10/1(金)~10/2(土)でスクフェス三河に参加してきたので会のふりかえりをしていこうと思います。
1日目
keynote
武蔵精密工業の伊作さんの話を聴いていきました。
ものづくりでここまで凄い実績を残されていた会社がアジャイルと向き合って、どのように変化していったのかを聴けたのですが、社内でエンジニアリングが好きそうなメンバーを集めて、そのメンバーたち手動で自動化をはじめとした改善を進めていった話や、マネージャーや役職と言ったものを極力廃止してフラットな組織体制を築いた時の話など、取り組んだ実例が上手くいった部分も上手くいかなかった部分もそのまま加工せずに伝えられている印象を受けたのが最高でした。
「うちはものづくりの会社だ」という言葉を発表中で何回も聴くことができたのも、個人的には胸が熱くなりました。
アジャイルやDXといった潮流に振り回されるのではなく、自社の特長を強い言葉で語ってくれたのが良かったです。
NetWorking
カンファレンスの醍醐味?のNetWorkingをしていきました。
keynoteの感想などを2時間くらい話した後は一旦解散の流れになって、これまでのカンファレンスと比べると大分早く終わるな、と思っていましたが、21時くらいにDiscordを見たら、伊藤さんを中心に何名か集まっていて、そこからは再度話をしていきました。
スクフェス新潟が5月に開催されることが決定したり、QA界隈に対する参加者の皆さんの想いが聴けたり、川口さんがスクラムを初めたきっかけとfearless changeとの出逢いの話だったり*1を聴けて大満足でした。
2日目
「10分でスクラム」スクラムをほかの人に伝えたくなったときに、私は何をしたか。
こちらをまずは聴いていきました。
10分でスクラムのスライドは至る所で見ますが、そのスライドが作られた背景や川口さんと沢山の方々と出逢いの話などといった10分でスクラムが作られた背景の話をしてくれて、最後は10分でスクラムの解説をするというセッションでした。
アジャイルやスクラムに対して吹いていた逆風に対してどのように向かっていったのか、向かっていくときに川口さんは何を気を付けてどのように行動したのか、という話を聴くことができて、社内などで逆風にあった時に自分たちが一歩前に進むためのヒントを聴けたのが良かったです。
江端さんとの話をはじめとした人との出逢いやこれまでの歴史の話で感じられた驚き、自分が逆風に立ち向かう時の行動のヒントという学び、スクフェス三河が開催されるまでに皆さんが築いてくれた文化の重みというのを感じられて最高でした。
一期一会(弱虫がつむぐ点と線)
次はerrocoさんのセッションを聴いていきました。
errocoさんが周りからもらった期待に応えたいという想い、その中で弱虫として苦しんできたけどerrocoさんができることを精一杯やってきたエピソードというのが聴けて、いつも通りerrocoさんの言葉一言一言に胸を打たれていました。
errocoさんほど自分の中に占める割合は大きくないのかもしれないですが、臆病な自分や弱虫な自分というのは確実に存在していて、そんな自分が出た時にどういう風にその自分に付き合うのか、というヒントになったセッションでしたし、いつも通り苦しい環境で前に進むための勇気をもらえるセッションでした。
振り返りを積み上げて自分たちのプラクティスとして昇華" 体得していくための仕組みと考え方
久しぶりに話を聴けるということで楽しみにしていた、東口さんのセッションでした。
ふりかえりはsprintを回すたびに必ずやるイベントですが、一回一回のふりかえりが次にどうつながっているのかが中々得られにくい*2ことが多いので、ふりかえりで得た情報がフロー情報として流されないようにするための取り組みというのは、とても実用的で参考になりました。
共通語彙やコンテキストを大切には勿論しながら、その共通語彙やコンテキストが作られていく過程というのを更に大切にしている様子を感じられたのが印象的でした。
上に書いたように学びが多いセッションだったのですが、YOTといった具体的なふりかえり手法やMiroを使って全体像をとらえるといった取り組みといった具体的な話をしてもらえて、学びがすぐに活かせるのもありがたかったです。
お昼
午後はいよいよ自分の発表があると思って緊張していましたw
そわそわしていたら13:30まで時間が経過してしまっていました。*3
目の前のことをひたすらやり続けて起きた変化を見てみかわ
アジャイルコーチになりたいと宣言したいづさんが、その宣言を叶えるためにどのような努力をされてきたのか、何を考えてきたのか、そしてそれらの努力から何が大切だと気が付いたのか、という話をしてくれました。
いづさんの発信や日頃の活動から個人的にはいつも刺激をもらっているのですが、今回も共感できる部分だらけでした。
自分も目の前にあることをひたすらやる、というのは大事にしている(つもり)なのですが、いづさんのようにやってきたことそれぞれの繋がりというのを整理したことがなかったので、これをぼたもち理論という形で整理してくれたことに感動しました。
ぼたもち理論に負けずに(??)自分もこれまでの活動の棚卸と整理をするということを今年中にやってみようと思います。
クリエーションラインさんに転職したというサプライズ発表もあって、大盛り上がりのセッションでした。
自分の発表
こちらで昨日ふりかえりました。
前回ほどの緊張はなかったものの、前後2セッションは見たいセッションを緊張と終わった後の安堵感からすっ飛ばしましたww*4
めちゃめちゃ使いこなす観察、理解、知識、解像度! そしてコンテキスト!!
楽しみ過ぎるセッション2つとかなり悩んだ挙句、森さんのセッションを見ることにしました。
森さんらしい情報量が飽和しているセッション(45分LTを聴いているような感覚になるセッション)で最高に楽しめました。
これまで森さんからは、木曜日の分散アジャイルチームの会からも各種カンファレンスからも、沢山のことを教えてもらっているのですが、そこで得て点になっていた学びを綺麗に結んでくれた印象がある発表でした。
タイトルにある観察, 理解, 知識, 解像度, コンテキストといった言葉は普段から普通に使うことがある言葉ですが、それらがどのように日頃のソフトウェア開発に活かされているのか、逆に何は活かしてきれていない側面が多いのか、というのが分かりやすい具体例から説明されていて、観察, 理解, 知識, 解像度, コンテキストそれぞれを明日からより使いこなせるようになった発表でした*5
全体を通して
刺激を受けたりお祭り感を楽しめたりと言った側面も勿論ありましたが、今回はこれまでのカンファレンスと比べても、個人的には学び成分が多めな実感があるカンファレンスでした。
スケールがとても大きい実践例の話を久しぶりにkeynoteで聞けたこと、2日目のセッションではこれまでにない視点を得られたセッションや、一つ一つはそこそこ知識や実感, 経験を持っていたりしたことが繋がるセッションが多かったこと、そしてこの記事には書いていないのですが、自身の発表を通して自分自身が学びを得たりきょんさんからフィードバックをもらって、これまで気が付けていなかったことに気が付けたことがその理由かな、と思います。
アジャイルやスクラムを学び始めて、知らないことや新しい考え方に沢山触れ合えてすごい楽しかった日々(ちょうど1年少し前)を思い出すことが個人的にはできたのが最高でした。
それなりの数のイベントに参加しているということもあって、アジャイルやスクラムを実践しました、という話やスクラムイベントやアジャイルのプラクティスにまつわるTipsというのは最近大分聴いてきたように感じていたのですが、まだまだ学べることがあって、これからのイベントやカンファレンスがますます楽しみになりました!