天の月

ソフトウェア開発をしていく上での悩み, 考えたこと, 学びを書いてきます

行動経済学を学んでみて

ここ数ヶ月、行動経済学を学んでみたので、今日は学びの過程で読んだ本の紹介と、学んだことを書いてみます。

読んだ本

このあたりの本を読んでみました。

セイラー教授の自叙伝のような形で、行動経済学がどのように発展してきたのか、どういった反発があったのか、という話が書いてありました。
最終的にできあがった理論ではなく、理論ができあがるまでの過程が書いてあって面白かったです。
物語形式なので、理論を見返すという意味だと、後述する教科書的な本の方が勝るかもしれないです。

ベストセラーにもなっているということで、エントリーポイントとしては良かったです。マーケティングとかUI・UXにも応用が効きそうで、他の本と比べても実践的な感覚を持ちました。

多種多様な実験結果が、圧倒的な密度で紹介されていて面白かったです。
システム1システム2という考え方は日々にも生かせることは多くて、人間が悪気なく自然と誤ってしまう仕組みが分かりました。 

内容が整理されていて、行動経済学の教科書的な本として最適でした。
理論や研究がコンパクトにまとまっています。

他の本と比べると大分難解で、読書会を通して読んでいきました。
行動経済学を学んでいくと、人間があまりにも呆気なく騙されてしまうことに気が付くのですが、本書では人間は騙されることによって多数の恩恵を受けていた話が書いてあって、騙されることや短絡的な判断をすることが一概に悪いわけではないことが学べたのが印象的でした。

学んだこと・起きた変化

自分も含めた人の行動に寛容になった

どんなにすごい人でも、人間である限りは判断ミスや誤解、バイアスがかかった認知というのをすることが分かったので、今まで気になっていた一見利己主義的に見える行動や、勘違いと言ったことを自然と受け入れられるようになりました。
良いのか悪いのかはさておき、自分自身のミスにも大分寛容になった実感はあって、日々の行動をふりかえりする時に、例えば「システム1で判断してしまったからしようがないかな」と思えるようになったり*1、「XXXを直感的に判断したことで、YYYの仕事に考えるリソースを使えたな」といった風に思えるようになりました。*2

他の学問への参照

経済学はもちろん、哲学や心理学、生物学といった他の学問に対してのリンクが張られており、今後学びを深めるための道しるべになったような気がしました。
行動経済学自体、経済学に心理学の分野を掛け合わせた学問なので、こうして異なる学問を学んでいくことで、普段のプロダクトづくりに少しでも生かしていきたいです。

ユーザやチームが自然と行動を起こす仕組みづくりの参考

これは、今すぐにという訳ではなく今後の話になってくるのですが、今後チームや組織でメンバーが直観的に動くための仕組みづくりを考える際に、本の中で紹介されていた数々のアイデアが参考になるかもしれないと思いました。

*1:今までだと自分自身が何でミスをしてしまったのか、と責めてしまっていました

*2:今までは短絡的な考え方を責めてしまっていました