話したりアジャイルの考えだから~と話したりしている人)、という示唆を視聴者に持ってほしかった。
身体知をもってして議論することがいかに大事か、というのを非常に注意している47機関ですら人形化してしまっているのが皮肉になっている。
全体を通した感想
攻殻機動隊さっぱりわからん状態で参加して何か分かるのだろうか...と不安でしたが、原作のコンテキストを知れて、さっぱり分からずブックマーク登録して30回くらい見返してたきょんさんのセッションの理解が大分進みました。
Amazon Primeをわざわざ購入して3画面を操りながら解説してくれたきょんさんに本当に感謝です!