天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます(たまに関係ない雑記も)

コーチング・バイブルを読んだ

今日はコーチング・バイブルを読んだので、読んだ感想を書いていこうと思います。

読んだきっかけ

仕事でクライアントとの関係性をより良いものにしたい、クライアントに限らず仕事でのコミュニケーションをより豊かなものにしたい、という気持ちがあり、そのヒントとなるような話が多くありそうだったので読んでみました。

自分自身がコーチングをしたいという訳ではないため、コーチングのための具体的な準備(契約書のサンプルやコーチング時のチェックリストなど)に関する部分は流し読み程度で読んでいます。

読んで印象的だった箇所と取ってみたい行動

意図的な協働関係

より良い関係性とは?という観点で、意図的な協働関係というワードが登場していました。
この意図的な協働関係を築き上げるために様々なスキルが紹介されており、どれも参考になりました。
まずは率直にお互いにものを言い合えて話の中で勇気づけられる関係性を築き上げることを目指すという話から、相手の許可を取りながら自分自身が思っている真実や伝えたいことを相手のために(承認欲求といった自分自身の気持ちよりも優先して)伝えることは今後していきたいと思いました。

信頼

この本を読むまで、信頼とは「自身が何かしらの行動を起こして成果を出し、その成果の価値を他者に認めてもらうことで築き上げられるもの」だと理解していました。
しかし、コーチングの文脈ではNCRW*1を適用することで、相手視点では自分に全幅の信頼を寄せてくれる人が現れたのだという信頼を得ることができるという話が書かれていて、自分自身が無意識に相手自身を信頼するために何かしらの評価が必要だと考えていたんじゃないか?と気が付きました。

相手の足りない所を探したり相手の行動を評価するのではなく、まずは相手が完全で何も欠けていない存在である前提に立つことから関係性作りのスタートを始めたいと思いました。

傾聴

アジャイル関連のイベントに参加していると、特にスクラムマスターのスキルを語る文脈で傾聴というワードは良く聴きますが、コーチングの文脈ではどういう行為を指しているのかが分かったので良かったです。
特にレベル3の傾聴(話している相手の温度や相手の心臓の鼓動、かすかな空気を感じ取れる)というのはこれまで話を聴いている時に感じたことのない境地だったので、知ることができてよかったです。

レベル3の傾聴に辿り着くためにも、まずは1on1の機会などで、レベル2の傾聴*2というのを意識してやっていきたいと思いました。

フルフィルメント

今をより充実して過ごすために、という観点でフルフィルメントという概念とその紹介がされていました。
「今の人生に何が足りないのか?」と「より人生を充実させるためには?」の問いでは出てくる答えが全然異なってきたのが印象的で、人生の充実度は今この瞬間に高められる、という話も共感が強かったです。
また、フルフィルメントを満たせない要因の説明の中で、不協和音が出た時(イライラした時、退屈に感じられた時)はフルフィルメントを満たす行動ができていないことが多いという記述が出てきたのも面白かったです。(不快な感情が出た時は自分自身のフルフィルメントを捉え直すチャンスだと考えられそう)

人生の輪については、やったことがないので是非一度やってみようと思いました。

全体を通した感想

タイトル的にもコーチングでコーチ役となる人が読むことを想定された本だと思いますが、コミュニケーションスキルをより高めたいと思っているような人でも、参考になる内容が多数あるように感じる本でした。

レーニングで鍛えられるというスキルも何個も紹介があり、実際にエクササイズも載っていたので、積極的に明日以降試してみたいと思います。

*1:"People are Naturally creative, resourceful, and Whole."「人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である」

*2:相手の話に共感し、相手の発した言葉をそのまま鏡のように反射して返す